さようなら、セレーゾ監督。

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鹿島アントラーズは21日、トニーニョ・セレーゾ監督を解任した。FC東京戦の結果を見てからクラブが監督の進退を判断するのでは?と予想していたが、クラブはその前に監督解任を決断した。

ここまでのリーグ戦成績は、年間順位8位。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は、ホームでの予選最終戦でFCソウルに敗れ、あえなく敗退。鹿島は第2ステージに入っても流れに乗れず、連勝が一つもないまま現在に至っている。

直近2試合では、リーグ最下位の清水エスパルスとスコアレスドローに終わると、7連敗中で第2ステージ最下位に沈んでいた松本山雅に0-2で完敗。鹿島は第2ステージで11位に低迷、上位との差は開く一方だ。

今季の鹿島は、凡ミスで失点したり、ボールを支配しても得点に結びつかなかったりで、不甲斐ない試合が続いている。しかし監督は、チーム状態を改善する手立てを示せなかった。監督の選手起用法や交代策にも批判が集中していたし、解任はやむを得ないだろう。

その一方、セレーゾ監督を解任に追い込んだ選手の責任も大きい。監督采配は大いに問題ありだが、将来を有望視されている主力が精彩を欠いていたのも事実。

敗れた松本戦でも、選手は悪い流れを変えられなかった。監督は選手の起用法に苦悩していたようで、様々なパターンの先発編成を試みたが、結局、誰が出たところで結果は大差なかった。

なんだか、セレーゾ監督もかわいそうだ。誰とは言わないけど、やる気がない選手は、もう鹿島から去ってくれと言いたい。

鹿島の選手を見ると、監督を変えたところで大きな変化が生まれるのかという不安感がぬぐえない。というのも、今の選手の精神面の緩みぶりが深刻だからだ。

小笠原満男がたびたび苦言を呈しているように、失点後に多くの選手が頭をガクッと垂れてしまう。松本戦でも2点を追う展開で、ファンは奇跡を信じて声を枯らしながら応援しているのに、肝心の選手から攻める意志が感じられなかった。この闘争心の無さが勝負に影響しているのは間違いない。

そして、選手以上にチーム低迷の責任が問われるのはフロントだ。クラブは、石井正忠コーチの監督昇格を決め、少なくとも今季中の監督交代はないという。それも、新たな監督候補の選定にめどが立たなかったというのが真相かもしれない。当面は石井コーチが監督を務めるにせよ、このままでいいのだろうか。

不振にあえぐ鹿島を立て直すには、技術や戦術面の手当てだけでなく、選手のメンタルを強化することも重要となってくる。となれば、やはり指導実績が豊富な監督が手とり足とり指導していかないと、今の鹿島には進歩がない気もする。

セレーゾが2年かけて築いてきた基盤を崩すリスクは大きいが、全く違う発想の監督による再建を目指すべきではないかと思う。ただし、ジーコさんの神通力が消えつつある今、鹿島に有力監督を引っ張ってくるだけの力が残っていればの話だが。

オリヴェイラ退任以降、ジョルジーニョ、セレーゾ体制では思うような結果が得られなかった。監督をクビにするのは結構だが、監督を招へいしたのはフロントだし、当然、その任命責任が問われる。

さらにフロントは、カルロンやジネイなど外国人選手の補強に失敗してばかり。そもそも井畑氏がアントラーズの社長に就任して以来、リーグ優勝から遠ざかる一方。井畑氏は、親会社から出向という形で来ている素人社長とはいえ、トップに立っている以上、監督人選や強化策の失敗など、責任を負うべき立場にあるはず。これからのチーム成績次第では、今度は強化部長と社長の首がかかっているものと自覚してもらいたい。

最後に。
監督解任のショックで今は不安が大きいと思うけど、ここで選手が奮起しなくてどうする。ホームで負け試合ばかり見せらているサポーターのためにも、ぜひ東京に勝利してほしい。まずは、そこからだ。

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トニーニョ セレーゾ監督 解任について (鹿島アントラーズ公式サイト)

石井正忠コーチの新監督就任について (鹿島アントラーズ公式サイト)