イメージ 1


02年のワールドカップ日韓大会は、地元開催の利もあって1次リーグ突破を果たすことができたが、06年のドイツ大会では、個人能力の違いをまざまざと見せつけられた上、頼みの組織力も通用せず、2敗1分けで1次リーグ敗退。世界との力の差を思い知らされる結果に終わった。



あれから3年。

日本代表は、ウズベキスタンを1-0で破り、4大会連続4回目のワールドカップ出場を決めた。


ウズベキスタン戦を前に結果を出し続けていた岡崎が、シュートのこぼれ球を押し込んで決勝点を奪った。怯まず相手の懐に飛び込んでいく岡崎の果敢な姿勢は素晴らしかった。


終盤の日本は、防戦一方で苦しんだけれど、本当に最後までよく辛抱した。


これまで色々あったが、今はワールドカップ出場を決めた日本代表の選手らに心から「おめでとう!」と言いたい気持ちだ。


以前に比べ、日本代表がアジアを勝ち抜く力を身に付けてきているのは間違いない。


ワールドカップが夢でなくなり、日本の本大会出場が既定路線となりつつある中、少しでも世界との力の差を埋めていきたいところだ。


岡田武史監督は「世界をあっと言わせる。目標は本大会ベスト4」などと大風呂敷を広げている。

では、そんな目標を立てられるほど、この3年の間に世界との差は縮まったのだろうか?


今の日本の実力を計るにちょうど適した試合が今年の2月、横浜で行われた。それはA組最大のライバル、オーストラリアと戦ったゲームだ。


日本は持ち味のスピードを生かし、終始ペースを握って試合を優位に進めた。後半は惜しいシュートが相次ぎ、何度も相手ゴールに迫った。


選手の勝利への強い気持ちが感じられたし、交代策など含め、持てる力の全てを出し尽くした試合だったが、残念ながら引き分けに終わった。


オーストラリアは、アジア地区で頭一つ抜けた存在のチームではあるものの、世界のトップグループの国々には遠く及ばないのも事実。


そのオーストラリア相手に決定機を生かせず、ホームですら勝ち切れないのが今の日本の実力とも言える。チャンスを作るまでで終わっているチームが、「世界をあっと言わせる」ようになるには、まだまだ力不足だと思う。


最後に、4年前の2005年6月、ドイツワールドカップ出場を決めた帰国会見で中田英寿が話した言葉をそのまま今の日本代表イレブンに送りたい。

「今の日本のレベルでは本大会を勝ち抜いていけないと思っている。ただ、サッカーには限界もないので、この先の一年間が勝負。大切なのはチームがどうこうより、個人の意識。(海外で行われる)ワールドカップで、初めて前に行けるかどうかが懸かっている」

私もそう思うし、少しでも上を目指してトライし続けてほしい。