平安朝以来久しく分かれていた言と文が、速記術という媒体を通して明治中期に一致をみたのである。 | 個人用途の新速記法 EPSEMS(エプセムズ)

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 草書派理論(CURSIVE THEORY)に基づく
  日英両言語対応の手書き速記法

とにかく「言文一致体」の文章、すなわち口語文の創造ということは、明治文学史上の革命的な大事件であった。平安朝以来久しく分かれていた言と文が、速記術という媒体を通して明治中期に一致をみたのである。この点について、『講談五百年』は、「速記本を通して講談が、口語文の創造に、非常に大きな助力を与えた。極端にいえば、日本の口語文というものが、講談を母体として生まれ出た」と言っているし、また内田魯庵の『おもひ出す人々』も、「若林玵蔵の速記した円朝の『牡丹燈籠』が出版されて活きた口話の実例を示したのが俄に言文一致の機運を早めたのは争えない。美妙も二葉亭も此の円朝の口話の速記に負う処が多かったのは想像するに余りがある」と強調している。【福岡隆著 日本速記事始 より】

《 "日本速記事始(福岡隆 著)" より
   …2022年6月21日 田鎖式速記法 》