文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール!」11月26日

~「教育への公的支出割合 日本6年連続最下位
  全ての教育支出では子ども一人当たり 年間143万円で10位」

アーサー・ビナードさんのコメント

教育潰しを狙った通りやっている。
第1次安倍内閣で教育基本法を書き換え
こうした格差を広げる流れを恥ずかしげもなくやっている。


OECDの加盟国比較 データが細かいのでいろいろあぶり出される。
最下位というとお金を使っていないようだが金持ちは使っている。
教育格差・学歴格差がもろに出ており
裕福な家庭は高等教育にお金がかけられていることがハッキリわかる。


OECDのデータによると
国公立学校教員の勤務時間数は 日本は平均より300時間上回っているのに
小学校の先生が 勤務時間のうち授業に費やされたのは39%
OECD平均は49%だから 日本では授業に使われていない。
多くの時間が生活指導や教員会議などに費やされていると分析されている。

僕は教科書の仕事もしているので 先生達と話す機会が比較的多い。
現場の先生方の話しとピッタリ噛み合うデーターなので驚いた。

「もんじゅ科学省」がやっている今の日本の教育は
子供達にメリットのある教育じゃなく 先生達を支配する教育。


学校って授業をやる所 それ以外はどうでもいい。
先生の会議より授業でしょ。無意味な打ち合わせばかりしてどうするの。

平均5割の授業時間が日本じゃ4割切っているのに
勤務時間はOECDの平均より300時間も上回ってるって

こき使われているってこと。

こき使われてるのに 充実した授業が持てないって
先生達がおかしくなるに決まっているじゃん。

先生になりたくてなった人たちだから「地獄」だとは言わないが
話を聞くと「地獄」じゃん
それがOECDのデータであぶり出された。

先生は生徒と向き合って豊かに育てたいのにできない。
日本は少子化で少子化担当大臣までいるんだから
教育に時間をかけ一人一人丁寧に見ることができるはずなのに
日本の社会はそのメリットを生かすことができない教育制度になっている。

「もんじゅ科学省」は英語教育を小学3年生からやるっていうがやるべき事が逆。
どうやって無駄にならないまともな英語教育をするか
受験のためだけじゃない英語教育をすべきなのに
教育を改める振りをして悪くして より低い年齢の子どもに押し付ける。

社会保障も労働基準法も教育でも格差を広げる方向に動いている。
税制も金持ちや儲かっている企業から取ればバランスがとれるのに
消費税という底辺の人が痛い目に合う税制にしている。


正規雇用の家庭では出生率がわずかながら増加しているが
非正規雇用の家庭では出生率がうんと低い。
問題は非正規雇用が激増していること。


消費者担当大臣なんか置く必要ないやることは分かっている
正規労働者になれば子どもは産む 結果は出ているんだから
とっとと労働問題をかたずけろよ


やるべきことをやらずTPPを押し通し 日本を植民地にしている。
労働格差に学歴格差も問題だが この話をしなくていい社会を作るのが国の責任。

今の安倍政権は国家の責任を全部放棄している。
OECDはそれをあぶり出しちゃった。

こういう話をすると安倍政権は「国民よ大志を抱け」と言う。
「日本は頑張るんだ。輸出大国になるんだ。」って空しい言葉。
71年前の政権と本当に似てる。

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