文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール!」8月21日知恵袋コーナー

 
~今日は 文化放送の川口の送信所から 
 アーサー・ビナードさんのコメント「玉音放送の謎に思いを馳せる」


ここはもともとNHKの送信所で
日米関係とも放送の歴史とも深く関わっている
玉音放送とも関係がある
8月は終戦の詔書を読むべき時

この送信所の敷地内の地下に 秘密の放送スタジオが作られていた
終戦の日も使われたかもしれなかった 
実際には使われなかったが 戦時中に作られたもの

東京にある施設が空襲でやられても
放送が続けられるように作られた
2001年に発掘調査が行われ 見つかった

NHKの送信所は昭和12年に川口の別の場所に移転したが
新郷工作所という NHKの技術系の研究所だった

玉音放送についてはわからないことがいっぱいある
録音はレコードにされた 前日に撮ったもの
NHK独自の機材が使われた
もしかしたらここで生み出された物が
玉音放送に使われたかもしれないなど諸説紛々ある

降伏を阻止しようとする陸軍の反乱があった
大宅壮一の「日本の一番長い日」などで知られているが
他にもドラマがあったかもしれない

放送を反乱から守るために
当時NHKのスタジオがあった内幸町の会館だけでなく
GHQのあった第一生命館も 予備の放送の準備をしていた

アメリカの公文書館にあるGHQの資料によると 
ここ川口からの放送も想定していた形跡がある

反乱が起きたら放送できなくなるそんな中で
どうやって録音を隠して持ち込むかとかいろいろあって
実は放送できるかどうかのギリギリで秘密裡に進められていた

最大の謎は昭和天皇の述べられた言葉そのものにあると僕は思う
読めば読むほど聴けば聞くほど 玉音放送は手が込んでいる

僕にとって一番不思議だと思うところ
「新たに残虐なる爆弾を使用して」
「交戦を継続せむが ついにわが民族の滅亡を招来するのみならず
 ひいて人類の文明をも破却すべし」

これで終止符を打たなければ人類の滅亡に繋がりかねないと述べられている

ここはある意味ポツダム宣言の受諾の理由として述べられているが
アメリカ政府が狙っていた通りの表現でもある
米政府が一番力を注ぎ込んでいたのは
「原爆は正しかった・必要だった 
 原爆のおかげで戦争が終わった」という歴史の定説作り


米政府も必死で根拠のない歴史の定説を PRで作り上げようとしていた
玉音放送にこうした文言が入る事で 米政府もすごく宣伝しやすくなった
この文言がアメリカ国民への原爆PRにもなって
あまりにもピッタリ両方の思いと狙いが噛み合うところが不思議

アメリカ政府は
「原爆で戦争が終わったんだから 違法だったしお金も使い込んだけど 
 でも許してくださいね」みたいに言える

みんな忘れているようだが 実は玉音放送は英語放送も行われた
8月15日付けのニューヨークタイムス朝刊に全文が載っている
映画の封切りみたいに ほぼ同時に日米でやっていた

今わかっていることでは
日本とアメリカは短波放送で呼びかけ合っていた 通じ合っていた
ザカラヤ海軍大佐がやっていたザカラヤ放送もあった
短波放送で通じ合っていたような形跡もある

玉音放送が単純な物ではなく
日米が通じ合っていた部分と
衝突し合っていた歴史の中で 非常に複雑に作用していて
玉音放送の言葉を掘り下げる事で ある部分が解明できる気がする

既にいろいろ書かれてはいるが 
それは氷山の一角で もっと深めていきたい

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・また来種Ciao

う~ん...まだいろいろな謎があるようですね...


原爆投下の情報をつかんでいたという証言もあります


「原爆投下 活(い)かされなかった極秘情報」

動画はこちら

他にも埋もれている・語られなかった戦争がある...
「狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録」


戦争の愚かさよ...




さがしています