文化放送「吉田照美 飛べ!サル!」5月22日

「東京新聞によるとTPPの守秘義務は交渉終了後4年間続くが
 ただし政府にアドバイスする米大企業は守秘義務の例外」だって
 本当に全て企業の言いなり・餌食になるそういう仕組みだ


~今週の本題
「集団的自衛権をめぐる憲法解釈 どうなる日本の平和

アーサー・ビナードさんのコメント


平和という言葉の意味が変えられようとしている
単に日本政府がこれから軍をどう使おうかだけじゃなくて
平和という日本語がどういう意味を持つか
それは原発の平和利用という言葉が作られた時とか
言葉の闘いと捉える必要があるかなと思う

公明党と自民党が活発に議論してるとか言うが
中身を点検すると
憲法改正すべきか?解釈の変更でいいのか?どうなるか?ばかり

「どうなる解釈改憲」「どうなる集団的自衛権の行使」
どうなるは議論じゃない「どうするか」が議論だ


どうなるだと僕らはいつまでも蚊帳の外だ
どうするかという主権者の立場に立って考えたら
本質はつまり「戦争」でしょ
そのことに触れないでどうなるどうなるばかりだ


「侵略行為を受けたら戦うそのための自衛隊だ」とみんな思っているだろうが
血を流して人を殺すことと戦うことはイコールじゃない

戦いの意味には非暴力の戦いもあるし非暴力の抵抗
一切協力しないとか 経済的な戦いで何を買うか買わないとか
いろんな非暴力の戦いがあるから
一番効果的な手段とやり方を考えればいい
一切血を流さないという選択肢もある


他国から軍備でやられたら多くの人は戦うと考えているが
じゃスイスとかオーストリアとか中立国はどうしている
抵抗していないわけじゃない
一生懸命中立国として成立するように外交の力を使ってやっている
中立国になる あるいは攻撃受けない為に一生懸命工夫しなければならない

今の政府が変えようとしている集団的自衛権行使は
簡単に言えば他の国の為に血を流す・人殺し・戦争をするということ

今の憲法9条の規定にはそぐわない
今まで歩んで来た道と明らかに違うということを踏まえなければ
憲法を改正するか解釈をどうするかという議論にならない


根本の土台が全部抜けていて
基礎を作らずスカイツリーを建てるような話


本質的な問いかけが全くない

コストとメリットどのくらいリスクがあるかということも言わないで
「日本が攻撃受けたらどうする」「米国が攻撃受けたらどうする」
想定しているものと実際の議論が噛み合ってない

血を流して共に戦争をやることが国際貢献だと言う
国際貢献は他国と一緒に戦争し人を殺すことか
今までの国際貢献と明らかに違う方向に進もうとしている


貧困地域をどうやって援助する戦争でできる
武器輸出である防衛装備品移転で 戦争をやっている国と共同開発すれば
それで貧困を救えるか必ず武器を買わせる流れになる


去年ノーベル平和賞を受賞した「生物化学兵器禁止機関OPCW」がある
そこに日本企業から多くの日本人が出向している これは軍備じゃない 

軍備の増強が抑止力になるというのはもう自滅論
あるいは軍需産業の理屈だ


武器を増やして防衛装備を増強し続けたらどうなるか
多くの人が冷静に考えればわかる話

そこを踏まえて日本の進むべき道を考えなきゃいけない
暴力以外の選択肢はいっぱいある
それが見えないような議論をでっち上げている


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5月26日サントリーホール
「歌曲集「枕草子」リリース記念コンサート」に
アーサーさん出演されるそうです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・また来週


【重要】「集団的自衛権と憲法九条」についての歴代総理大臣の見解
  岸信介・田中角栄・鈴木善幸・中曽根康弘・小泉純一郎

安倍政権がいかに暴走しているかわかる