文化放送「吉田照美 飛べサルバドール」サルの知恵袋

~「安倍総理消費税引き上げ方針10月1日閣議決定」について
  国民に向けて正式に発表

アーサー・ビナードさんのコメント


まさに予定調和

報道を見ていると表現が面白くて
予定通りなのに「決断しました」と言う


決断なんかしてなくてとっくの前に決まったことなのに
PRで演出を見せられているだけ


英語には「ショックドクトリン」という言葉がある
世界のいろいろな国でやられて来た 詐欺を分析するとき使う言葉
日本語だと「火事場泥棒」
どさくさにやる「どさくさ政策」


大きな危機・大きな災害・経済危機に乗じて
前々からずっとやりたかったけど
市民が抵抗するからどういう風にやるかと用意して待っていたものを
これだ!と押し通す ごり押しする
今回大震災と福島事故に乗じて
日本はショックドクトリンに吞み込まれている


「復興だ!」というイメージ作戦
でも復興のためじゃなくて 次のステップに行くためにやる

消費税大増税は庶民にとって災難で とんでもない痛手
これをガ~ンとやった後に「景気対策だ」と次を通す
これが予定調和で進められている


エネルギー問題をエネルギー安全保障と言い換えたり
外交安全保障でと危機に乗じて災害に乗じてやっていく
復興と社会保障を盾に今回の消費税ショックが進められている


景気の腰折れ対策として
最低限の生活をしている人に1万円配るとか1万5千円配るとかいうが
申請してもらうシステムのようだ
「下さい」と言わないとくれない 屈辱的なもの


中長期的なビジョンがないから日本の政治はだめだといわれるが
そうじゃない 見事に長期的に用意して仕込んだものを着々と進めている
彼らにはビジョンがある 最悪のビジョンだが


景気の腰折れを防ぐと同時に
最低限の生活者の生活を確保できるようするのは
社会を成立させるために必要なことで
まともな政治家が考えるなら
消費税を生活必需品や食べ物にかけないのは当たり前だ


政治家や経済評論家じゃなくてもわかること
世界各国やっていること それを全くやらないで
その代わりに低所得者にお金を配るというせこさ


1万~1万5千円を消費税引き上げ分3%で計算すると
1年で33~50万円の買い物で発生する消費税分の補填
「欲しければ申請しろ やるから」っていうやり方


要するに日本政府は市民に対して苦しかったら
33万~50万で1年間暮らせということ

政治家として失格


そして「復興特別法人税」を1年前倒して廃止する

英字新聞だと「企業向け大減税」という記事の見出しになっている


1年前倒しで廃止しても
復興予算が他から確保できるから大丈夫だと言っている

じゃあ復興税やるなよ!言っていることがでたらめ


それを新聞TVは「安倍総理が決断する」と書く

復興を隠れ蓑にして減税が決まっていて
批判を和らげるやり方


国家公務員の給料の削減・国会議員の歳費の削減があったが
時限装置で2年で終わる あっという間に終わり
公務員と国会議員は来年4月には元に戻る 全部元に戻る


でも元に戻らないものがある!

元に戻らないものは僕らにかかる復興税 これは25年続く

復興税は元に戻らない

時間軸をちゃんと使い分けて長期的に考えている


・・・・・・・・・げげっ・・・・・なんて姑息なやり方・・


10月12日19時より
BS朝日放送で「いま日本は」という番組を
吉田照美さんとアーサーさんがやるそうです



「音と絵で覚える子ども英語絵じてん」