小出裕章ジャーナル 2013年7月6日「ラジオフォーラム第26回」

・・・六ケ所再処理工場について
        小出さんのお話を簡潔にまとめ・・・・・・・・・・・・・


再処理工場と言っても放射能のゴミを処理するわけではなく
再処理とは「プルトニウムという原爆の材料を手に入れたい」

として開発された技術であり
プルトニウムを取り出すことを目的とした工場。

日本の政府は「原爆ではなく、原発の燃料にまた使うのだ」と
表向きはそう説明しながら再処理工場を作ろうとしてきた。


日本は原子力については後進国で
再処理という技術も全く持っていなかった。

これまでは英・仏の再処理工場に
日本の原発で生み出された使用済み燃料を送って再処理してもらってきたが
日本もその技術を身に付けておきたいとフランスに頼んで
1977年から東海村で小さな再処理工場を動かし始めた。

その技術で六ケ所の再処理工場を日本の独自の力で作り上げたかったが
結局できず、六ケ所の再処理工場もまたフランスに頼んで作ってもらった。


しかしそれではあまりにも格好が悪いので
再処理をした時に出てくる高レベルの放射性廃液を
ガラス状に固めることをなんとか日本の技術でやろうとした。
が、それも全くうまくできず結局現在は停止し、頓挫してしまっている。


当初7000億円ぐらいでできるだろうと始めたが
設計変更、設計変更で、すでに2兆数千億円のお金がかかっている。


それは電気料金から徴収するようになっているし
一度再処理工場というものを動かすと
それをつぶすにもたいへんなお金がかかり
電力業界の試算でも10数兆円が今後後始末のためにかかり
それは全部電気料金に上乗せされてくる。


再処理工場は周辺環境に圧倒的な悪影響がある。

膨大な放射性物質を取り扱うもの。

海に放出する場合の放射性物質には濃度規制がある。
汚染した水は、1cc当たり何ベクレル以下の放射性物質しか流してはいけないが
再処理工場ではそんな規程では到底適応できないので
濃度規制を再処理工場の場合には外してしまった。


排水管を沖合3キロまで引っ張り
海面下40数メートルの所から海に放出して薄めて流す。

ひとつの原発が1年間に放出する放射性物質を
1日で放出してしまうのが再処理工場。

日本はできなかったが
米・ロ・英・仏では環境に汚染を広げてきた。
こんなものをやるのは私は正気の沙汰とは思えない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ですね


素人にもわかるようにお話してくださるので
小出さんのお話はわかりやすい

聞けば聞くほど絶望的な気分になるが...


私らの払った電気代でこんなことが行われてきたのだと
それを日本人みんなが自覚しなくちゃね...

そしてもうやめなければ

核が欲しい&儲かるからと続けられちゃたまらんわ




「原発ゼロをあきらめない 反原発という生き方」