マガジン９の連載「脱ってみる？」第５７回
「いわきのママたちと 地下貯水槽と作業員の方のお話の件」
この記事はたいへん重要だなと
簡単にまとめました
・・・・「原発作業員が語るぞっとする福一原発の現実」・・・・・・・・・
～「地下貯水槽の濃縮塩水の漏れは当たり前」
事故後のいろいろな設備は応急処置の突貫工事だった
とにかく急いで１年ほどもてばいいというような工事
施工業者によっては「品質の保証はしない」という一文が契約に入っていたとにかく安く！経費を抑えて！』という発注
原発事故収束のため国から東電にお金が投入されたが
それはただ与えたわけじゃなくいずれ国に返還する借金
福島第一原発は今後利益を生むことはないので
東電はできるだけ借金を少なくしようと
とにかく予算をおさえて！ 経費をおさえて！ 安い素材でいいから！
年度末だから急いで工事を仕上げて！年度末だからもう予算が出ないとなる
世界の叡智を集めて事故収束にあたるというようなことは現場には全くない
レベル７の原発事故の収束作業なのにお金も時間もケチってる
～「事故収束にあたる人員の確保は本当に難しくなっている 」
事故前なら元請けから４次請け５次請けくらいでまわっていたが
事故後はそれでも人員を確保することが難しく
９次請け１０次請けまで手配しても人が集まらない
そして下請け会社を多く挟むほど労働賃金は安くなる
国の原発はほとんど止まっているので各地の原発作業員が福一に来ているが
除染作業のほうが一日の労働賃金が高く被曝量も少ない
遠方から来た人が次々と辞め除染作業員になっていく
各地の原発は再稼働のための点検が始まっていくことになっている
点検のために作業員が呼び戻されている
～「４号機プールの横にもうひとつの問題のプールがある」
４号機の使用済み燃料プールは話題になっているので
早くに様々な対処・計画が立ったが
使用済み燃料プールの反対側にＤＳＰ（機器貯蔵プール）というものがあり
４号機は定期点検中だったので
ＤＳＰの中にはステンレスの構造物が沢山入っている
原子炉の中で臨界状態のときに入っていたものだから高線量のもので
しかも大変大きなもので重量は３５トンもある
ＤＳＰはもちろん満水で機器もたくさん入っている
このＤＳＰ全体の重量は１年ということで構造計算をしていたので
爆発して建屋の構造が弱まっている現状でＤＳＰはどうするのか
４号機の使用済み燃料プールの燃料棒取り出しの計画のときに
一緒にＤＳＰの貯留物も取り出したほうがいいという提案もあがったが
「そこまでの予算は無い。今騒がれているのは使用済み燃料プールだ」
という理由で却下された
～「１号機のカバーリングも対症療法でしかない」
しかもカバーを外す想定で作られてない
最終的に建屋の中に入り廃炉作業をしなくてはいけないがどうやって壊すのか
「とにかく大気中に放出する放射性物質を低減させていけば世論がおさまる！」
といった理由で取り外せないカバーを応急処置でかぶせた
～「１番問題なのは２号機 」
１号機や３号機の爆発はある程度想像はついているが
２号機はさっぱりわかっていない
なぜ爆発もしていないのにあんなに大量の放射性物質が
放出されたのか全くわからない
２号機から放出された放射性物質は１・３号機と比べてケタ違いに多い！もし冷却ができなくなりどうしようもない過酷な状況になったら
１・３・４号機なら決死隊が被曝覚悟で駆け込んで何とかすることができるが
２号機の建屋は非常に線量が高いところが多々ある
決死隊が駆け込んでも作業する前に死んでしまう
問題の個所にたどりつけない可能性が高い
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レベル７の原発事故はまだ継続中で
このままの状況だと収束までたどりつかない
福島第一原発を東京電力から早く切り離さなければ日本が危機的状況になる
冷温停止状態などと早々と宣言してしまったが福一が大変なことになったらどうやって子供たちを避難させるのか
しかも疎開させる計画など全く無い
原発事故の収束作業を東京電力という一企業に任せていていいのか
福島第一原発を東京電力から切り離し
事故収束・廃炉のためのプロジェクトやチームを立ち上げねばダメだ
作業員さんによると
増え続ける汚染水はアルプス（多核種除去装置）で
できるだけ放射性物質を取り除いてから海に流す予定だったが
多核種除去装置といってもトリチウムだけは取り除けないし
まだ実験段階で放置されていて実際に動かしても
また故障するのでは．．．と
原発事故は全く終わっておらず
ますますひどい状況になる可能性が高い
それを世間のみなさんに知ってもらい何とか国や社会を動かしてほしいと作業員の方のお話でした
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まとめ終わり
日本が終わるかもって状況なのに
