2005年7月6日に株式会社デラックスウエアが創立した。
会社が出来たものの資金が無いため飲食バイトを辞めるわけにはいかない。
期待と応援そして多大な協力してくれたバイト先の企業社長に報告と挨拶を済ませ、バイトをもう少し続けさせてほしいと頼み込んだ。当面はバイト資金で会社を回して行くことになる。
そしてもう一つ責任を果たさなければならないことがある。「約束」だ。私に様々な知識と能力を叩きこんでくれた長野県の前社とのこと。正々堂々と戦いたい気持ちもあり、筋を通すために再度長野県の前社を訪れ「やはり同業をしたい。認めて頂きたい」という意思表示と報告を行い、お互い納得のうえでそれぞれの方向へ進むことにした。
株式会社デラックスウエアは、主事業として衣料の製造(この時は外部製造依頼という意味)及び卸販売を行う企業。ですから、製品を創らないことには始まらない。そしてその製品を販売して頂く特約店=ディーラーと契約しないことには売り上げにならない!ということは御周知のとおり。
まずは私がなぜ秋田県で会社を興したのか?から綴ろう。秋田は日本でも有数の縫製産業地であるため、そこら中で服を製造している。私のこれまでの経験と他社との差別化から株式会社デラックスウエアは「原点にもどる」ことをコンセプトに掲げた。そのため、衣料メーカーによる製品創りの「原点は現場」なのだ。「原点=現場でモノを創ること」これを実行するためには、東京や大阪など大都市の「机の上」ではなく、職人達と隣り合わせで創り上げるべきとした。そのため縫製産業地でもあり、出身地でもある秋田県で創立したかったのだ。
「原点=現場でモノを創る」秋田県北地域は大手ジーンズ工場以外だとカットソー工場が高割合で存在する。そのため、どこにも負けない最初の製品を創れる可能性は「カットソー工場と共に創るTシャツ」だった。
創立後も日中は協力工場探しに動き、バイトで稼いだ資金は相変わらず全て事業へ回った。私が創る製造仕様書は「Tシャツなのに何故こんな仕様を?こんな創りは可能なの?」という内容だったため、仕様書を見て突っ返す工場、ムリムリと鼻にもかけない工場、入口で私の容姿を見た途端帰れという工場など様々だったが、一社だけやってみようかと言ってくれたことでサンプルが完成した。
バイト資金→素材、バイト資金→型紙、バイト資金→サンプルと繰り返しやっと製造した我が子のようなサンプルTシャツ4型(4デザイン)。これがデラックスウエアの初製品にしてこの時の全力である。
そしてそのサンプルを手に日本全国5社と契約を決めた。「私デラックスウエアの村松と申します。今度新たにアメカジメーカーを立ち上げましたので是非御社にサンプルを見て頂きたいと思い電話差し上げました」と電話でアポイントをとり、可能な限り直接出向き、全力で仕上げたTシャツ4型で契約を結ぶ。もう一度書くが「Tシャツ4型で契約を結ぶ」今考えても「よく契約してくれたな」と思う。
ディーラー様へのアプローチには戦略があった。それは東京・大阪の大都市を営業から外す事。それは生意気にも「商品を伝えながら大切に販売したいから」だった。
我が社には資金が無い。社の全力を注ぎこんだ製品はTシャツ4型。そしてお客様と価値を共有共感しながら共創して行きたいからという戦略というより「想い」を秘めていたため、資金を投入して100枚、1000枚と展開する資本型ビジネスより、1日1人のお客様と一緒に育つ農耕型ビジネスを選んだ。
デラックスウエア創立2005年7月、最初のサンプル製品を発表したのが2006年1月。空白の半年間の動きは「カットソー工場と共に創るTシャツ」を創るために集約される。
Tシャツ4型で売り上げた金額は、更に次の製品へ。また次へ。手元にお金が残ることは無く、給与など貰えるはずもなかったが、それでも会社は徐々に製品種を増やし取引ディーラー様も徐々に増やしていくことが出来た。
私の資本は「私の装備」であるパソコン、体力、そして時間だ。睡眠およそ3時間以外は全て仕事。
それで会社は創立出来たし商品も次第に増していくことが出来た。
しかし「何をするのか、したいのか」が最も大事なことだと感じる。
そういう意味では、今までも、これからも株式会社デラックスウエアにおける「モノ創りは経営」であるし「最も重要視されるべき事項」でもある。資金があれば何でもいいとはならないのだ。
株式会社デラックスウエアが現在掲げる理念。
付加価値、共有共感、そして貢献。
総括(社是)して「感動を創造する」こと。
お客様が増え、社員が増え、ビジネスが広がろうと当初から続く「想い」は変わらない。
そのために人生を掛けて起業した。
デラックスウエアであり続けること。
私達がすべてを掛けて全うするべきことなのだ。
とても長くなってしまいましたが、創立・創業までの事実ストーリー。
会社が歳をとれば私も皆様も同じだけ歳をとります。
「共創」
一緒に歳を重ね育ちそして創れたら、新しいカタチではないでしょうか。
あらためて、これからもデラックスウエアを何卒宜しくお願い申し上げます。
株式会社デラックスウエア
代表取締役 村松隼人
