余力を残す
最近はだいぶ減っているとは思いますが、モーレツに働くことを日本人として美徳と考える人が多くいました。ですから受験にしても何にしても、自分の限界まで頑張ることを美と考える人も、今もなお多くいるかと思います。でもそうすることで心や体を崩してしまう人もいます。私はモーレツに働いたり、限界まで頑張ったりということが、苦手というか、そこまでできない怠け者です。生まれつきの馬力のなさも原因です。もう少し頑張ればもっとよい結果になると思っても、自分の体や心がついていかないというか、無理してまで上を目指さなくてもいいじゃんと思ってしまうため、子供達にも無理はさせてきていません。ですから中学受験後も、上の子の大学受験後も、余力を残した状態で入学しているため、子供達は燃え尽きるという経験はしておらず、その後も前向きに頑張ることができています。周りの子達を見ていると、やはり若干名ですが、中学受験や大学受験で燃え尽きてしまい、エネルギーや活力が枯渇してしまっている子達もいます。限界まで頑張れる子達というのは、我慢強く真面目な子が多く、それは長所である反面、自分自身を犠牲にしてまでも頑張れてしまうため、気づかぬうちに疲弊してしまっているわけです。本人は気が付かないことも多いため、それは親なり先生なり第三者が気を付けて見てあげなければならないところかと思います。親が一緒になって限界まで頑張ってしまうと、子供は逃げ場がありませんから、受験までは頑張れたとしても、その後、かなりの確率で燃え尽きてしまいますから、注意が必要です。私のような怠け者、自分自身の短所だとは思うのですが、でも頑張りすぎてしまうのも、実は短所になるのかもしれないなと思ったりはします。日本の美徳として頑張ることは良いこと、怠けることは悪いことと思われがちですが、そうでもない場面もあるように思います。長く地味にコツコツ続けるためには、腹八分目みたいな感じで、頑張り八分目くらいで抑えていた方が、結果的には無理なく頑張れるようにも思います。ずっと100%の力を出し切ることは、やはり一部の人間を除いて無理なんじゃないかな。うまく息抜きをしたり、睡眠はたっぷりとったり、疲れた時には無理せず休んだり、限界を目指すよりは、無理なく頑張れる力でマックスを目指せばいいと思っています。この発想自体が、怠け者特有なのかもしれませんが下の子の周りには、限界まで頑張れる子が多いようで、本人もそれが当たり前と思ってしまうことで、苦労している部分もあります。ただ親の私が、「そこまでしなくていいんじゃない?」というスタンスなので、本人も多少はゆるくマイペースにできていると思いますが、私がきちんと完璧を目指す親だったならば、下の子みたいなタイプの子はしんどかったんじゃないかなと思ったりはします。時間が足りなくてできないものは仕方ありませんからね、無理してまでやる意義は感じられませんし、そこで体を壊すのは本末転倒ですから、「やれるところまでやる、でもやるからにはしっかり理解してから進めていく」という形でやっていけばいいと思っているので、そう伝えました。娘は最初は半信半疑で、「本当に全部やらなくていいのか?」と思っていたのでしょうが、今のところは何とかなっているので、「お母さんが言っていることは間違いじゃなかった」とは思っているのではないかと思います。実際、やれる範囲で頑張っているわけですが、塾や予備校や家庭教師を掛け持ちしている子達とそう大差なく学力がついているわけですから、間違ってはいないのでしょう。もちろん限界まで頑張ればもっと成績は上がるかもしれませんが、その代わりエネルギーは大きく削られるでしょう。それもこれも、私や娘たちは、そこまで体が丈夫ではないことが大きな理由ではあります。ロングスリーパーですしね。限界までやらないというのは、多少の逃げも含まれているとは思います。限界までやってもどうにもならなかったとき、心が折れてしまう可能性もあります。自分よりすごい人たちが山ほどいる中で、自分が死に物狂いで頑張って、その人たちの足元にも及ばないレベルであったときに、やはり自分の実力の限界を知って、幻滅しそうな気もするのです。でも8割の力でやっていれば、自分は限界までやっていないし、2割の余力を残しているわけだし、まあ仕方ないよなと思えるわけです。私の周りにも限界ギリギリ10割の力を出し尽くす人もいれば、私みたいに8割くらい、私よりも怠け者で3割くらいしか出さない人もいましたね。地頭がよくても努力できない人は、やはり3割くらいの力しか出していないのでしょうが、頑張れる限界がそれくらいの人もいるのだと思いますし、遺伝的な素質もありますし、それが悪いとも思いません。ですから10割の力を出す人と一緒にいれば、私はなんて怠け者なんだと思えてしまいますし、3割の力の人といれば、私って頑張り屋さんだわと思えてしまいますから、どういうタイプの人たちの中にいるかによっても、自分自身への評価は違ってくるのかもしれません。受験で難関校に入学した子達は、周りには頑張れる子達が多くいると思いますから、基準が高すぎる分、やはり自分自身が怠け者だと感じやすくなるようには思います。でも自分がどのレベルまで頑張れるかという自分自身の閾値を知ったうえで、その8割掛けくらいでやれていたら、十分頑張っていると思うとよいのかなと感じています。ですから私自身は、子供たちが受験勉強をやっている姿を見て、よく頑張っているなと思いましたし、時には無理しているようにも思われたため、「早く寝て」と言うようにしていましたので、怠け者の親がいるほうが、子供は気楽なのだろうなとは思ったりはします。(そうやって自分自身を肯定しています)がんばっても報われない本当の理由 (PHP文庫) [ 心屋仁之助 ]楽天市場40歳を過ぎたら、定時に帰りなさい 自分の人生を取り戻す生き方・働き方 (PHPビジネス新書) [ 成毛眞 ]楽天市場