キズを早く綺麗に治したい
転んでひざをすりむいてしまった、又はあかぎれや靴擦れでキズができてしまい、そのまま放置しカサブタを作ってしまったことは誰しもあると思います。
昔々はキズを乾かして、カサブタを作り、カサブタが取れれば綺麗に治っている、みたいな風説があったと思いますし、実際私も幼少期はそうでした。できた頃合いのカサブタを剥くのも好きでした。
ただ、昨今の常識では「キズを早く、綺麗に治す」ためには「湿潤療法(モイストウンドヒーリング)」が良いとされています。
では湿潤療法とは何か?
キズを乾かさない
湿潤療法とは、キズに対して消毒をせず、キズを乾燥させず、創傷被覆材を使用する療法のことを言います。
昔は怪我をしたときに、マキロンみたいな消毒液をぶっかけて消毒していましたが、近年では消毒はしない方が治りが早くなるそうです。
創傷被覆材と聞きなれない言葉で書いてありますが、創傷被覆材とは具体的な製品名でいうと、J&Jの「キズパワーパッド」であったりニチバンの「ケアリーヴ」などが該当します。
創傷被覆材は、従来の絆創膏と違い、ハイドロコロイド(体液を閉じ込めてくれる衛生材)により、自己治癒が早くなります。
家庭で行う湿潤療法
①水道水でキズを綺麗に洗う
②手の水分をしっかりとふき取る
③創傷被覆材は貼る
たったこれだけで湿潤療法ができます。適用部位のキズであれば乾かす治し方より段違いに早く、痕も残りにくいです。
そして、湿潤療法はいつまで続けるの?という疑問に関してですが、
『創傷被覆材を剥がしてみて、傷口から体液(透明な液体)が出てこなくなり、新しい表皮が見えてくるまで』
と、なります。その人それぞれの治癒力や傷の程度によって違うので、よく傷を観察してください。また創傷被覆材はパットが汚れたりしたら新しいものに貼り替えるようにしましょう。
創傷被覆材は正しい使用方法、適用部位を守らない場合は、逆にキズが悪化する場合や、キズの治りが遅くなることがあるため、しっかりと取扱説明書や添付文書を確認のうえ使用するようにしてください。
