印象・心象 | Nature | Photography | Music | Art

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題名に深い意味はありません。
なんだか「象」の文字をつけると奥深く感じるだけで。

会期終了間際ながら、上野の東京都美術館で開催されていたモネ展に行ってきました。

電車で30分以内で行けるにもかかわらず都心の雑踏が嫌でなかなか足が向かなかったがようやくという感じ。



平日の午前中に時間を作って行ったにも関わらず長蛇の列で、日本人のモネ人気を思い知る。

今回個人的に想定外に嬉しかったのは(睡蓮の連作ももちろんだが)、晩年に目を患ってから描かれた一連の未完成(?)作品を数多く見ることができたこと。

Google画像検索で"monet later works"とかでいくつか見られると思うが、タッチも色彩もぶっ飛んでます。
未完成作品と見なされてずっとお蔵入りしていたそうだが、勿体無い話だと思う。

何を隠そう十代の頃から大のモネ好きで、初めての海外旅行の行き先としてオランジュリー美術館の睡蓮の大壁画が見たいためにフランスにしたほど。

水辺の写真や映像を執拗に撮り続けているのも、おそらくモネの睡蓮の影響が多大にあると思っている。

カメラをやっていていつも感じるのが絵画の世界と比べるとまだまだ技術的にも文化的にも自由度が少ないということ。

カメラだと存在するものしか撮れないし、そちらの筋では電線を消したくらいでもお咎めを受けてしまう状況に対して、絵画だと心象風景だろうと存在していなくても技術さえあれば自由に描けるし、構図も色使いも自由で何をやっても怒られることは少ない(ように感じる)。

もちろんPhotoshopやらAEなどを駆使すれば自由なマニピュレーションはそれなりにできるのだが、まだまだ自由度も完成度も絵画に比べると劣ってしまう。 現代ではその中間にCGという巨大な領域が存在するのだが。

そのあたりもう少し自分なりに自由な表現を追求できればなぁ…とか考えたりもしてます。

展示会はもちろん撮影禁止なので、代わりに以前に撮影した浜松にある花の美術館での写真でも。



ここ、もともとはモネのジヴェルニーの庭園のレプリカなのだが、もはやレプリカの範疇を超えている素晴らしい庭園です。しかも無料。



さすが楽器メーカーを多数擁する芸術の街だけのことはあります。