実は(細かい部分はさておき)最低限動作できるところまで仕上がっています…と言うより今回のNZ旅行にどうしても持参したかったので、かなり超特急で設計・製作を進めていたというのが実情です。
その理由はエコノミークラスの重量制限30kgまでに荷物を抑えないといけないためで、登山・キャンプ・防寒用具やカメラ・レンズ一式などの重量を考えると尋常ではないドリー軽量化が必要なわけです。
もちろん、今後の国内での山岳撮影をより快適にするためでもあります。
まず全体像。

レール長はとりあえず80cm。これは経験値で、これが登山バッグからはみ出さずに格納できるギリギリの長さです。 これ以上の長さだと、登山のとき意図せずに木や岩に引っ掛けることが度々起こるため、これが安全な山行の限界値です。
以下が骨格部分。

ここだけだと900g。ほぼすべての部品が中空アルミ・ジュラルミン製で、おそらく骨格部分はこれ以上の軽量化はできないところまで切り詰めています。(あとはフレームを削るくらいか…)
もちろん、そのトレードオフとして安定度が悪くなってしまうので、前後幅は大きめに、また風の強いときは両端を石か荷物で押さえないとブレてしまいます。
脚もアルミパイプ製で長さ調整可。フレームに1/4inchタップを切ってあるので、高さが必要な時は三脚にも設置できます。

レールが3本あるのが不思議ですが、実は真ん中のパイプは電動用のラック歯車です。金属製だと重いのでプラスティック製を使用しています。

移動部分はこんな感じ。

ここの部分は時間がなかったため、あり合わせの部品を寄せ集めてなんとか形にしました。ただいろいろ問題点があるので、今後きちんとしたものに作り変える予定です。
車部分は一般的な戸車を使用。実はもっと幅広の溝付き車がないかいろいろ探したのですが、軽量で目的に合うようなものが見つからなくて、結局普通のダサい戸車となってしまいました。
車幅が足りていないので、結構脱線したりします。もっとよい車輪を物色中です。
駆動部分は裏に取り付けます。これも格安ステッピングモーターとあり合わせの部品で作りました。

前バージョンだと直接駆動で脱調し放題だったので、今回はちょっとばかり歯車減速をして見ました。
減速比は数10:1くらいですが、これでもやはり30°ほど傾けると脱調が起こります。計算ではトルクは十分なはずだったんですが、余裕が足りなかったようです。
移動部分は350g(台座部分)+500g(駆動部分)で850g。 やはりモーターと歯車が異常に重いようです。この辺もう少し軽量なものに変える予定。
ラック歯車とピニオンの噛み合い部分はこんな感じ。レールのたわみがあるのでそれを踏まえた少々微妙な位置調整が必要です。この部分も改善予定。

ということで、コントローラも含めても2kg以内に収めることができました。駆動部分を最適化すると更に軽量化できるかも。
コントローラ部分は前バージョンのものを流用しているので今回は割愛します。
ちなみにコイツのNZの絶景の中での勇姿はこんな感じ。このあたり成果は後日仕上げてアップロード予定です。
