高熱や激しいせきが続く「マイコプラズマ肺炎」が、昨年を上回る勢いで流行していて、流行のピークとなる冬..........≪続きを読む≫
熱は出ませんでしたが、もう三週間のどの痛みや咳に悩まされています。
肺炎になると場合によっては命に関わりますから、
予防のためにもうがい手洗いをした方がいいでしょう。
ご自愛ください。
かくして3度目の濃厚な一日が終了しました。
昨年は特別セッションとして専門委員が所感を述べるコーナーがあったのですが、今年は廃止になったようで、キャリアカウンセラーの仕分けで終了となりました。
記念に写真でも撮ってもらおうかと思い、周りの人に頼もうとしたのですが、折角だから専門委員のメンバーで記念撮影しようと言うことになりました。
恐縮ながらアシスタントとしてボランティアで参加して下さった大学生に頼んで一枚。
仕分け人の集合写真というのは珍しいそうです。
基本的に当日一緒になって、仕分け作業をし、終わればすぐに解散というのが仕分け人の世界です。
まったく同じメンバーで仕分けすると言うことはもう二度とないこと。ということで記念にとりました。
もうひとつ、そろそろ仕分け人も潮時かなと思い始めていることもあります。
最初に応募した時も「やって3年かなぁ...」なんて漠然と思っていました。
外部の意見を採り入れるのが仕分けの狙いですが、あまり何度もやると次第に目線が県庁に近づいてしまう危惧もあります。
来年の仕分けはあるか分かりませんし、あったとしても招聘されるか分からないですから、ゆっくり考えることにします。
事業仕分け自体にも世間の関心は薄れつつあります。
3年前の鮮烈な国の事業仕分けのイメージが良くも悪くも定着してしまいました。
「短い時間で結論を出すのは乱暴」「事業仕分けで必要な予算がカットされた」。
また、保守系メディアなどには「事業仕分け=民主党」のような論調もあります。
中には全くの誤解に基づくものもあります。
そもそも、国が事業仕分けの手法を最初に採り入れたのは自民党時代。
2008年8月、自民党「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」が最初です。
それ以前に小泉改革の流れで「骨太の方針」に事業仕分けの実施が明記されています。
(最初に"派手に"やったのは民主党ですが。)
静岡県の事業仕分けの雰囲気自体もだいぶ変わっています。
最初の年は、無駄の削減、コストカットにどちらかというと重きが置かれていましたが、
今は「事業の再吟味」と言った方がしっくり来るような感じです。
手に汗握るような対決型の議論には今年はお目にかかりませんでしたし、
事業を守ることに腐心していいところだけしか説明しないような説明者も見た範囲ではいませんでした。
私の場合、過去の実績よりも将来に向かってどのようなことを課題と捉え、その課題に対する処方箋を持っているか田舎を特に重視しています。
これについても、しっかりとした答えが戴けたと思います。
そう言う点で、説明能力の向上という観点では県庁のスキルが著しく向上していると言えます。
仕分けというのは我々の身近でもある整理整頓のようなもの。
ものが増えればそれが必要か否かを判断して、処分するなりするはずです。
もちろん事業仕分けというスキームが絶対的に正しいものだとは言えません。
しかし、方向としては決して踏み外してはいません。
その点、これからも絶えずチェックは進めて欲しいものです。
就職支援キャリアカウンセラー配置事業費助成 (私学振興課)
最後の事業は、就職難にあえぐ高校生のために、県が私学協会に助成して私立学校にキャリアカウンセラーを派遣する事業です。
こう聞くと、なぜ私立学校なのに県が助成するのか?と言う素朴な疑問がわきますが、まさにそこが議論のベースでした。
現状では私立学校とはいえども相当程度公的な財政支援に頼っています。
とはいえ、その支援が果たして妥当か?という問題があります。
提示された事業シートと資料を見ても私立学校側の姿勢にやや問題があると思いました。
アンケートの回答に「無料でやってくれるから有り難い」「経済的な余裕がない」と言った文言が並んでいました。
本来であるならば、生徒の進路指導はもっとも学校が責任を持つべきことの一つですから、余裕がなくて就職指導が出来ないというのは無責任な話です。進学についてはかなり力を入れていると宣伝している私立高校は目にしますが、就職となるとここまでモチベーションが低いのかとため息が出ます。
こんな感じでやや厳しい議論になりました。
私としては、この就職難の状況で多少なりとも社会に出る高校生の役に立てるのなら、数年間だけはやむ負えないかなという感想でした。県の担当者も生徒への指導から、私立学校の教師への指導に重点を移すと言う説明がありました。
数年の期限を切るという前提で小生は「見直し・縮小」と結論づけました。ただ、他の専門委員の皆さんは軒並み「県の関与不要」の見解でした。
一方、班の見解は「見直し・縮小」でしたが、内容的には「県の関与不要」に限りなく近い「見直し・縮小」でした。
同じ結論でもニュアンスがかなり違うことが事業仕分けの特徴でもあり、国を初め、多くの自治体でライブカメラによる中継が行われているのも「議論のプロセスを大事にして欲しい」という思いからです。
未だに蓮舫氏の「一位じゃないとダメなんですか?」を全く違う意味で捉えて揶揄している人がいますが、そんな人を見かけたら情報弱者だな...と腹の底で思って下さい。
学校関連では第一次候補の段階で、「私立大学施設整備事業費助成」という事業がありました。
これは、来春ある大学が新キャンパスをオープンさせるのですが、少子化の時代に大学の新設、しかも中身を見ても専門学校としか思えない内容で、はたしてこうした事業に公費で助成するのかと強い疑問を持ってはいたのですが、残念ながらこちらは仕分け作業の俎上にあがることはありませんでした。
午後の議論に入ります。
午前中に比べて論点が多く、何から聞いたらいいか迷うところです。
ふじのくに観光ブランド創出事業費 (観光政策課・観光振興課)
各都道府県の地域間競争が激しくなる中、
静岡県の観光ブランドを創出しようとする事業です。
「大型観光キャンペーン」や徳川家康没後400年を記念した徳川家康関連のイベントなどがありますが、気になるのが「負担金」「分担金」といったものの多さで、県が本当にイニシアティブをとれるのかと言う点や、観光協会との関連が問題になりました。
観光協会は財政状態が非常に悪いと、8月に新聞報道があり、質問事項にしようかと迷っていましたが、論点の逸脱の恐れがあると思い、当日もあえて質問することを避けました。
確認したい点としては、
・ブランドとして世間に周知出来る程度にある程度の期間腰を落ち着けて事業を展開出来るか
・ブランドと認識されるよう商品のブラッシュアップが出来るか、そして効果的にPR出来るか。
・顧客に訴求したいものは何かが明確か
3点です。
「大型観光キャンペーン」は継続しているやっている事業とのこと。「徳川家康」も没後400年を迎える2016年までは継続するとのことでした。
この点「キャンペーンが常態化している」と言うことは問題かなと思いました。良く紳士服チェーン店が半年以上閉店セールをやってると言う笑い話がありますが、地でいってます。家康についても愛知県も「地元」を標榜しています。2016年以後も売っていこうかは明確ではありません。
ブランドのブラッシュアップについては、すでに売込みの出来る材料は揃っているが知名度がないだけでPRすれば観光客は来ると考えているようです。
現在力を入れているのが、北海道では冬期にゴルフが出来ないため温暖な静岡のゴルフ場へ誘客することだそうです。ただ、これも本州の太平洋側で空港に近いところであれば他でも思いつきそうな話。
どうも決定打に欠けます。
私が考えるには、むしろ注目したいのが、県内では市町単位でもブランディング能力に長けている地域が多いと言うことです。B級グルメで言えば「富士宮焼きそば」、「浜松餃子」、「静岡のおでん」など、全国的な知名度を得ています。
また静岡の大道芸ワールドカップは世界的にも有数のフェスティバルとしての地位を確立しています。
こうしたことを考えると、今ひとつ何を売りたいかがはっきりしない県が前面に出なくても、市町単位のコミュニティで十分にブランドの創出が出来るのではないかと判断しました。
私の結論は「県の関与不要」、班の結論は「縮小・見直し」でした。
おもてなし推進事業費 (観光政策課・観光振興課)
文字通り、観光客の皆様への「おもてなし」を推進する事業なのですが、事業シートでは県外の観光案内所への支出が8割近くになっています。
担当者の説明では、他の事業でおもてなしに類するものをやっているので、この事業は見かけ上、接遇に関するものが少なくなっているとのことでした。
この段階で「他の事業との整理がうまくできていない」と担当者が認めてしまっているような状態です。
少ししっくりいかないと思われる観光案内所の事業ですが、東京案内所が新しい試みを行っているところが評価出来る点です。

有楽町・交通会館の東京案内所は昨年11月に「グリーンティプラザ」に改装し、御茶を飲みながらスタッフに観光案内を受けられる形式に改められました。
小生は東京に行った際に外から確かめた程度だったのですが、他の委員の方は実際にスタッフと会話をしたとのこと。お茶処のおもてなしとしては非常にいいことだと思います。
ただ、全体的に「誘導する」とか(顧客が知らないので)「情報を発信する」と言う点でやや上から目線ととられるともとれますし、お客様の要望はともかくこちらの言いたいことだけ言ってるような印象がやや気になりました。
そこにもう少し、顧客の目線を持ってもらえれば、いい方向に進んでいくのではないかと思いました。
私の結論、班の結論ともに「縮小・見直し」でした。
議論の途中で昨年の「ニューツーリズム」の話が出ました。私が昨年の担当だった旨を話すと、昨年もご一緒した担当者の方が作業終了後に声をかけて下さいました。
昨年の議論で出した資料が全く逆の意味にとられてしまったことが、ずっとショックで引きずっていらしたそうです。
その資料というのは、古くからの温泉地で次代を担う若手の取り組みとして紹介されたのですが、「街コン」などのやや軽いタッチのものも含まれていたため、構想日本の専門委員から厳しく叱責を受けたのでした。
ただ、プレゼンの整理の仕方にもう少し工夫があればと思うところです。
「ニューツーリスム」というと新たな旅行の形態、今まで観光資源でなかった場所も観光地として付加価値をつける。そうした概念だと捉えられます。
あえて、旧来の温泉地で新しい資源を開発するなら「再開発型」と分類たり、一時の流行に乗ったイベントではなく体質改善であることをアピールするなどの工夫があれば良かったでしょう。
逆に考えれば、県のスタッフも地元と連携しながら一生懸命取り組んでいると言うことがよく分かります。
個人的には「再仕分け」もやって欲しいところです。
やはり、自分の担当した事業の成り行きには非常に興味があります。影ながら少しでも改善に結びつけばと思うものです。
事業シートを見ても「平成**年に仕分け済み」の文言が目につくようになり、今年は特に気になりました。
