四国Jルートの旅(3) ~秋深き大歩危峡へ | はい、タケコプター

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備忘録としての日記です。よろしかったらご覧下さい。

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2日目はJR土讃線で高松から高知へ向かいます。

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高知へ向かう途中、大歩危で途中下車することにします。

ホテルの朝食はホテルに同居している焼き鳥屋で。
店に入っても挨拶もしない兄ちゃんがかったるそうに食事の準備。

15分待って出てきたのはお粥。
しかも箸で楽しむお粥と来てるから ┐(´-`)┌.
匙くらいつけても罰は当たらないと思うんだけどね。

8時過ぎにチェックアウトして高松駅へ。

かつては宇高連絡線との連絡駅だった高松駅ですが、
瀬戸大橋の開通のあとは行き止まりの駅になっています。

中学生の頃、西村京太郎のトラベルミステリーが好きでいろいろ読んでました。
その中に「四国連絡特急殺人事件」という作品がありました。

高知から中村へ向かう「南風1号」の車内で、尾行中していた男が殺害される
その後浮上した被疑者は前日の18:30まで東京にいて、
どうしても高知から「南風1号」に乗ることは出来ない。

しかし、寝台特急「瀬戸」を使うというトリックがあり、
「瀬戸」に乗れば翌朝の宇高連絡船に接続し、連絡船を下りると
高松駅で「南風1号」が....。

といった流れでした。


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さて、今から高知へ向かうのは「南風1号」ではなく「しまんと5号」です。

今の「南風」は岡山発になっていて、高松発は「しまんと」になっているようです。
しかしながら「しまんと」が走るのは吉野川沿い。
途中下車する大歩危も吉野川沿いにあります。


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ホームに停まっていたのは2両編成のディーゼルカー。

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列車は定刻に高松駅を出発。出だしからかっ飛ばします。

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シートバックのテーブルにはこんなステッカーが貼ってあったりして、高知に行くのがなんだか楽しみになります。

宇多津から土讃線に入ると線路も単線になりますが、そんなことお構いなしに飛ばしまくります。

昨日の「いしづち」の乗り心地の悪さには参りましたが、こちらの方が乗り心地がいいですね。

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琴平駅に停車。
こんな感じて駅にいながら金比羅さんづくしです。

松山ではお遍路さんを見ましたけど、その後はあまり見ないですね。


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列車はカーブに入る度に車体を大きく傾けて走ります。

振り子式というヤツですね。

なんかカーブを攻めているという感じです。

昔、中央線の「しなの」に乗ってゲロっ吐き寸前まで酔いましたが、
その後に「振り子式というもので、カーブを高速で通過するためにわざと車体を傾けている」と教えてもらいました。

最近の"振り子式"は改良されているようで、ほとんど酔いません。

山岳地帯に入りディーゼルエンジンが力強く唸るものの速度が乗らない感じになってきました。

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土讃線で有名な秘境駅、坪尻を通過。

当たりに誰も住んでおらず、しかもスイッチバックで列車が駅に入るとのことで有名なんだそうです。

このあたりはもう徳島県ですので3県目に入ったことになります。

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単線なので時折アンパンマンを待たせたりしています。

阿波池田付近から吉野川沿いを走ります。
池田と言えば、かつて「やまびこ打線」で甲子園を沸かせた池田高校を思い出します。


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列車は小歩危にさしかかりました。
土讃線でもっとも車窓がダイナミックな区間に入ります。

ところどころに紅葉も見られます。

さて、大歩危で降りたらどこにいこうか決めあぐねています。
祖谷のかづら橋か、大歩危の川下りか。

川下りは寒そうだからかづら橋にしようかな...
と思っていたところl眼下の吉野川に川下りの船が見えました。

興味がわいてきたので、川下りに決めました。


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約80分で大歩危駅に到着。

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特急の停車駅ですが、山間のこぢんまりした無人駅です。

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駅では、妖怪駅長のこなきじじいと助役の虎太朗のお出迎えを受けました。

このあたりは妖怪伝説の宝庫だそうで、駅のコインロッカーには妖怪の絵が描かれています。

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川下りの船着き場までは1.3キロほど。

十分歩いて行ける距離です。駅と吉野川を跨ぐ橋を渡って国道32号へ。
橋の上から駅の風景を。


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はるか下を流れる吉野川。


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国道脇にある楓の木。こんなに綺麗に色づいています。


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船着き場の手前にある道の駅に寄ってみました。

水木しげる公認の妖怪村だそうで。
最近、行った先で水木さん関連のものと良く出会いますね。


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そして川下りへ。

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こんな感じの船で川下りします。

ちょうど小生の前で定員になってしまい見送るの図


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乗ってみると。

寒いです。

しかし、両岸には右45度にスパッと切ったような奇岩が。
これが大歩危の特徴だそうですが、小歩危では全く逆方向に傾いてるのだそうです。
つまりその中間が四国山地の真ん中と言うことになるんだそうです。


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いい色づきですね。

後ろに見えるのは土讃線の落石除けの覆いです。
自然公園の中にあるので目立たないように景観に配慮されてるんだそうで。

船下りは2km約30分の行程。
モーター付きのボートなので同じ場所に戻ります。

行きは向かい風でとても寒かったのですが、帰りは風が当たらなくなってだいぶ楽になりました。

吉野川は、日本屈指の暴れ川。
板東太郎の利根川、筑紫次郎の筑後川、そして四国三郎こと吉野川です。

昨日の雨でだいぶ水位が上がっていたそうですが落ち着いてきたのだそうで。

ちなみに吉野川で一番水位が上がった時には上を走る国道の3m下まで迫ったのだとか。

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船を下りて施設の中にある階段を昇っていくと、こんな表示がありました。


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ここで昼食。

寒いので温まるのもにしようとカツ丼にしました。

しかしなんですかね。つゆだくのカツ丼でした。
タマネギが生に近かった所為かかなり後まで胃にもたれました。

こうして大歩危渓谷を満喫して大歩危駅へとって返します。