ちょいと仕事関係であり、静岡市山間部の横沢(よこさわ)まで行ってきました。
車で行っても良いんですが、生憎使える車がなく、レンタカーを借りるよりバスの方がお安いので路線バスで行くことに。
しずてつジャストラインの安倍線が横沢まで走っていますので、朝一番の横沢行きに乗車します。
バス停に3人ほど列を作っていましたが、扉を開けても誰も乗り込まず、結局乗ったのは小生だけでした。
と言うことで、貸し切り状態で出発。
中町で女性が乗ってきましたが、少し乗って下車。
また一人になったと思ったら、籠上中で年配の男性2人が乗車。
順調すぎて時間調整しながら走ります。
途中のバス停で乗務員が車内を見て何やら無線で話しています。
鯨が池で先程の男性2人が下車。
再び貸し切り状態になりました。
新東名の静岡IC(仮称)。
こちらから見るとだいぶできあがっているようですが、反対側を見ると工事の真っ最中です。
あと2年で開通ですが、まだまだ先のように感じます。

前回梅ヶ島に行ったときと同様、曙橋で安倍川右岸に渡ります。
冬空の中に朝日に照らし出された安倍奥の山々が見えます。
郷島、俵沢はまたまた旧道を走ります。
前回梅ヶ島に行ったときはツーステップのバスですが、今日のバスはワンステップ車。
前回は旧道を通るとドシンドシンとすごい衝撃でしたが、今日のバスはサスペンションが良くなったのかそれほど衝撃はありませんでした。
ところでこのバス、前面に「井川自主運行バス連絡」「有東木連絡」と張り紙がしてありました。
分岐点直前の六番バス停の脇の空き地にバスが止まっていました。
行き先は出てないけどこのバスが有東木行きでしょうね。
おそらく運賃を通しで乗り継ぎできるんでしょう。
ただ、乗り継ぐ人は当然誰もいません(笑)
玉機橋を左折して横沢方面へ。
相渕の赤い吊り橋が見えます。
元の玉川(たまかわ)村の中心部のあたりには商店や農協、郵便局等があります。
道路も狭いながらも上下1車線になっています。
上助のT字路に来ました。
直進して横沢経由でも、右折して口坂本経由でも井川に行けるのですが、現在は道路崩壊のため口坂本経由では井川に行けないようで、看板が出ています。
上助から先はどちらに行っても対向車とすれ違うのが難しいような狭い山道になります。
口坂本方面にも行ったことがありますが、見通しが悪くてスリリングなドライブが楽しめます。
夏に行ったときは上落合行きの路線バスとすれ違って「しばらくバスが来ないからいいや」と思っていたら、
「教習中」のバスがやってきて慌てたことがあります。
安倍西河内川に添って狭い山道を行きます。
標高が高くなってきたせいか、何となく足元が寒いような感じがしてきました。
窓の外を見ると、民家の屋根や茶畑に霜が降りて真っ白になっています。
川面からは盛んに川霧がわき上がってきます。
ここ玉川は本山茶の産地のひとつです。
川霧が出るようなところの方が美味しい茶ができると言うことですが、
まさにそんな環境です。
道路のうねりが急になり、バスのフロントガラスから外を見ていると乗り物酔いになりそうです。
左右に揺られて前の座席に着いた取っ手につかまっていないと吹っ飛ばされそうです。
自分で運転していると分からないですが、客席にいると結構キツイです。
静岡駅を出てから1時間10分で横沢に到着です。
静岡駅から29.5kmで、井川までは25.5km。
距離的には井川の方に近いのですが、ここから井川まで行くには1時間半~2時間ほどかかります。
ここても西河内川から川霧がわき上がっています。
「緑の里よこさわ」という蕎麦店がありますが、
営業しているのかどうかは分かりません。
まだ朝9時ですから開店前なんでしょうかね。
ちなみに井川に行ったときに立ち寄ったCasso横沢さんは
ここから井川方面に車で10分ほど行ったところにあります。
なので本当は車で来たかったんですがね。
陽の当たった茶畑から霧が上がっています。
霜が日光で急速に暖められ、水蒸気が外気で冷やされるからなんでしょうか。
市街地とは違って気温が低く、市街地で言えば2月頃の朝のような寒さです。
バス停まで戻ってきました。
井川への中間地点ではありますが、ここは南アルプスの入口でもあります。
マップを見ると横沢はいちばん南の端っこに書かれています。
バス停のポールが二本立っています。
右のはしずてつジャストラインのポールですが、左のが静岡市の自主運行バスのものです。
静岡市街地から井川までの路線バスが数年前に廃止され、バス路線の残った横沢から井川まで静岡市が代替のバス「てしゃまんくん」を運営しています。
バスと言っても、ハイエースです。
ドライバーの方に「井川方面ですか?」声をかけられたのですが、
「いえ、新静岡までです」と答えました。
この調子でいくと、このバスには誰も乗らないことになりそうですが...。
去年行ったのは井川の小河内ですが、小河内は井川でも再奥の集落です。
バスはさらにその奥の白樺荘まで行くようですね。
大型バスが、ハイエースで済んでしまうのだからよほど利用者が少ないのかとも思ったんですが、
やはり少々輸送力不足になることもあるようです。
ジャストラインから連絡が来ると書いてありますが、さっきのバスで乗務員が客席を見て無線で話していたのはこの連絡のためだったんですね。
それにしても乗り切れないときは田代から臨時便を出すということは、1時間以上かかりますね。
やっぱり利用するときは確認してからの方が良さそうです。
告知文にある「その日の4時」というのは午後4時のことなんですかね?
バス停の前には「おばさんの手作りの店」があるんですが、
開いていないようです。
あるのは自動販売機だけ。
しかし、このホットケーキ味のミルクセーキってどういう味がするんでしょ...。
周りを高い山に囲まれていますので、朝9時を過ぎているというのに日が山の陰に隠れています。
川根に数年住んだ方から聞いたんですが、冬は日の出が10時、日入りが14時なんてところもあるんだそうです。
真っ青な空をコントレールをひいて飛行機が飛んでいきました。
帰りのバスがやってきました。
バスはバス停前の広場ではなくその先まで行って折り返しています。
広場にハイキングツアーとおぼしき観光バスが停まっていましたのでちょっと先の方に停車。
帰りのバスは駅まで行かず新静岡まで。
トイレ休憩で降りてきた観光バスの客がこちらのバスの中を覗いてきたり。
別に変わったものはないんですが。
と言うことで、井川行きの「てしゃまんくん」より先に出発
乗客は1名のみ。
初冬の山村を駆け下りてゆきます。
道端の楓が真っ赤に色づいています。
走行中に撮ったのでこんな写真で....。
真っ青な空に所々色づいた山々。
バスの大きな窓いっぱいに広がります。
中沢の中河内川河川敷でキャンプをしている人がいました。
こんな寒いのに.....。
軒先や塀に大根や干し柿を干している家が多いです。
集落の中を通る路線バスなので、こんな発見もあったりします。
そんな感じで市街地まで帰ってきました。
冬の安倍奥をこんな感じで楽しんできました。