当日は8:30に県庁別館に集合。相変わらず朝から猛暑です。
控え室の机は班ごとに分けられていて、小生の班の机には既に県民委員の方が着席しておられました。
また、周りを見回すとMさんも既に来ておられたので簡単に挨拶しに行きます。
三々五々仕分け人の方が集まってきました。
小生の班はコーディネーター、構想日本から派遣された仕分け人の方、そして県民委員が県東部の町議の方、浜松在住で仕分けは3回目という仕分け通の方で構成されることが分かりました。
どんな人と組むかと20日近くずっと心配していたのですが、全く杞憂でした。
名刺交換して挨拶もそこそこに、早速資料を広げて情報交換を始めました。
最初に行政改革課のスタッフから案内、コーディネーターの代表の方から評価方法についてのすりあわせがあり、その後班ごとのミーティングに入ります。
ここで、コーディネーターの方に昨日感じた疑問をぶつけてみました。
「仕分け人と事業担当者の議論がかみ合わないまま終わるのが良いのか、それともちゃんと理解し合う方が良いのか」ということです。するとすかさず
「議論がかみ合った状態で終わった方が良いです。お互い納得して終わるとその後の効果が違います」と答えてくれました。
去年の民主党の事業仕分けでは仕分け人が事業担当者を徹底的に叩きのめす様子が連日放映されました。
ですから、叩き切るのが仕分けだと思いがちです。
しかし、そういうことは極力避けるスタンスを取ろうと心に決めました。
6名揃って会場に乗り込み、指定された席に着席します。
昨日見てはいましたが、いざ自分が仕分け人の席に座ると身が引き締まります。
他の委員の方も緊張されているようで、コーディネーターが「すごい緊張感ですね」と少し場の雰囲気を和らげてくれました。
定刻通り仕分け作業が始まりました。
内容については議論の詳しい記録を持ち合わせておらず、微妙なニュアンスが変わってしまう可能性もありますので割愛します。
1つめの事業から私も質問に加わりましたが、さすがに最初の事業は長く感じました。
これで一日耐えられるかなぁなんて思うくらいです。
やや時間オーバー気味にはなりますが、コーディネーターの方の采配が絶妙でした。
バランス良く仕分け人の意見を広い、まとめていくタイミングが非常にうまいのです。
全体的には私の班も「要改善」が多かったです。
やはりインフラや危機管理にまつわる事業が多く、廃止前提の「不要」は考えにくかったためです。
やはり他の班でも「要改善」が多かったようです
しかしその中でも「不要」「現状どおり」の判定も出ました。
これも仕分け人の間ではよく言われるのですが、「説明者の力量によっても判定が変わってくる」と言うことです。
私の班でも「不要」になった事業は手段が目的化している感が強く、参考とする指標もあやふやで墓穴を掘ってしまいました。また、「要望があるからやる」という発言もあり、このまま事業を進めていくと五月雨式に税金が使われてしまうという疑念が払拭できなかったためゼロベースで事業の再考を求めるべく「不要」と出ました。
逆に「現状通り」だった事業は担当者の説明が明快でした。いつまでにこれをやるという期限が明確に設定されていて、問題点もきちんと把握し、さらに予算縮減の中でも低コストで迅速に事業を進めるための方策も考え抜かれていることから、私は「現状通り」を出し、班の意見も「現状通り」になりました。
傍聴した案件も含め観察していると、担当者が仕分け人に敵意をむき出しにしてとにかく事業を守りたいと思っていると議論がかみ合わず、厳しい判定が下る傾向にあるようです。
逆に、仕分け人と事業担当者が互いに知恵を出し、建設的に意見を交わすことができれば非常によい議論になります。
仕分け人も「役人叩き」をしようとしているわけではなく、事業の効果をいかに引き出すか、引き出すにはどうしたらいいかを探っているのです。
ミーティングでコーディネーターの方から聞いたことが身をもって理解できました。
<続く >