余部鉄橋、最後の勇姿 | はい、タケコプター

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備忘録としての日記です。よろしかったらご覧下さい。

空港から鳥取駅まではバスで移動。
20分程度ですからそう遠くはありません。

鳥取駅

地方都市はどこも厳しいですが、鳥取もかなり厳しいですね。
駅前に降り立った印象では、昨年の松江より厳しいように感じました。
人影がとにかく少ない....。
例によって郊外にはイオンの大型スーパーがありましたので、そちらに吸われているんでしょうね。
最近はその大型チェーンでさえかなりヤバイですが。



山陰本線で福知山方面へ行く特急列車は、早朝の「はまかぜ」一本のみのようです。
ですので、鈍行でまず浜坂まで。浜坂で乗り換えです。

車両は新しいですがよく揺れます。
おそらく線路の状態がよくないんでしょうね。

列車は一両。山陰本線は幹線級なはずですが、民家も少なく、経営は厳しいでしょう。



浜坂駅

浜坂で今度は城崎温泉行きに乗り換え。
国鉄承継の古いディーゼルカーが待っていました。

山陰本線でも古い車ばかりで固めているのは但馬地方だけみたいですね。


餘部駅着

浜坂駅を出ると雪が降り出しました。
天気がめまぐるしく変わるのは日本海側の冬。まさに「弁当忘れても傘忘れるな」ですね。
前回のような激しい雪ではないのが救いです。


工事が進む

前回 はまだ基礎工事の段階だった新橋も2年でここまでできあがりました。
有名だった撮影ポイントいわゆる「お立ち台」もなくなり、ファンの姿もすっかり少なくなっています。

集落へ降りる道は、木製のスロープの部分がシャーベット状になってかなり危険な状態。
しかし、コンクリート部分は濡れている程度で持ってきたスパイクも要りませんでした。


工事が進む

今回は10:36着の列車で到着し、次の12:22の列車に乗ることにしていますので、滞在時間は約1時間45分。
いろいろ歩いてみます。
みぞれ模様ですが、折りたたみの傘でも何とかなりそうです。

海岸線から見るとこんな感じ。
やはり、写真を撮るには厳しい条件です。


さよなら

「ありがとう、余部鉄橋」という看板が立っていました。
約100年の歴史も今年秋の早い時期に終わることになっています。


さよなら

土木遺産としては文化財級の価値のあるものなのですが、実際近くに行ってみると鉄橋の傷み具合がかなり痛々しいです。
表面がクレーター状に見えるようなところもあります。
物理的、強度的には大丈夫なのでしょうが、経済的には保守管理の面、強風で運転中止になりやすい点があり、掛け替えも致し方ないのかもしれません。


さよなら

そんなこともあってか工事現場には『目指せ! 100年後の「土木遺産」』のスローガンが掲げられています。
写真で見れば頑丈なようだけど、間近で見ると華奢で、繊細で優美な鉄橋に比べ、新橋は割とどこにでもありそうなコンクリート橋のようにも見えます。
この辺は後世の人がどう評価するのでしょうか。


準備万端

新橋は今年の秋の早い時期に列車を停めて連結されるとのこと。
鉄橋に続くトンネルは現状のものを活用するため、現橋を撤去して新しい橋を連結するんだそうです。

こうして下から見ると橋桁がカーブしているのが分かります。


小学校裏

ぐるっと回って余部小学校の裏あたりに来たとき、晴れ間が見えてきました。
クレーンが小学校のプールに映っています。
階段があってそこをもっと登ればいい写真になるでしょうけど、そこは墓地ですから、中まで入るのは遠慮しました。


変わる天候1

変わる天候2


それにしても、天候がめまぐるしく変わります。
上と下の写真、わずか3分しか違わないのですが、別の日に撮ったかのようです。


喫茶店

空腹になってきたので鉄橋下の喫茶店に入った昼食をとることにしました。
窓から鉄橋がすぐ上に見えますが、窓がちょっと汚れていたのは残念。

冷凍食品のそば

天ぷらそばにしました。


冷凍食品のそば

駅への葛折りの道を上りながら再び撮影。
もうこの景色を写真に納めることはありません。


踏切から

踏切の上から線路を一枚。
300mの直線の先にトンネル。
餘部駅は海側にホームが設置されますし、先ほどの桁の写真を見てもカーブを描く形になりますから、これも消えゆく風景ですね。


帰りの列車

城崎に向けて豊岡行きの列車に乗り込みます。

最後にもう一度見られてラッキーでした。