ずっと前だけど、新幹線ひかり号に乗ったら選抜高校野球で惜しくも敗退した東北地方のある学校と同じ車両に乗り合わせ、部員達が富士山を見て歓声を上げていたのを見ました。
携帯電話にカメラがついた今日、晴れた日には富士山を撮ろうと車内のあちこちから携帯のシャッター音が聞こえます。
エクスプレス予約のシートマップを見ても山側のE席だけ満席と言うことも多いですが、ふたり掛けで落ち着くのに加えて、富士山が見えるかもと言う期待があってのことなのかもしれません。
同じ県内に住んでいても間近で見る富士山の雄大さにはやはり心を惹かれるものです。
さて、新幹線から富士山を綺麗に撮るにはどうしたらいいでしょうか。個人的なメモのようなものを。
●撮影に適したポジション
富士山麓で富士山がよく見える区間は新幹線が富士市内を走る区間とほぼ同じです。
西から東へ向かう上り方向で言うと、旧富士川町の東名高速道路と交差するあたりから、岳南鉄道の岳南江尾(えのお)駅のあたりまで。
その前後では手前の山などに邪魔されて見ることができません。
その中でも写真を撮るのに適している区間は2カ所ほど。
・富士川鉄橋~新富士駅
富士川鉄橋はトラス橋の橋桁に邪魔されて撮影は不適。その手前の旧富士川町の区間もカーブで車体が傾くなど少々難しくなります。
富士川鉄橋~新富士駅にかけては、沿線に大きい建物も比較的少なく、麓まで富士山らしい姿を収めることができます。
距離にして2kmほどですから270km/hで走っているとするとわずか30秒で通過します。
・富士市中里付近
新富士駅を出てからしばらくは背の高い倉庫や工場のプラントに邪魔されて少々富士山が見づらくなります。 しかし新富士駅を出てから2~3分程度すると「JATCO」の看板が多数見えてきます。
そこを過ぎてからが次の撮影ポイント。 東に進むに連れて山に隠れていくような感じになります。
新幹線の写真を撮っている人もこの辺りをポイントにしているようでこの角度の写真を何度かみかけたことがあります。
おそらくこの辺りが富士山から一番近いポジションになると思いますので、綺麗にとれるのもいいところ。
東京方面からだと三島駅を出て5分ほど。右側にUCC FUJIの看板が目印です。
この区間は概ね1分程度で通過します。
●障害物の問題
新幹線は電車ですので架線がある訳ですが、その架線を支える電柱があるのはどなたでもご存じでしょう。 これが案外曲者。
また架線柱だけでなく、変電所、沿線の建物、送電線など、撮影の邪魔になるものは結構多いです。
最高速度270km/hで走っている新幹線では人間の注意力でこれを避けるのは不可能です。
ここで活用したいのが連写機能。 デジカメのほか携帯でもついている機種は多いと思います。
コンパクトデジカメならミニ三脚を使ったり、そんなものがなくても窓枠を支えにして撮ると良いでしょう。
こだま号なら新富士駅に止まるのであまり速度も出ておらず比較的楽に撮れるでしょう。 さらに待ち合わせがあればホームに降りて撮ることもできます。
●あとは天気の問題
とは言っても天気が悪くてはどうにもなりません。
太平洋側は西高東低の冬型の気圧配置の日には綺麗に晴れますので、特に綺麗に写せます。
春先からは霞がかかった日が多くなるので、そろそろシーズン終了と言ったところでしょうか。
とはいえ高速で移動するものから撮影する訳ですから、条件はかなり厳しいです。
かなり運に左右されるとは思いますが、挑戦される方の健闘を祈ります。