【映画感想】『ナバロンの嵐』『サウンド・オブ・サイレンス』『エクスペンダブルズ』 | 後追い80's

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ナバロンの嵐(1978)

 

 

 

BSの字幕版で鑑賞。

 

『ナバロンの要塞』の続編映画なのだが、前作でグレゴリー・ペックが演じた主人公キース・マロリーを本作ではロバート・ショウが演じており、同じく前作でデヴィッド・ニーヴンが演じた主要キャラのミラーをエドワード・フォックスが演じるというキャスト変更が行われていた事を今になって知ったので、前作との繋がりがはっきり分からないまま観てしまった。

 

本作ではそのマロリーとミラーに加え、ハリソン・フォード演じるバーンズビー中佐と、カール・ウェザース演じるウィーヴァー軍曹でユーゴスラビアに潜入してミッションを遂行するという話。

 

パルチザンの女性兵士としてバーバラ・バック、そのパルチザンと敵対する勢力であるチェトニックの兵士としてリチャード・キールが出てくるので、思わず『007 私を愛したスパイ』の再演かと思った(笑)

 

デジャヴかな?(笑)

 

本作は昔観ているものの、内容はおろか、この2人が出ていたことすら全く覚えていなかったなぁ…。

 

ちなみに『私を愛したスパイ』は本作の前年に公開された映画で、バーバラ・バックがボンドガール、リチャード・キールは悪役ジョーズとして大きなインパクトを残した。

 

更に付け加えるなら、主人公キース・マロリーを演じるロバート・ショウが『007 ロシアより愛をこめて』の悪役レッド・グラントでもあるわけだから、私のような007ファンには嬉しいキャスティングとなっていた。

 

そして『ジャッカルの日』で印象的だったエドワード・フォックスが本作ではすっとぼけた爆破のプロを演じているのも面白いし、そこに『ロッキー』のアポロ(カール・ウェザース)やハン・ソロ(ハリソン・フォード)まで絡んでくるわけだから、絵面的には前作以上の華やかさ。

 

そんな彼らの任務は・・・まずバーンズビー中佐が命じられたミッションが橋の爆破で、マロリーとミラーの方はドイツ軍のスパイ暗殺なのだが、このドイツのスパイを演じているのがフランコ・ネロで、終盤の貨物列車内でフランコ・ネロがスパイであることを追及する緊迫した会話劇はなかなかの見応えだった。

 

アクションシーンも70年代の映画にしては頑張っている方で、銃撃音もなかなかの迫力だったし、青いマズルフラッシュがやたら印象に残った。

 

前作と比べてユーモア多めの作風となっているものの、ユルい場面と緊張感のある場面のメリハリを上手くつけているので、決してヌルいわけではない。

 

ただ、話自体がそんなに面白いわけでもないので、やや間延びしてしまう傾向はあるかも。

 

こういった第二次大戦を舞台とした娯楽活劇は、この辺りが最後なのではないだろうか。

 

これ系の娯楽活劇は久々に観たけど、やっぱり好きだな。

 

こういう雰囲気が出せる娯楽活劇はもう二度と作られない事を考えると、凄く貴重に思えてくる。

 

本作の満足度は・・・76点

 

 

 

 

サウンド・オブ・サイレンス(2001)

 

 

 

 

 

BSの吹き替え版で鑑賞。

 

マイケル・ダグラスが精神科医を演じるサスペンス映画。

 

娘を人質にとられ、自分の患者である少女から6桁の数字を聞き出さないと娘を殺すと脅されて、何とか娘を取り戻そうと奔走する話。

 

娘を人質にとる犯人一味のリーダーを演じるのがショーン・ビーンで、娘の母親役がファムケ・ヤンセンという、『007 ゴールデンアイ』の悪役2人が揃っているのが面白い。

 

 

『ナバロンの嵐』に続いて、ここでもまた007の再演が見られるとは(笑)

 

でも、内容的には普通…かなぁ。

 

特別面白いわけでもなければ、つまらないわけでもない。

 

ただ、最後の決着のつけ方は良かった。

 

勿論、ショーン・ビーンは毎度お決まりのオチで(笑)

 

物語の鍵を握る少女を演じたブリタニー・マーフィという女優さんが魅力的だったけど、Wikiを見たら15年前に既に故人となっていたことを知って驚いた。

 

 

よくよく考えてみると、本作も今から23年も前の映画になるんだな。

 

そんなに昔の映画だとは全然思えないから凄く不思議な感じがしてしまう。

 

満足度は・・・74点

 

 

 

エクスペンダブルズ(2010)

 

 

 

何となくエクスペンダブルズが観たい気分になったので吹き替え版で鑑賞。

 

公開当時、当然のごとく劇場に観に行ってパンフまで買ったけど、映画自体は期待してたほど面白いとは感じられなかったような覚えがある。

 

その理由は何だったのだろうと、今回観返しながら改めて考えてみたのだが、恐らく・・・「内容が残らない」「アクションシーンがあまりにも速すぎて何やってるか目で追いきれない場面が多い」「格闘技やプロレスに無知なのでランディ・クートゥアやスティーヴ・オースティンを知らず、彼らが出ることに全く盛り上がれなかった」「ブルース・ウィリスとシュワちゃんが顔見せ程度だったことで大きな肩透かしを食った」「ドルフ・ラングレンが何をしたいのかよく分からずモヤモヤした」…といった事などが原因として考えられた。

 

かつてのアクションスター達によるオールスター映画としては微妙だったけど、アクション映画として見れば普通に面白い。

 

銃撃戦は凄い迫力でガンガンやってくれるし、特にテリー・クルーズがぶっ放したAA-12ショットガンは笑ってしまうような破壊力で、私が『ウルフェンシュタイン2』でやっているショットガン3連射の二挺撃ちよりも火力が高いのではないかと(笑)

 

 

しかし、ナイフで腕や首を切り落とす描写があったりと、ゴア描写はなかなかに容赦がない。

 

スタローンは『ランボー/最後の戦場』でこういう表現の味を占めてしまったのかな。

 

 

個人的に一番好きなシーンは、終盤の大銃撃戦・・・ではなく、ジェイソン・ステイサムが恋人の顔を殴ったDV男がバスケしているコートまで出向いて、バスケ仲間共々ひとりでボコボコにしてしまう場面。

 

あれは爽快で、思わず巻き戻して3回も観てしまった(笑)

 

その後、恋人に向かって「オレの仕事はこれだ。だから信じて待っていれば良かったんだ」と言ってのけるのがまたカッコよくて(笑)

 

 

改めて見ると、意外にジェット・リーも活躍してたんだな、と。

 

でも、ジェット・リーとドルフ・ラングレンが戦った事なんてすっかり忘れてしまっていた。

 

戦わないけど、たまに出てくるミッキー・ロークも凄く味があって良い。

 

 

本作を最後に観たのはいつだったか覚えていなかったので、過去記事を調べてみたら2018年に観ている事が確認できた。

 

その時は86点という高い満足度だったようで驚いたけど、『リーサル・ウェポン4』に96点も付けていたので、この頃の基準はそうとうバグっていたとしか思えない(笑)

 

そう考えると、今の方がずっとシビアになっていることに気付かされる。

 

今では90年代映画にめちゃくちゃ辛口な私が、「90年代までは本当にアクション映画が面白い」なんて絶賛してたりするし。

 

この6年の間、私に何が起こったのだろう(笑)

 

本作の満足度は・・・78点