モンキーやスーパーカブのCDI点火しない原因を説明付きでまとめちゃうので修理の参考に〜 | 日々の地平線の先に ~スーパーカブ、モンキー、DAX等の4miniの改造、整備、制作、実験の軌跡~

日々の地平線の先に ~スーパーカブ、モンキー、DAX等の4miniの改造、整備、制作、実験の軌跡~

素人がバイクをいじり壊してます!
4MiniのDAX、モンキー、カブを実験台に…
パカな事を飽きずに15年近く色々やってきました。

プロのようには出来なくたって…やったことに価値があるんだわぁ〜
そこのあなたも楽しいミニバイクライフ始めないっすか〜?

なんか…
モンキーやスーパーカブ等でエンジンプラグが点火しなくて涙ちょろちょろな人は多いっすよね〜
 
つーことで
点火系のトラブルシューティングについて私なりの経験上の補足を入れて投下しときます(本当に正しいのかは自己判断してくださいな~参考までに…)
 
んで解説すると~
 
ぶっちゃけ点火ってのは
これだけっ!!
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簡単ですね~ぶっちゃけてます
 
でもね
これだけだとコンデンサに溜まってる電気を使ったら終わり
 
一発やったら終わりなんです
 
つまり『たった一回の点火で終わり』なのっ!
 
だから、何度も点火させるためにはコンデンサ(小さい電池みたいなもん)に電気を貯めたい〜
点火コイル又はバッテリーを使って電気をコンデンサに毎回貯めてるんですよ
そうすると何回もプラグのスパークが出来るようになりますね〜
 
簡単に説明すると
「充電→プラグ点火」
んーはしょりすぎですか?
 
ちなみに点火方式は2種類あります
※『マグネット点火』(点火コイル充電)
※『バッテリー点火』(バッテリー充電)
 
ここまでで何回もスパークが出来るようになったのですが…
 
点火のタイミング決めないとダメ〜
やっぱり、ピストンが…上がった状態でのプラグ点火のタイミングをしたいので〜
 
パルスジェネレータ(ピックアップコイルとも言う)の位置とCDIの進角でスパークするタイミングを決めてるんです
 
ここまでの流れを簡単に言うと
①電気を作る(点火コイル)
②作った電気を貯める(CDI内部のコンデンサ)
③タイミングが来る(ピックアップコイル&CDI進角)
③点火する(イグニッションコイル&プラグ)
《以下繰り返し》
 
つーことなんだけど
まぁもっと細かく図解入りでエンジンの火花が飛ぶサイクルを説明するとね
①点火コイルで発電された電気がCDIの中のコンデンサに貯められます
 
②フライホイールの側面に付いている出っ張りによりパルスジェネレータとの隙間が変化してマグネットの磁界が変わることによりCDIへ信号が送られます
 
まぁ要はフライホイールホイールが回って
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出っ張りがピックアップへ近づき
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信号を送ると…いうこと
 
③CDIへ送られた信号は点火時期を調整してコンデンサ貯めた電気をイグニッションコイルへ
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厳密には違うけど、そこそこ端折るとこんな感じよ
 
④更にイグニッションコイルで電圧を上げて、プラグコードとプラグギャップを通してプラグへ電気を送り点火スパークっ!!
 
要はコレね~火花散らすぜよ~ぉ
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とまぁCDI点火の仕組みはこんな感じだと思います~
(※6V車のポイント点火も同じようなものさ〜
ざっくり書くとポイント点火の場合はCDIの代わりに、ポイントがくっついている状態から離れた瞬間にコンデンサに貯めた電気をイグニッションコイルへ送ってますね〜だからポイントが減っておかしくなるんだよなぁ…ポイント点火はメンテの手がかかる〜)
 


んで~

火花が飛ばない原因は大きく4つ
《点火タイミングの信号が送られない》
《コンデンサの電気が足りない》
《電気が流れてない》
《スパークする為の電気が漏れてる》
 
 
《点火タイミングの信号が送られない》
フライホイールとパルスジェネレータの隙間が離れすぎて信号が弱い
パルスジェネレータが鉄の粉とか油で汚れてたり断線していたりして信号が送られない
CDIの点火時期側の回路が壊れてる
サイドスタンドの点火カットが働いている
 
《コンデンサのスパークする為の電気が足りない》
点火側の発電コイルが壊れて充電が足りない
CDIのコンデンサがパンクして電気が貯められない
イグニッションコイルが壊れて電圧が足りない
 
《電気が流れてない》
配線(ハーネス)やらカプラ、アース、プラグコード等が錆びてるか切れてるか外れてるかで電気が止まってる
 
《スパークする為の電気が漏れてる》
プラグコードやプラグキャップにヒビやら割れがあり漏れて電気が弱くなって火花が見えない(火花は小さくても出てるが…)
 
更に各トラブルの原因の場所を解説すると…

《ジェネレータ(点火発電コイル)》
まずは、アースを見て通電してるか確認
更にコイルを指で触ってみて、コーティング部がざらついてたり、焦げていたら銅線のメッキというか皮膜が剥がれてる可能性が高いです…
そうなるとコイルの巻き数が少なくなってるのと一緒だよね〜
コイルの巻き数が少なかったら発電量少ないよね〜
電気が足りなかったら火花飛ばないよねってことです(確実なのは抵抗値を測ること)
下記は12Vカブの点火コイルの抵抗値

《パルスジェネレータ(ピックアップコイル)》
まず汚れが付いているか確認
砂鉄がまとわりついていたら、磁石をビニールなどに包んで砂鉄は除去してください
時間があれば、木工用ボンド塗って乾いたら剥がせば綺麗になって良いですよ(よく乾かさないと剥がす時、汚くなります)
 
とにかく。パルスジェネレータは内部のマグネットとコイルで点火時期を決めてますので、ここに砂鉄が付いてしまうと、フライホイールとの隙間に関係なくコイルの磁界が狂って点火時期がおかしくなります
キャブレターのセッティングどころではないのはもちろんですし、最悪は点火しなくなります…よね〜当然じゃ
私が実際に体験した記事はこちらへ
 
掃除したらフライホイールとの隙間調整もしてくださいね
私が実際にやった記事はこちらへ
 
もしパルスジェネレータやフライホイールを外してみて汚れてる場合は、ジェネレーターカバーの当たり面やジェネレーターハーネスのグロメット(ゴム)を確認して、隙間があるなら、スプロケの削りかすなどを巻き込んでいるので、補修か交換してください
 
ホントにジェネレーターカバーはすごい大事なんですよ~
街乗り仕様なのに、カッコいいからってジェネカバーに穴開けちゃうと不調になります
 
いや…砂鉄を巻き込む自殺行為でしょうよ
そういう人は信号待ちでエンストしないようにアクセル吹かしててください
 
そんな状態でセッティング出ないんだよな~と聞くと個人的に閉口です
ついでに磁力をもったフライホイールで発電している発電コイル周りも砂鉄とかチェーンからの鉄カスを引きつけておかしくなるんですよね〜
 
目に見えにくい部分だから気がつかないかもだけど…だからこそヤバイ
 
もし、知らなかった人でバイクに文句言ってた人は…これから少し考えてあげて欲しいです
 
そもそも
ガスケットでなんとかなるはずのクランクケースの当たり面をセコセコとオイルストーンで磨いて当たりを出すくらいマニアなら〜
ガスケットがないジェネレーターカバーもオイルストーンで当たり面を出してあげてくださいな
特に雨の日も乗る人ならば、エンストしにくくなったりとか安定性が上がりますよん
 
《ハーネス》
ハーネスは配線図、見ながらカプラの状態やらギボシやらアースのチェックをしてください…経験上、短絡や断線は滅多にないと思いますが…
取り回しによっては、ハンドルストッパー周りと部品の固定しているボルト周りは挟み込んで短絡とか擦れて短絡はあり得ます
 
サイドスタンドスイッチがついてる車両の場合は、手抜きせず配線はあらかじめ全部付けて特にキーシリンダーとNランプとNスイッチの配線はきちんと繋げてください…エンジン始動しません

《CDI》
CDIの中身は大まかに言うと
 
1点火時期を変える回路
2点火するための電気を貯めるコンデンサ
 
その2つに機能が分かれてますが、どちらも壊れたら点火的にはアウトですけど、点火時期を変える回路は壊れても一応エンジンは掛かります…が…
(簡単なのは付け替えて見てチェックすることですよね〜あぁチェンジニア)
 
《イグニションコイル》
もし、予備部品があれば付け替えてみるとチェックしやすいですが、所詮はシンプルな銅線コイルなので壊れにくい部品ですし、チェックは最後でも良いかもしれないです
(※ちなみに。CDI点火のイグニッションコイルとポイント点火は互換性ありません必要電圧がポイント点火の方が高すぎて使えないのです。
要は6Vから12Vにコンバートする際にエンジンをそのままポイント点火にするならば、イグニッションコイルだけは元のポイント点火用のものを使ってくださいね…そうしないと不動車になります)
 
《プラグコード》
割れやヒビは要交換ですが、硬くなってても電気が漏れやすくなってるため交換なんですが…30年前の相当悪いコードでもエンジンは掛かりますね~
エンジンがかからない場合は他でしょう
 
それと蛇足ですが、プラグコードは短い方が有利です
プラグコードの長さは1メーターに付き30%の電圧低下が起こるそうです
更にプラグコードは電気の通すところにはなるべく触れないように取り回してください無塗装の鉄やアルミ部に触れる場合 
二箇所までが限度ですよ
…なのでプラグをアースして点火した!!
だけど取り付けてエンジン掛けてみるとなんか調子悪いなぁって場合は、コードの取り回し確認してね
あーモンキー用のダイレクトイグニッション出ないかなぁ

《プラグキャップ》
プラグキャップのゴム部の確認をして割れてたりしたら要交換です…電気が漏れて火花が弱くなりますから
プラグキャップを外してサビがあったら少し切ってからプラグキャップをはめても効果あると思いますが…エンジンが始動しない場合はここではない可能性は低い

《プラグ》
新品が良いですが、新品を使わない場合は真鍮ブラシでよく磨いてから付けてください(ライターで焼いてもススは取れない)
ぶっちゃけ古くても、エンジンは始動するけどね(掛かりにくくはなる)

とまぁパッと上げてもこんな感じさ



とりあえず、おオマケで超シンプルなZ
50RのSMの点火回路を載せときます
点火系の回路は白黒線が肝です
黒白線をアースすればエンジンが止まる仕組みです

だから、キーシリンダをカプラごと
外せばエンジンし…ゴニョゴニョ(;´д`)
 
例外あります
先ほども書きましたけど
サイドスタンドスイッチが付いているハーネスとCDI(6本)を使う場合はNランプとNスイッチとキーシリンダー(ON)を繋げないとエンジンが始動しません
知らなくて泣いたバカな人がここにいます
 
と、とりあえず
偉そうな長文すみません〜
 
で、でもでも〜
せっかくバイクを組み立てたのに点火しないなんて凄くもったいないと思うんです…
 
んーっせっかくの
リストアしたり組み上げたりした夢半ばの不動車が少しでも減ると良いなぁなんて思ってます