7月24日18時 浜離宮朝日ホール

第1部 (約55分)
ソナチネ:I. Modéré/II. Mouvement de Menue/III. Animé
水の戯れ
亡き王のためのパヴァーヌ
鏡:1.蛾/2.悲しい鳥/3.洋上の小舟/4.道化師の朝の歌/5.鐘の谷

第2部 (約40分)
前奏曲
高雅で感傷的なワルツ:1.Modéré – très franc/2.Assez lent-avec une expression intense/3.Modéré/4.Assez animé/5.Presque lent-dans un sentiment intime/6. Vif/7. Moins vif/8. Épilogue
夜のガスパール:オンディーヌ/絞首台/スカルボ

第3部 (約35分)
古風なメヌエット
ボロディン風に
シャブリエ風に
ハイドンの名によるメヌエット
クープランの墓:1. プレリュード/2. フーガ/3. フォルラーヌ/4. リゴドン/5. メヌエット/6. トッカータ
アンコール
組曲『マ・メール・ロワ』より第5曲「妖精の園」(務川編)

務川さんは数年前にラベルのピアノ曲全曲を録音しているが、今年はラベルの生誕150年ということも有り、ラベルのリサイタルの国内ツアーが実施されており、今日の公演はツアーのラスマイである
今回の演奏曲目も、上記録音された作品と同じだが、演奏順が一寸変更になっている
会場は、いつにも増して、マダム層の客が多く、開演前のおしゃべりが各所で交わされていたが、演奏中のマナーは総じて良かった
しかし開始時間が18時と通常より早めの設定だったせいか、通常より貯穀者が多かったように思えた

務川さんは3年前にラベルピアノ全曲を録音しているが、今回は2回休憩も考慮してのことだろう、そのアルバムとは演奏順は異なっていた
録音は何度も聴いているが、やはり実演だと耳に入る音のダイナミズムが奏者の息づかいと共に感じられ味わい深い
細かい曲批評ができないので、以下に感想を

1部では水の戯れは模範的な演奏に思われたが、パヴァーヌは個性的な解釈の演奏だったのが印象的
2部ではやはり、夜のガスパールが圧巻の演奏
3部もクープランの墓で盛り上がりを見せた
務川さんの演奏スタイルは派手さはない、盟友の反田さんが難しいフレーズを難なくj弾き切ったときに見せる「「やったった感」の仕草が無い
この「弾き切った感」の仕草は、先日のN響パガ狂のアヴデーエワでも感じた、オーラの有る演奏で、これを否定する心算はない

演奏後に務川君は数回のカーテンコール後にマイクを持って短いスピーチ
ラベルは最も大切な作曲家の一人で作品集もリリースしているが、今年はラベル生誕150年ということもあって、今回のリサイタルを行ったという
そして、ラベルをより良く知るためにフランス語でのラベル書簡集を最近購入したが、全然読めていないと白状していた
ラベルは全部演奏したので、アンコールは自信が編曲したマ・メール・ロワを演奏すると述べた
そして演奏されたのは、「妖精の園」、先日のノット、スイスロマンドのアンコールでも演奏された