6月7日18時 NHKホール
指揮:フアンホ・メナ
ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ
リムスキー・コルサコフ/歌劇「5月の夜」序曲
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
アンコール
チャイコフスキー/18の小品 作品72 ― 第5曲「瞑想曲」
チャイコフスキー/交響曲 第6番 ロ短調 作品74「悲愴」
周知のとおり本来フェドが振る予定だった
最後にフェドを聴いたのはデュトワが例の問題でキャンセルになった12月のB定期でくるみわり人形を聴いて以来
その後N響とは地方公演のためだけに来日して共演したことは有ったようだが、何故か定期には登場しなかった
またNHK音楽祭でやはりくるみ割り人形を演奏する予定が有ったのだが、体調不良で流れていた
だから今度こその想いは有ったのだが残念だ
前回定期を降板したときは、かなり珍しい曲がプログラムに有り、下振りをしていた研究生2名が定期を振るという前代未聞の事態になり、多数の苦情が寄せられたのだろう
今回はB定期を振るメナが代役を務めることが降板と同時に発表された、メナには最初から話は通してあったのだろうと言われている
メナははスペイン出身でN響登場は3回目、1回目は聴いていないが、前回2回目はコロナ終息前に合間を縫って開催されたもので、まだソーシャルディスタンスが五月蠅かったころだった
そのコンサートの出来が素晴らしく、その後やはりスペインの曲を中心に日フィル定期への客演も決まっていたのだが、こちらはコロナで敢え無く中止となった、
そんなこんなで、スペイン音楽のスペシャリストの印象が強かったメナだが、今回のB定期の演目がブルックナーで、謳い文句がチェリの直弟子には思わずへーだが、まだ文脈は繋がる
しかし、メナのロシア音楽は全く想定外だった
客席は結構埋まっている、オケは16型、コンマスは郷古さん
最初のRコルサコフは、初めて聴く
フィルハーモニアの解説ではホルンが主役のように書かれていたが、むしろトロンボーンがb目立っていた印象、いずれにせよ聴いた価値のある曲
パガ狂は曲が素晴らしいので、誰が弾いてもそこそこ満足するのだけど、今日はアヴデーエワだ、
果たして素晴らしい演奏だった、演奏のクオリティとしては、ここ数年で間違いなくベストだろう、
でも悲しいかな18変奏の時点での気持ちは、そこまで高揚しなかったが、
今回はリサイタルは見送ったが、次回以降は必ず聴くべきピアニストだということが分かったのは収穫
そして悲愴、チェリビダッケはミュンヘンと56分の録音を残している、直弟子ならば、かなりゆったりとしたテンポの演奏を予想していたが
そこまで悠然とした演奏ではなく、寧ろ熱い演奏だった
終演後の歓声も大きく、満足度の高いコンサートになった
