4月30日19時 東文

指揮/下野竜也
男声合唱/東京混声合唱団*

トリスタン・ミュライユ:ゴンドワナ(1980)
夏田昌和:オーケストラのための《重力波》(2004)
黛 敏郎:涅槃交響曲(1958)*

こういうプログラムを組めるのはマエストロ シモーノしか居ない、一期一会のコンサートを逃す手はない
驚いたことに、このマニアックなプログラムにも関わらず東文はほぼ満席だった
開演前に、事務方より今回の2曲目、3曲目では一階客席近辺で管楽器、打楽器が奏されるのでご注意くださいとの諫言があった

1曲目は古代に存在したと言われるゴンドワナと大陸移動をイメージした約17分の作品
明確なパッセージは持たないが、胎動を思わせるような持続的な音のうねりで形成されたような音楽
下野のタクト捌きが素晴らしい、2,3、4とひっきりなしに変わる変拍子を実に器用に振るのだ

2曲目は宇宙をイメージとしたという約18分の作品
曲中盤からステージ上の大太鼓に呼応するように客席左右に配置された大太鼓が強烈に打ち鳴らされた
特に意識しないでチケットを求めたのだが、幸運にも客席の大太鼓より前方の位置で聴けたので、立体的な音場を享受することが出来た
演奏後には作曲者の登壇があった

休憩後の涅槃交響曲は実演を聴くのは初めてだ、
この曲では1階客席にバンダが配置され。その音を背後で聴くことが出来た
詞の内容は良く分からないのだが、混声合唱団の合唱と独唱を担当した皆さんは迫力に満ちた歌唱で、約35分の演奏時間はあっという間だった
このような素晴らしい企画を実現した、マエストロと都響の皆さんに敬意を表したい