4月6日14時 ミューザ川崎

指揮:ジョナサン・ノット

ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調 WAB108(第1稿/ノヴァーク版)

ノット提督のラストシーズンはブルっクナーの8番から、何だ6番でないのかと思わず突っ込みたくなるが、監督に就任した際にも8番を演奏したそうで、最後も8番で締めたかったのだろう
しかも、10年前の8番は通常の版の演奏だったのに対し、今回は第1稿を持ってきた、
ノット自身もインタビューで「6番以外はやった」と語っているように6番が積み残されていることは自覚しているようなので、6番は来シーズン以降に期待したい

殆どの人が第1稿を初めて聴いたのはインバルだと思う、手持ちのCDを見ると1983年とある、
それから40年余りの時が流れ、最近とみに第1稿の演奏機会が増えている、
第1稿ノヴァーク版を校訂したホークショー版が出た影響もあるのかもしれないが、今日はノヴァーク版が使用されるという

昨年シティフィルのプレトークで、高関さんはホークショーにメールでコンタクトした経緯も話した上で、
ホークショー版では弟子たちの勝手な変更が戻され、ノヴァーク版より結構長くなっているという
今回のプログラムでは、使用楽譜が第1稿/ノヴァーク版であることが明記されているのはいいのだが、
解説文では第1稿/ノヴァーク版はホークショー版と大差ないというように書かれている
版について全く解説が無かったNHKのルイージのコンサートよりは全然ましだけど、エビデンスとして比較表に小節数位載せても良かったのでは

オケは対向16型、先日のコンサートを急病で欠席したニキティンが今日は無事に登場、ホルンは倍管、ハープは3台
ノットは全体にゆっくりとしたテンポで曲を進めた、1楽章のエンディングも、何だか第1稿の方が自然に聴こえてきた
3楽章のシンバルは6回でした、トライアングルは確認できなかった

昨年から、高関、ルイージと初版を聴いたが、今日が一番感銘を受けた
終演後、電話を起動すると15時37分だった、カーテンコールが続き、当然ソロカーテンコールもあった