9月6日19時 オペラシティ
指揮:高関 健
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(第1稿・新全集版ホークショー校訂)
秋シーズンの開幕はブル8から、今回は新しく出版された初稿版の演奏だという
楽譜の話となれば、高関さんのプレトークは聴き逃がせない、今回はいつも以上に熱が入り時間も長かったような、トーク後には男子トイレには長い列が出来た
肝心のトークの内容だが、要するに、8番は初演の前に出版されているが、この出版稿はブルックナーの許可を得ない弟子たちによる改ざんが含まれていることが分かった
そこため、今回のホークショー校訂では、それらの改ざんを除いたものだと云うのだ
そして、ホークショー校訂は現在流通している初稿より結構長く、練習では88分かかったそうだ
その他、余談として、少年時代に初めて買ったブル8のレコードがよりによってクナッパーツブッシュ盤で、手持ちのスコアと全然合わないので、カラヤン盤を買い直したという話が受けていた
ということで、演奏は多分14型に3管編成でホルンとTp増強、ハープも3台と申し分ない、コンマスは戸澤さん
いや、愉しい体験だった、音楽を愉しむというより、自分の知っている演奏との違いが随所に現れるので、間違い探し感覚での鑑賞であった
シンバルを鳴らすのは弟子たちの助言によるものだと思っていたが、初版の方が派手に鳴らしまくっていたのは意外だった
高関さんのブルックナーには、それほどシンパシーは感じなかったのだが、今日の演奏はこれまでの中で一番共感できたかも
演奏後は会場に集結したブルオタたちから万雷の拍手、ソロカーテンコールも有った、
会場を出る人々は、口々に「長かった」と言っていた、本当に「長かった」でも「良かった」