4月28日14儒 芸劇

指揮・ピアノ:横山幸雄

ショパン:《ドン・ジョヴァンニ》の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 op.2
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 op.22
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
アンコール
ノクターン8番
子犬のワルツ

今年の始めに、ショパンのピアノとオーケストラのための作品「ポーランド民謡主題の幻想曲」を聴こうと思って、ワルシャワフィルのチケットを取ったら
直前の曲目変更で「ポーランド民謡主題の幻想曲」が、ピアノすら入らないルトスワフスキ小組曲に変更となるという詐欺に遭った
その後、カジモト招聘の18世紀オーケストラで、、ショパンのピアノとオーケストラのための作品を4作品を2夜に渡って取り上げるコンサートがあったのだが、
ピリオド楽器だし、2夜のうち一方は別の予定が有ったので、聴きに行くことは無かった
しかし、ずっと、そのことに対するわだかまりが残っていた

ということで、本日の横山さんの演奏会を聴くことにした、今回は1回目で来年に予定されている2回目と合わせて、ショパンのピアノとオーケストラのための作品6曲がすべて演奏されることになる
出来れば短期決戦で方をつけたかったのだが、まあ仕方ない
ステージ上には反射板を外したピアノが12型のオケに正対するように置かれている、
上に目を移すと目隠しが無くオルガンが丸見えだ、以前この状態でパーヴォ、N響の演奏会で、オケの音が上に抜けたことが有ったのだが、本日は大丈夫なのか心配
とするうちに、オケ入場、コンマスは先日の定期に続き木野さん、そして横山さんがステージに

1曲目の、ドン・ジョヴァンニ~変奏曲、序奏と6つの変奏から成る構成で、変奏部にはかなり長いピアノ独奏部が含まれていた
純粋にドン・ジョヴァンニにテーマが良いこともあって、初めて聴いたにも関わらず、退屈せずに面白く聴けた
横山さんの独奏は久々に聴くが、まったく淀みの無い演奏、オケの伴奏もぴったり、心配したホールの音響も良く響いており全く問題なかった

2曲目のアンダンテ・スピアナート~は、元々はオケ伴奏付きで作曲されたが、作曲者自身でピアノ独奏に編曲されている
ピアノコンチェルトなどショパンのオーケストレーションは稚拙だとされるが、ピアノ独奏の素晴らしさがその欠点を補って余りあると思う
しかし、この曲に限っては、今日聴いて思ったのだが、オーケストラは要らない

休憩後の横山さんは黒の上着を脱いで登場、暑いものね、今日の東京の最高気温は30度に迫る
コンチェルトの2番、これも淀みも無いが、感情移入も無い、涼しい、お手本のようなピアノだった、オケも同様
アンコール2曲目の子犬のワルツは、まだ若いものには負けないぞの、超高速演奏だった

久々に定期以外の日フィルコンサートに来たが、客に入りもまずまずだし、ゴールデンウイーク向けで良かったのではないだろうか
今度こそ、「ポーランド民謡主題の幻想曲」が演奏される2回目が無事開催されますように、頼みますよ