4月21日14時 ミューザ川崎

指揮=サカリ・オラモ
ソプラノ=アヌ・コムシ

ラウタヴァーラ: カントゥス・アルクティクス (鳥とオーケストラのための協奏曲)
サーリアホ:サーリコスキ歌曲集(管弦楽版)<日本初演>
シベリウス:交響詩「ルオンノタル」
ドヴォルザーク:交響曲 第8番

最近聴きたい公演の日程が重なることが多い、今日も本当は新響も聴きたかったし、エレクトラも聴きたかった、
しかし東響のプログラムは演奏機会の少ない曲が多いので、素直に会員であるミューザの定期を聴くことにしたのだが、これが大正解だった

一曲目のラウタヴァーラは本日とは別の曲だったが1年半ほど前にやはりフィンランドの指揮者が読売を振ったのを聴いおり、幻想的な曲調だったと記憶している
カントゥス・アルクティクスは作曲家自身が録音した鳥の鳴き声の再生音に合わせてオーケストラが演奏するというものだが、ラウタヴァーラの代表作らしい
聴いてみると鳥の声が思ったより自然で、何とも癒される音楽だ、オケは14型、コンマスは小林さん

続いて昨年亡くなったサーリアホのオーケストラ伴奏の歌曲集、白地に暖色の花柄のドレスで登場したコムシは初演でも歌ったそうだが、素晴らしかった
声量が豊かなだけでなく表現力も多彩でそれを可能にするテクニックが凄い、特にビブラートが美しかった、
オケは12型、肝心の曲の印象は何も残ってない、大喝采を浴びていた

前半の2曲は初めて聴いたが、後半最初のルオンノタルは、CDでは聴いているが実演は初めて、
演奏機会が少ないのは歌が入るからだろうが、今日は絶好の歌手が控えている
コムシは今度は青のドレスに着替えて登場、海のイメージに合わせたのだろう、オケは再び14型
曲のイメージもコムシの熱唱で全く変わった、やはり実演で聴くものだ、再び惜しみない拍手が送られた

さて、ここまでレアな曲が続いたが最後は超ポピュラー曲、
コロナ禍では、ドヴォ8, 9やベト7は本当に多く演奏されたので、お腹いっぱい感が強く、これらの協が演奏されるコンサートは避けるようになっている、良い曲なんだけど
だから今日もせっかくここまで来たら、シベリウスの3番でもやってくれたらいいのにと思っていた
しかし、聴いて吃驚!こんなイギリス聴いたことない!オラモ恐るべし!
オラモは元々ヴァイオリン奏者でコンマスまで務める腕前という、そんな彼だからだろうか、弦楽器の表情付けが抜群なのである、
そしてクライマックスにはフィンランディア並みにブラスが咆哮する、

東響の団員も楽しそうに演奏していた、絶対また呼んで欲しい、ノット提督の有力な後任候補なのでは?
今日のMVPは、どの曲でも目立っていたFl首席、MIPはTp首席です