2月9日14時 NHKホール

指揮:大植英次

ワーグナー/ジークフリートの牧歌
R. シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」 作品40

大植さん、今回の定期は何と25年ぶりの登場という、何かN響との間に齟齬があったのだろうか
大植さんと言えば先日亡くなった小澤さんを大変尊敬して、日本では出待ちもしていたそうだ、
バーンスタインのアシスタントをしていた小澤さんを追って渡米し、ジュリアードに通い、後にやはりバーンスタインのアシスタントを務めることになったという
そういえば小澤さんもN響事件後、何十年ぶりの共演という話があった
小澤さんの訃報を受け、大植さんはどのような気持ちで指揮台に立ったのだろうか、

今回の定期について、大植さんはNHKのHPで、ジークフリートの牧歌は、愛をテーマにしていると語る
また「英雄の生涯」の英雄はしばしばRシュトラウス自身を描いたものと誤解されるが、Rシュトラウスはドイツ音楽を築き上げた作曲家たち作品を讃えているのだという。
そして、今回のコンサートは敬愛に満ち溢れたものになると宣言していた

今月のコンマスはすべて郷古さん、そして今日はサブにマロが鎮座、
ジークフリートの牧歌は最初は郷古さんと各パートのトップだけで演奏され、曲の進行に合わせ奏者が増えていくように演奏された
最初から全員で演奏するのが普通だと思うが、このパタンは初めて聴いた、大植さんのアイディアだろうか
弦楽のパートだけの時は大植さんは不動で、管楽器が入るタイミングでタクトを振り始めた、
大植さんは相変わらず大きなジェスチャー、前回聴いた時は「顔芸を見るために次回はP席」と思ったのだが、残念ながら今日はNHKホール

英雄の生涯は、オケを大幅に増強し16型で、
この曲にはいい演奏が多いように思う、去年のBPOも良かったが、シティフィルも良かった、N響定期では数年前ルイージがB定期を振ったのを聴いた
そして、今日の演奏も大植さんの曲への思入れが実を結んだ好演だったと思う、
個人的には場面転換ごとに、次に大植さんがどう来るかワクワクさせられた、やはり魅せる男である
N響も井上さん枠が開いたのだから、大植さんにもっと登場願ってもよいのでは