9月12日19時 サントリー
指揮=マリオ・ヴェンツァーゴ
スクロヴァチェフスキ:交響曲 (日本初演)〈生誕100年記念〉
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」WAB104(1878/80年稿・ノヴァーク版)
スクロヴァチェフスキの交響曲!どんな曲なのか?今回聴き逃がしたら未来永劫、実演を聴く機会は無いだろう
ということで、今シーズン前半の最後の読響定期に、のこのこやって来た
会場の入りは、悪きは無いが今一つか
前半はスクロヴァチェフスキ、予定演奏時間36分とはなかなかの大曲ではないか
3楽章の表示を見ると、1. Lento misterioso 2. Presto tenebroso 3. Adagio と、ブル9っぽい
ここで、tenebrosoは、見慣れない言葉だったので調べると、「暗い, やみに包まれた」という意味だそうだ
果たして演奏された曲は、一楽章の象徴的な鐘の音から始まり、最後も弦楽合奏で消えるように終わる荘厳な曲であった
それ以上は、私ごときには解説が難しい、会場の反応も微妙だったが、マエストロは満足げな表情
後半のロマンティックは、ヴェンツァーゴの独特の解釈が際立った演奏、
特にフィナーレは、これまで聴いた中でも、一二を争う快速、
比べたら悪いが先般の上岡さんのブル8は立派だったが、私は今日のような演奏の方が人間味が合って好きだ
読響HPのヴェンツァーゴのインタビューを見ると、
「後半は、温かみのある、生きている表現を聴いていただけると思います。“ブルックナー・オーケストラ”として誇りを持っていただけるような演奏を届けたいと思っています」
とあるが、その目的は十分達成されていたと思う
会場の反応も熱狂的とは行かないが、大きな拍手が沸き起こった
