11月19日14時 サントリー
指揮・オーボエ:フランソワ・ルルー
ドヴォルジャーク:管楽セレナーデ op.44 B.77*
ドヴォルジャーク:《伝説》op.59 B.122 より第1曲、第8曲、第3曲
モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314*
アンコール
モーツァルト(フランソワ・ルル―編):歌劇『魔笛』より「誰でも恋の喜びを知っている」
ビゼー:交響曲第1番 ハ長調
*吹き振り
今回もラザレフは来日できず、代役はフランスの指揮者でオーボエ奏者のルルー、プログラムの内容は予想通り一新された
私は聴いたことはないのだが、ルルーは大変評判が良いと聞く
しかし、最近出た来シーズンの速報にもラザレフが名を連ねているが、いかがなものか?
個人的にはラザレフの演奏が聴きたい思いは強いが、「ラザレフ来れずプログラム一新」が2回続き、今後も事態の改善が望めないのなら、別のプログラムを考えるべきであろう
多くの人もそう考えていると思うが、人は忘れてしまうので、書き記しておいた
ドヴォルザークの曲はどれも初めて聴くものばかり
管楽セレナーデは、Cbを除き奏者が弧状に横並びで立って演奏、左端のルルーは演奏しながらも大きなジャスチャーで指揮
一楽章からマーチ調であるのが意外に思えたが、解説によればセレナーデが野外で演奏されたことから最初や最後に行進曲を置くのは普通のことだったそうである、知らなかった
メヌエット、アンダンテは落ち着いた感じで、4楽章の最後に退場と言う雰囲気が出ていた
管楽器のセレナーデといえば、モーツァルトの13管楽器知らなかった自分にとって発見が多い曲だった
伝説はオーケストラで、これらも演奏会では聴いた記憶がない、そもそもドヴォルザークは8番と9番ばっかりで、スラブ舞曲ですら演奏される機会が少ないのだから
解説によれば、伝説はスラブ舞曲集と同様、当初はピアノ連弾用に作曲されたというが、これも初耳、今日は色々と勉強になる
演奏された3曲は何れもボヘミア郷愁に満ちたものであった
休憩後は、ルルーの吹き振りのモーツァルト、全体的にゆったりと情緒たっぷりの演奏、
ところどころ十分な間が取ってからルルーとオケが息を合わせて曲を再開するのが聴きどころ
ただルルーの気合が入りすぎたのかカデンツァはちょっと早すぎるような気がした、知らんけど
アンコールの魔笛はルルーのテクニック全開で大喝采であった
指揮台が入ってルルーはビゼーでは指揮に専任、
ビゼーがまだ17歳の作品であるが才気あふれる傑作として知られる交響曲をルルーは暗譜で指揮、
ルルーきっとこの曲が好きなのだろう、2楽章の旋律は今まで聴いたどの演奏より心に入ってきた
入りは今一つであったが、観客は今回のピンチヒッターを快く受けてくれたルルーに最後まで惜しみない拍手を送っていた
ありがとう

