プリわんのお馬な日常 -13ページ目

プリわんのお馬な日常

「競馬は記憶のゲームである」をベースに、独自の視点からあらゆる競馬のお話を掲載しています

鳴尾記念




◎ナカヤマナイト

○アーネストリー

▲スマートギア

△ショウナンマイティ

△トゥザグローリー

☆アドマイヤメジャー





番組改編に伴い再び宝塚記念のステップとしての位置に戻ってきた鳴尾記念。過去にはバブルガムフェローやエアグルーヴがここをステップに春のグランプリへ向かったが、阪神コースの改修後はこれが初めての春の施行。頭をリセットしなければならないだろう。



◎ナカヤマナイト。綺麗なフォームで走る馬で、結果的に前走の大阪杯は最内枠が仇となった。どこからでも切れる脚を使えるし、展開に左右されない自在性が武器。条件、コースは問わないし、GⅠでもやれる馬。春先の段階ではまだよくなりそうな体つきだったので、間隔が相手どれだけ馬体がよくなっているかも楽しみ。



相手筆頭は実績断然のアーネストリー。条件はピッタリだし、斤量も気にならない。確たる先行馬がおらず押し出される形になりそうで、そこだけが問題。中日新聞杯で積極策ながら素晴らしい瞬発力を見せたスマートギアも好勝負可能。馬群が密集するようならなおいい。安田記念を除外されたショウナンマイティはどれだけのデキにあるか。能力は大阪杯を見ての通りだが、GⅠ仕様に近い状態だろうし、本番での上積みは疑問。開幕週の馬場も嬉しくない。トゥザグローリーは前走が馬場の影響が多少あったとはいえ、いくらなんでも負けすぎ。斤量は楽だし、地力の高さでどこまで。



穴にはアドマイヤメジャーを挙げるが、この馬ももう6歳。一時期の切れ味が使えれば通用してもおかしくはないが、さすがに上積みは見込めないのが正直なところ。名手の腕でどこまで差を詰められるか。









明日の注目馬




東京2R  3歳未勝利  ダ1400m



④オメガスパーキング



前走は進路確保に手惑い、エンジンがかかった時には大勢が決していた。長くいい脚を使えるので東京開催の内に決めたいだろうし、素質は上のクラスでも通用する馬。一度叩かれた今回は勝ちたい。




東京3R  3歳未勝利  芝1600m



⑭ラウンドロビン



確勝を期して臨んだ前走は楽に抜け出しながら、気を抜いたのか最後の最後に勝ち馬に差された。勝ち運には恵まれないが、未勝利では力は断然の存在。近2走より相手は揃ったが、鞍上を変えてきたことからもここは勝負気配。




東京7R  3歳以上500万下  ダ1600m



⑨アメリカンダイナー



前走は微差で競り負けたが、斤量差が5キロあったことを考えれば仕方ない敗戦。ダートではもっと上まで行ける馬だし、初対戦の古馬にもこれといった相手はおらず、力のいる馬場ならまず大丈夫だろう。




東京11R  麦秋ステークス



⑨セイリオス



出走全馬に勝つチャンスがあるかなりハイレベルなメンバー構成。同馬は1000万勝ちに時間はかかったが、元々は1600万下で人気になっていた馬。中山よりも東京のほうが断然競馬はしやすいし、半年近く間隔は開いたが、意欲的な追い切りを消化。初戦から動ける状態にある。








今週から開幕の阪神は、前開催からどこまで馬場が回復しているかどうかで変わってきそうですね。今週はいい意味で混戦のレースが多く、楽しみな週末です。


戦前から皐月賞1、2着馬の2強ムードが漂った今年の競馬の祭典日本ダービー。11万人を超える観客の前で繰り広げられた熱戦の結末は、ドラマチックなものだった。




皐月賞同様公約通りに逃げたのはゼロス。しかし、今回はその直後にウィリアムズ騎手騎乗のトーセンホマレボシがピッタリつける形で、1000m通過は59秒1。ゼロスとしては思った以上にペースが上がってしまった。1番人気に推されたワールドエースは中団に待機し、それを直後でマークする形でゴールドシップが進める。しかし前が引っ張ったとはいえ、速い時計が出る馬場に加えて縦長の展開。それほど後ろが有利という流れにはならなかった。その流れの中で自分の競馬に徹して栄冠を手にしたのがディープブリランテだった。



真面目すぎる気性でムキになりやすく、その弱点がもろに出てしまった皐月賞が3着。敗因ははっきりしていたとはいえ、上位2頭には完敗だったディープブリランテ。しかし今回は首を上げて行きたがるシーンこそあったが、鞍上の指示をしっかりと聞き、2コーナーではしっかり折り合っていた。緩まない展開で流れたのもよかったが、この短期間で見事に馬が成長していた。勝負どころではいつも以上に強気に前を捕らえにいく競馬。その分最後は脚が上がったが、なんとか追い詰めたフェノーメノを凌ぎきって見せた。



これが初めてのダービー制覇となった岩田騎手。これまでアンライバルドやヴィクトワールピサなどの実力馬で挑みながら、勝利の女神には見放されてきた。今回はNHKマイルカップで騎乗停止を受けた直後ということで、コメントにもあったがディープブリランテとしっかりとしたコンタクトをとることができたのはやはりプラスだっただろう。



岩田騎手の直線での騎乗ぶりを見ると、いつも以上に手綱が長い。首の使い方がうまいディープブリランテの全身運動の邪魔をせず、豪快なアクションで馬を叱咤激励した。あまりに豪快すぎて残り200mを切ったあたりで右手綱を離してしまうシーンも見られたが、それだけこのダービーに賭ける思いは強かった。写真判定になったためウイニングランこそできなかったが、掲示板に数字が出たときに見せた涙とその後の一礼には、自然とこみ上げてくるものがあった。イワタコールがスタンドから湧きあがったのもファンが同じ気持ちを感じたからだろう。素晴らしいレースを見せた。



父ディープインパクトとの親子制覇を達成したディープブリランテ。デビュー戦から父に似た重心の低い走法は目を引いたが、前述の通り真面目すぎる気性が邪魔をしてフルパフォーマンスを発揮できたレースはこれが初めてのように感じる。まだ上積みのありそうな馬だし、岩田騎手との信頼関係が築けたことを確認したダービーの内容は今後へ向けての収穫も大きかった。今後が一層楽しみになった。




ハナ差で戴冠を逃したフェノーメノは能力全開の走りを見せての2着だけに悔しい。縦長の展開の中で前を見ながらしっかり折り合い、前の馬にも後ろの馬にも対応できる完璧な位置取り。長くいい脚を使えるこの馬の特徴をいかんなく発揮するための抜群の仕掛けどころですべてがパーフェクトな競馬。惜しかったのはフラフラになるまで力を出し切ったために馬体を併せる形に持ち込むことができなかったこと。Cコースに変わり内の芝の状態が良かったがためのハナ差と考えると本当に惜しすぎる2着だった。



蛯名騎手もまた、長い騎手人生の中でダービーには手が届かないでいた。しかしこの馬の素質の高さは早くから陣営も感じていたし、それまで手綱をとっていた岩田騎手に代わって青葉賞で蛯名騎手に任せたのも、この馬ならダービーを勝てるという確信があったからだろう。それだけに勝ったディープブリランテとのハナ差はあまりに大きすぎるハナ差で、勝者の涙と対照的な蛯名騎手の悔し涙もまた印象的だった。



積極策で見せ場を作ったトーセンホマレボシはまたまた鞍上の好プレーが光った。この馬の場合前走の京都新聞杯をレコードタイムで快勝して時計勝負大歓迎であることがわかったのが大きかった。ウィリアムズ騎手はこの日の時計が出やすく前が簡単に止まらない馬場を感じてこの作戦を実行したわけだが、相変わらずの研究熱心ぶりには本当に尊敬する。遅いデビューでまだまだこれからの馬。今後が大いに楽しみになる一戦だった。




1番人気ワールドエースは4着。差し馬にとっては苦しい馬場だっただけに仕方のない4着ではある。これでもいつもより前で競馬をしているし、できる限りの対応策はとったが、それでもここまで迫るのが精一杯だった。前走までのレースぶりを考えれば、この展開、馬場でも突き抜けてくると思ったファンは多いだろう。しかし、それでも鞍上のコメント通りスッと伸びてこれなかったのは、状態が万全でなかったこともあったとはいえ、そこまでの馬だという評価をせざるを得ない。



ワールドエースに関しては気になる点が二つある。一つはレース後に池江調教師が仕上げが甘かった旨のコメントを出したこと。結論から言えば皐月賞時よりも調教の動きは悪かったし、現状では精一杯の状態にあったのだから、仕上げそのものに問題はなかった。むしろこれ以上ハードに仕上げていれば馬の状態はまずい方向に向かっていただろう。



もう一つは坂上で福永騎手のムチに反抗したのか尻尾を振った点。陣営が早くから賢い馬だと話していたが、そうだとすれば馬自身限界の状態にあることを感じていたように思う。これ以上無理をするのは危ないという信号を発信していたように感じた。正直こちらの方がかなり重要なポイントのように思う。オルフェーヴルの天皇賞時よりもこちらのほうをより入念に観察する必要がある。真面目に頑張る馬が多いディープインパクト産駒であるからなおさらだ。異常がなければしっかり休ませるべきで、まさか宝塚記念を使うなんてことはないと思いたい。




皐月賞馬ゴールドシップもよく差を詰めはしたが5着が精一杯。気配そのものはまったく問題なかったが、スタートから内田騎手が押しても押しても加速できなかった。結果的に中団で腹をくくったが、前が簡単には止まらない馬場ではさすがに厳しかった。4角手前から早めに前を追いかけて行ったが、元々が切れる馬ではないのでこの展開では届かないのも仕方がない面はある。力があるのは明らかなので秋の巻き返しに期待したい。



6着に頑張ったコスモオオゾラは相変わらずの堅実ぶりを見せたが、レース後に両第1指骨剥離骨折が判明。近日中に美浦トレーニング・センター競走馬診療所において手術を実施する予定とのこと。渋った馬場を得意とする馬だが、あまりに時計の出過ぎる決着で頑張りすぎてしまった。



プリンシパルS勝ちで臨んだスピルバーグは、初めての大舞台に緊張したのかレース前から体全体が力んでいた。返し馬から身のこなしの硬さが気になったし、スタートで立ちあがってまったくダッシュが利かなかった。疲れどうこうよりも経験の浅さが露呈してしまった感じ。この経験が今後の糧になれば。



一発を期待したクラレントは馬場を意識して積極策に出たが、結果的に自分の型を崩す競馬になりまったく持ち味が活きなかった。4角で舌を出すなど気難しい面も残っているようで、この一戦で距離適性を判断するのも難しい。力は間違いなくあるので、いずれ必ず大きなタイトルをとれる馬だろうが、この後1、2戦が手探りな競馬になってしまう可能性も否定できない。



ヒストリカルはシンガリ負け。陣営は「輸送さえこなせれば」とのコメントを出していたが、調教後馬体重からマイナス20キロとものの見事に輸送に失敗してしまった。元々小柄な馬だけに、ここまで減ってしまっては追走だけで手一杯のレースぶりも仕方がない。まったく見せ場がなかった。潜在能力の高さは毎日杯で見せた通りだが、内面の強化に時間がかかる血統なので、長い目で見たい。





今年のダービーは昨年とはまったく違った形で馬場の影響が出た感は否めない。しかしながら、思ったほど皐月賞の1、2着馬が抜けた存在ではなく、レベルが拮抗した世代だったことがこのダービーでようやくはっきりした。いい意味で菊花賞も混戦になるだろうし、夏をはさんで実力馬がどれだけパワーアップし、他路線組からどんな素質馬が出てくるか。楽しみは大きい。



◎ゴールドシップ
○フェノーメノ
▲スピルバーグ
△ヒストリカル
△ワールドエース
△トーセンホマレボシ
☆クラレント




ボコボコの馬場で行われた一冠目皐月賞。度肝を抜くパフォーマンスを見せたゴールドシップ と、負けてなお強しの印象を強く与えたワールドエース。この二頭の力関係が、広い府中コースに替わってどうなるか。今年のダービーにおいて一番注目される点はそこだろう。


どちらも息の長い末脚を使える馬だが、ワールドエースが大跳びで器用さに欠ける反面、ゴールドシップは小回りコースでもスムーズに回れる器用さを持つ。この「器用さ」の差が皐月賞では出た形になるが、東京コースにおいては器用さを求められる場面はほぼない。そうすると、皐月賞のようなコーナーで差をつけられることがない分、ワールドエースが巻き返せるように感じることは間違いではない。


ただ、それはあくまで末脚比べになった時の話。ためにためる競馬をすればワールドエースのほうが切れ味で上回るだろう。しかし一方で、ためる競馬でしか持ち味が活きないのがワールドエースでもある。対してゴールドシップは、共同通信杯で先行しても同じだけの脚を使えることを証明している。


府中の直線は確かに長い。だが、皐月賞ではコース取りの差でアドバンテージを得たゴールドシップが、このダービーでは自在性を活かしてまたもアドバンテージを得るのではないか。切れ味比べでワールドエースに挑むのは苦しいことは内田騎手もわかっている。器用さが通用しない東京コースなら、どんな位置からでも戦える自在性で勝負してくるのではないか。


総合的に考えると、◎ゴールドシップの万能性は非常に優れている。どんな展開でも、どんな条件でも対応できるのが武器のこの馬にとって、コースが広くなろうが距離が伸びようが全く関係ない。他のライバルたちに比べて持ち合わせる武器の数は多く、欠点はないと言っていい。この万能性を考えれば、皐月賞でつけた差は簡単には埋まらない。二冠達成の可能性は高い。


今年は別路線組も色気のある馬ばかり。対抗にはその中でも条件ピッタリのフェノーメノを選びたい。ゴチャゴチャした競馬になった中山での2戦はともに不完全燃焼だったが、青葉賞を含む府中での3戦はどれも強い内容。瞬発力では他より劣るが、全く息切れすることないスタミナと、持続性の高い末脚が大きな武器。府中の2400mはこの武器を活かすのに最適な条件だ。これまでより相手は強くなるが、初めての重賞挑戦だった弥生賞時よりもトモの筋肉が見違えるほどに発達しており、今の力は互角と見ていい。


同じように長く末脚を使えるスピルバーグも未知の魅力十分。この馬はフェノーメノ以上に加速に時間がかかり、これまでのキャリアでエンジン全開でゴール板を駆け抜けたのは新馬戦と前走のプリンシパルSのみ。まだまだ底を見せていない。しっかり脚をためれば早めに動いてもバテないし、この馬も2400mで一層頑張れる。


他ではヒストリカル。きさらぎ賞ではワールドエースに敗れているが、馬場が渋った毎日杯では直線スムーズさを欠きながら、エンジンがかかってからの伸び脚は素晴らしかった。その後はダービー一本に目標を絞った入念な調整。相手は強いがこの馬も府中で末脚が生きそうだ。


あれだけ比較対象に挙げながら、ワールドエースの評価をここまで落とした理由は臨戦過程にある。若駒Sで思わぬ取りこぼしをしたことできさらぎ賞を使い、さらにその次走に荒れ馬場の若葉Sを挟んだ上で、ボコボコ馬場の皐月賞で出走全馬の中で一番長い距離を走っての2着。

これだけ濃すぎる内容の競馬が続いていたら、普通ならこの後に2400mを走る余力は残ってないはずだ。それが一戦一戦を一生懸命に走るディープインパクト産駒ならなおさらで、ゆったりと余裕を持ったローテで臨むゴールドシップらライバル達とは上積みにかなりの差があるように思う。同厩のトーセンホマレボシに手応えと迫力で劣った最終追い切りも褒められたものではない。


そのトーセンホマレボシはレコードで駆け抜けた京都新聞杯の内容からGⅠでも通用する素質は秘めている。ただまだ中身が入りきっていない感があり、現段階での完成度という点ではやや足りないか。名手ウィリアムズ騎手の手腕に注目。


大穴はクラレント。おそらく二桁人気になるだろう。大きなストライドと持続力に富んだ末脚が武器のこの馬には距離延長はプラス。非力な面があり力のいる条件では思うように走れなかったが、前走でようやく力の一端を見せた。

坂路をまっすぐに登ってきた最終追い切りからは大きな成長を感じたし、パンパンの良馬場なら間違いなく切れる。圧巻のデビュー戦を見た時から、クラシックのどれか一つは持っていくだろうと思っていた馬。近年では二桁人気馬による勝利はないが、この馬だけは例外としていい。勝ち負けを期待したい。


皐月賞一番人気のグランデッツァは良馬場なら前走以上に走れるかもしれない。それでも、ワールドエースに完敗したことは否めない事実で、相手も揃った今回は見送りたい。ディープブリランテは真面目すぎる気性に抑えが利かない限り、皐月賞と同じスタンド前発走+距離延長では評価しづらい。