時に誰もが抱える哀しみならば…








残された人生に、「何か」は、ほとんど必要ない



嘆き苦しむ毎日は、明日を粉々に崩してゆくだけで、「その時」が来るまでの時間でしかない






光と音を失った…










現実は闇に閉ざされ
自分が息を吸っているのか、吐いているのかさえ解らなくなった


次第になくなってゆく平衡感覚、私はベッドの上に横たわっているのか…








泣きながら夜を明かしていたあの頃は、あるがままに見える目に恵まれていた



きれい事や嘘から耳を塞いでいたあの頃は、雨の降る音が好きだった



投げられた暗闇…


自由な意思は消去されてゆく…




心の奥底では、救世主の出現を切望している

でも私は、未来への道のりを失ってしまった




酷くよそよそしい来訪者

偽りの癒しは、私の心をますます氷のようにしてゆく




冷たい銃口が後頭部に当てられているような日々…


恐怖と覚悟が交互に襲う





涙を流す人々…

彼等は知らない

それが無駄に終わることを…



失われし一切の残像よ

かつての記憶は、我が身を焦がすように眩しく輝く



それでも抗うことはできない


紡がれゆく流れには逆らえない…











取り戻せない昨日の夢を見ながら

終止符を打つための準備を始める



そこには矛盾と葛藤が同時に存在し、胸を掻きむしりたくなるような、今という永遠を構築する







秘密の眼差し

盲目の瞳は鏡の中に


出来るなら…

出来ないなら…



私をこの場所から連れ去ってくれ


あふれ出す哀しみの海で溺れてしまうその前に…


暗黒の深淵

私はまだ、濁世の河に留まっている


澱みの静寂

枯れた心は、色彩を失って尚、生き永らえて…


不条理な微笑み

限りなく暗い星の下で、私は私自身の真実を見付ける…


脆弱で薄汚れた剥き出しの意識

刻んできた歳月は、無価値ではあっても無意味ではなかったんだ…



絶望している人には、責め立てる人だけが必要な訳じゃないが…


為るべくして事実は刻まれ

取り返しのつかない傷を負ってしまったな



今までに幾度となく言ってきた


誰のせいにもできやしない

君は逃れられない運命を

いとも簡単に築いていったんだ…







君の望みは何なんだ?

いったい何を望んでる?


もし私が答えを持っていたら


この場所に留まるとでも言うのかい?


もし私が傷を癒すための努力をしたら


楽になるとでも言うのかい?



無明の闇を造り上げ
地を這うような悲劇の中で

そこには正義も慈悲もない

あるのは当たり前の結果でしかない…





いつも君は、決して手に入らない何かを待っている


自らの正当性を旗に掲げるも、それは悲しき愚かさを露呈しているに過ぎない


わからないのか?


吐き気がするほどの痛みが襲う…









あぁ君の身体に銀雪が音もなく降り積もる

苦界に沈み、憐れ消えゆくさだめと知る


もはやこれまで

あとは
望み通り



己の地獄を描き続けてくれ…





信じる何かを探し求め

夜が終るまで戦ってきた

たったひとつの思いさえ

中身を覗けば

裏切りの種を蒔く


見え隠れする疑念の花が

心の温もりを奪いながら

徐々に成長してゆく

それは、交差する狂気と正気の間で、あらゆる感情を破壊しながら次第に大きくなってゆく…







もう二度と夜明けを迎えることはできないだろう











いつでも
目を閉じて、見えないものを見ようとしてきた

時間の概念を忘れ

理解の上限を超え

崩れゆく意識を必死に繋ぎ止めながら

未知なる証明を恐れずに…




いつでも
間違っていると言い聞かせてきた

それでも
一息吸う度に、垣間見える漆黒の永遠が包み込んでゆく

逃げ場をなくした無知なる哀しみ






そして、訪れる運命の瞬間


耐えることに我慢が出来なくなると、頭の先から焔の中に飛び込んでゆく


コントロールを失った心は、くべられた薪のように燃え尽きて




そう

跡形もなく…





誰が望んだわけでもない


自分自身で身を捩りながら、崩れ堕ちてゆく…


黒い時代の産物は、痛みと哀しみを伴いながら、別れを言う隙すら与えない



完璧なシナリオが、いとも簡単に繰り広げられてゆく…

さも当たり前のように…







黒く塗り潰されたデザインの上でバランスを取る



できることなら、もう一度陽の目を見たかった…




いいんだ

知っているよ


もう幕が降りていることぐらい…