朝焼けが、ビルの谷間をブルーグレーに浮かび上がらせる。
終わりゆく今日と、始まる今日の狭間の時間。
鮮明な情景と曖昧な意識は、一瞬、理の外側にいるような錯覚さえ感じる。
静寂
繰り返される日常
私たちは、小さな世界で毎日を送る。
その中で涙を流し、安息を求め、諦める日々を築いてゆく。
あるいは、光を求め、夢を叶え、幸せを紡いでゆく。
本能に従いその歩を進めることは、現実社会の規範とルールというものから逸脱してしまうかもしれない。
限られた範囲の中で変化を求め、失敗を繰り返し、落胆をし、また復活をするために、様々な感情のコントロールをしてゆく。
感情の起伏を、執拗に抑制し、あらゆる物事、事象にとらわれない生き方をすることは、一定程度の安定とはまた違う平静を保つ。
その一方で、壮絶なまでの心の葛藤を克服しなければならない。
日常とはかけ離れた衝撃的な出来事、生死の瀬戸際や言葉では言い表せない状況などを、経験してきたが故に、何かを失い初めて得るものかもしれない…。
耐えられるのかな…
当たり前の毎日
変わらぬ日常
ささやかな幸せを見付けて
例えば誰かの笑顔のために…
例えば涙を流す君のために…
一瞬が永遠に変わるその時に…
その一瞬のために生きていけるような、毎日を送りたかった…。
身を切られる程の美しく哀しい音を見付けたかった。
色彩はモノクロで構わなかった。
夜明けはこうしてやって来るのに…。
君の身体は冷たくなってゆく。
心の欠片は、粉々に…
覚悟はしてきたよ…
そばにいる僕の身体も冷たくなって…
いつかの温もりを思い出したよ…
一枚の絵のような君の微笑み…
今すべてが永遠になる…。
つかみ損ねた光の欠片。
もう離さない…。