でりの気まぐれ日記 -15ページ目

歩み寄り

どうすれば、チューンの理解ができるのか?と聞かれた。

妥協点を探さなくては、いつまでたっても平行線なのはわかっている。


リーダーが言う、デモカーみたいにするのであれば

リーダーの言っていることは正解である

もちろん、オイラも賛成だ。


しかし、一般道で誰かに乗せて走らせるのは反対


条件を出した

チューンはするための条件を…


1.走るのは一般道禁止。

2.乗るのはオイラが認めたやつだけ。

3.認めたやつも、乗るのはサーキットやジムカーナのみ。

4.車検証はオイラが預かる。

5.「永久欠番」として扱うこと。


1~3はなんとなく意味はわかるだろうが4・5が大事。

4は、車検証がなければ仮ナンバーは取れないと言うこと

5は、永久欠番はその人は付けられる

元々、オイラの車なのでオイラだけは運転できると言うこと。

他の人に運転はさせない、何かあったら大変だからね。


これ以上は、絶対に譲れない



なんか、みんなも納得できたみたい。

リーダーもあっけなく納得。


じゃあ、チューンはいつから?

平行線は続く…

一昨年の事故を知らない人もいたので説明した。


チューンのポイント、扱えないようなパワーなど…


オイラに賛同してくれる人たちも増えてきた。


そんな時、若いやつが発言する

確かこんな感じだったと思うが、間違っていたらご容赦を。

「でりさんの言っていることもわかるし、リーダーの言っていることもわかる

でも、いったい何のために俺らは走っているのですか?」と…


オイラの答えは、昔っから決まっている


事故を起こさせないため。


若いやつらは、自分の腕を過信して無謀な運転をする

事故を起こした時、入院や怪我ならまだ良い

何年か後には、笑い話になってくれる。

しかし、命を落とすのは周りの人間がいつまでも

悲しみが続くと言うことをオイラは知っている

人間だからいつかは忘れる…

その忘れると言う行為が、オイラは嫌だ。

オイラは友達が数人死んでいる。

たまに墓参りに行くと、雑草が生えていたりする

心の中で「ごめんよ、会いにこれないで・・・」と思いながら

雑草を抜く時の辛さ…言葉では表現できないぐらい

また、その友達の両親に会った時も辛い…

「たまには、お線香をあげに来て」と言われた時の辛さ…

仏壇に手を合わせて顔を挙げれば写真がある

若い時のまんまの写真が…

まともに写真など見れない。

両親と話せば、思い出話ばかり…

忘れていた記憶がよみがえってくる

なんで、あの時止められなかったのか

オイラは、あの時ベストをつくしていたのか…

など、ずっと考えてしまう

やり場の無い怒り、そして悔いて自分を責める

こんな気持ちに悩まされるのはオイラだけで十分。

だからこそ、若いやつらを事故を起こさせないために鍛える


オイラは、この理由でチームに参加している。

リーダーは…

リーダーは、やはりポートの加工までしたいとの事。


オーバーホールするなら一緒にやってしまったほうが楽。


確かにそうだとも思う。

エンジン自体をバラスのだから、エンジン本体の改造をするチャンスでもある。


でも、これは"諸刃の剣"でもあるのは確かである。


何かあったとき、事故を起こした時 と考えてしまうのは

オイラの年齢のせいなのだろうか…


ビックパワーになれば、まず扱いにくい。

そんな扱いにくい車で安全に走ることができるのだろうか…

車なんて壊れたってかまわない

しかし、仲間を失う可能性があることは絶対にできない


一昨年の事故のときの画像が頭から離れない

あのバトルは、相手チームに来賓として招待されて見に行った。

絶対に事故は起こさないと思っていた昨年までのエース…

病院に連れて行ったことは、オイラの記憶からはなくならないであろう。

心配で心配で、意識が戻るまでのあの長い時間は

もう絶対に体験したくない時間である。


あの時は、チームを脱退していて参加はしていなかったけど

相談を受けて、あの時のチューンもオイラは反対していた。

でも、オイラはあの時は外部の人間。

意見など通るはずもなく、反対していたチューンを行い

最終的には、車は全損、ドライバは入院だった。

今回も同じパターンになる可能性がある。

同じ間違えは起こさせない。

失敗から学ぶものは多い。

失敗を糧にしていなければ前進は無いと思っている。


この前のときは、オイラは脱退していたから外部の人間だったが

今回は、幹部の一人。

また、リーダーに意見をまともに言えるのもチームではオイラだけであろう。


ここでオイラが絶対に引くことはできない