ヤバいやつに出遭ってしまった。
元をたどれば数日前、週に1度の買い出し時に、いつものようにドリトスのスイートチリペッパー味を買おうとしたら見当たらなかったので、ポテトチップスコーナーに移動した。
ポテトチップスを買うときは、Brets社のものを買うことが多い。
日本の、しかも私の地元のスーパーでも売っていたのには驚いたが、フランス国内にとどめておくのはもったいない商品たちである。
Brets社は社名からもわかるように、ブルターニュのポテトチップスの会社。
個人的に、フランスの中でもブルターニュは特に自分の地方に対しての誇りが高いと思う。
街並みも文化も独特で、歴史的な理由もあって、フランス本土(ブルターニュも本土だけど)とは一線を画そうとする意気込みを感じる。実際独立運動もあると聞くし。
そんな誇り高きブルターニュの会社が、ブルターニュ産のジャガイモを使って作り出した、数々の美味しいポテトチップスたち。
味のバリエーションも豊富かつ個性的で、これまでも Sel & Vinaigre (ソルト&ビネガー)、Fromage du Jura (ジュラ地方のチーズ)、Pesto Mozzarella (バジルとモッツァレラ)などをよく買っていた。
この日も Sel & Vinaigre に手を伸ばしかけたとき、ふと隣に初めて見るパッケージを見つけた。
Tomates séchées & Vinaigre balsamique 、ドライドトマトとバルサミコ酢。
見るからに美味しそうだ。これは間違いないだろう。
でも他のチップスに比べるといくらか高い。私のおやつ代の上限の2ユーロ近い。
例えば Sel &Vinaigre よりも50サンチームも高い。
でもこれは食べなければいけない気がして、購入した。
その日の夜、家族が寝静まった頃、コッソリと味見をすると。。。
あああ、これはマズイ、いや違う、すんごく美味しいのだが、状況的にマズイ。
真夜中なのに、手が止まらないパターンだ。
共に酸味と深い甘みを兼ね備えているドライドトマトとバスサミコ酢。
ただでさえ好きな甘酸っぱい味。
同じく甘酸っぱいのが売りのドリトスのスイートチリペッパー味に比べると、味はさほど濃くない。
しかしとにかく香りが良い。口に入れた途端、芳醇な香りが口内に広がって鼻に抜ける。
そして噛むことによって、更なる広がりを見せる。
味がさほど濃くなくても満足できるのは、やはり土台となっているポテトチップス自体の美味しさゆえだろう。
厚めのチップスは程よく噛み応えがあり、波型なので味付きの粉がこれまた程よくまぶされていて、バランスが良い。
(バランス悪く味が濃いのも好きだけど)
ちょっとだけ味見するつもりが、あれよあれよと食べ続けてしまった。
明日の朝後悔するパターンだが、これは仕方あるまい。
美味しいんだもん。