月組大劇『応天の門』『Deep Sea』観劇感想② | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

右矢印の続き

 

 

セット、演出について。応天門は映像を駆使していましたが、

平安京から門に至るまでの映像があったりと広がりや重厚感を感じさせました。

一方、宮中のセットは割とシンプルめ。話が市街や道真亭で進むことが

多かった分、もう少し平安雅なところを見せて欲しかったかも。

 

堀や門が滑るように出た後に百鬼夜行が登場するシーンはおミゴト。

百鬼夜行絡みと言えば、鬼火の表現も舞台ならではの工夫でしたね。

 

映像といえば、やはり業平と高子のシーン。あの和歌のシーンが

歌声と演出と相まって、なんとも心を打つシーンとなっていましたね。

あそこのちなつさんの歌声を被せてくるところがもうねえーん

 

詩つながりで。これは原作にもあったシーンでしたが、吉祥丸が

基経に歌を教えてあげるシーン。あのシーンがなかったらただの

冷酷無比な男になっていたところ、それだけではない深みのある人物として

描かれていました。吉祥丸が大拙あの時死ななければ、もっと違う人物になっていた・・・

(かもしれないし、そうでもないかもしれないし)

 

何気、最後の藤原家が一瞬出てくる演出がカッコよくて、あの一コマだけでも

この作品のすべてが詰まっている感じですね。初見時は誰が誰だかわからなくて、

もう一度見たときは心づもりしていたにもかからず、やっぱり誰かわからずでしたがあせる

 

 

衣装、音楽について。公達たちは黒を基調としたものでしたが、

中の衣装が華やかで差し色がよく映えます。他の方はどうだったかは

よく見えませんでしたが、業平は紫にアイシャドーも紫を使用していましたね!

切れ長の瞳が色っぽくて、他の女中同様「キャーラブラブ」ってなりました(笑)

 

漫画が原作ということで、皆さんよく原作を研究して寄せていらっしゃる。

みんな大好き大拙はもちろんのこと(笑)伴善男や清和帝、多美子とかも

よく原作に似てるなと。勿論主演の道真の三白眼具合も良く出てたにやり

 

音楽は少し耳に残る感じではなかったですが(作中リフレインは良くされてましたが)

それでも見るたびに平安時代に心がトリップさせてくれる曲調なのが印象的。

和楽ならではの楽器が使われているのも日本人の心に響いてきますね。

 

 

お話としては宮中の泥臭い、薄暗い陰謀交じりの話ではありますが、

絵的にもまるで日本絵巻を観ているかのような美しい物語。

月組子の力によって、作品以上の広がりを見せてくれた作品でした。

 

ショーは続きで右矢印明日はいよいよ宙組!真風君のラスト、見届けてきます見届けてきます!!