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先週末は「あした会議」がありました。あした会議は、サイバーエージェントの未来に向けた役員会決議を持ち寄って、優劣でバトルをするというものです。今回、曽山チームは準優勝することができました!
 

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統合報告書にも書いてありますが、2006年からはじまったこの「あした会議」からたくさんの新規事業が生まれており、これまで累計売上は2000億円以上になっています。9月19日に東証マザーズに上場するサイバー・バズもあした会議から生まれました。

 

あした会議の良いところは、何と言っても役員が社員と一緒になって決議までもっていくこと。経営陣が社員と一緒に経営課題を議論し、解決策まで決めていくことで実効性を上げています。

 

私はサイバーエージェントの新規事業が生まれる流れを「オーガニックグロース・フレームワーク」と呼んでいますが、新規事業が内部から生まれて育てるために重要なひとつがこの「経営陣が自ら考え、社員と一緒に現実味を高めて実行まで持っていく」という点だと考えています。

 

 

 

 

 

役員が自ら考えようと言っても、単に考える場があるだけではお互いの利害に配慮したりすることがあるなど決めきれないこともあります。あした会議には一つひとつの案に、点数がつけられるのがポイントです。その点数によって優勝からビリまでランキングで役員がさらされること、でゲーム性が高まって結果として非常に「シビれる戦い」になります。

 

毎回改善を続けているあした会議ですが、今回から「トーナメント形式」が導入されました。これまでは単純に点数によってランキングされていましたが、トーナメント形式によって「負けられない戦い」の度合いが高まりました。10人の取締役がいるので、一回戦だけでも5試合。決勝戦まで、1チームが3案をもちよって提案を競いました。


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曽山チームのみんなと。チームの飯塚さん、田中さん、高井さん、上田さんありがとう!

運営チームのみんなも、実況をやるなどの新しい運営方法など本当にありがとうございました。

 

あした会議では役員会決議が業績につながるというものすごい効果がありますが、それに匹敵する大きな効果として「何が経営課題なのかを共有できる」ということがあります。

 

「これからどういうところが伸びるのか」というビジネスチャンスはもちろんですが、「この事業はこういう課題を抱えている」ということや「この組織はまだ伸びるのに組織面で課題がある」などの課題面を各チームが提案することで、会社全体を俯瞰して多面的に見ることができます。

 

今回だと10人の役員が3案を提案したので、さしかえも含めて30案以上の提案がありました。私も他のチームの提案を聞いて、「まだ手が打てていなかった」「盲点だった」などの気づきがありました。
 

組織運営において大事なことに「課題認識が共通している」という点があります。共通の目標を掲げるだけでなく、その達成に向けた課題がどういうもので、どう乗り越えるのかを共有できていると実際のビジネス現場においても臨機応変な対応ができます。一方で課題が共通でないと「各自が思いついた策を勝手にやる」という状況が生まれやすく、結果的にチーム戦や総力戦ではなく個人戦になりがちです。課題が合っている組織は強く、課題がずれている組織は弱い。

 

あした会議が終わった後に参加した若手からよく聞くのは「視点の違いを痛感した」「情報のアンテナが狭いと気づいた」という感想です。会社がどう動いているのか、どう向き合っているのかについて社長や役員と一緒になって議論することで、自分ができることとできないことを感じてくれています。これだけでもすごく目線が上がりますし、育成につながる効果があります。

 

今回のあした会議でもみんなで影響度合いの大きい課題や機会を見つけ、議論できたのは本当によかったです。提案後にブラッシュアップする時間においても、チーム関係なくアイデアを持ち寄って良い案にしようと議論しているシーンがたくさんありましたし、私も他のチームメンバーにたくさん相談にのってもらいました。

 

今回の決議が将来のサイバーエージェントの柱になるように、私も全力で実行していきます。