「失敗の科学」を読みました。成長し続ける組織は、失敗する組織と何が違うのかが事例とともに非常にわかりやすくまとめられている本でした。

 

 

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・何かミスを犯して自尊心が脅かされると、人はつい頑なになる

 

・改善の最強の原動力は、「失敗から学ぼうとする姿勢」にある

 

・失敗から学ぶことは費用対効果が良い

 

・進化とは、選択の繰り返し。累積的選択が競争優位となる

 

・ある調査で全作品中最も質の高い作品を創り出したのは、量を求めたグループだった

 

・最初から質を求めて完璧な作品をつくろうとするあまり、頭で考えることに時間をかけすぎてしまう

 

・成長する組織は、ミスに対する反応が健全である

 

・なぜ失敗したのかをチームみんなで先に考える「事前検死」で成功確率を上げる

 

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飛行機の運転や、医療における事例、様々な実験結果もありすごく面白い本でした。その中でも特に学びだったことは、


大きな飛躍は、小さな改善の積み重ね。

 

という考え方です。

大きなゴールを分解して、ひとつひとつ改善することを「マージナルゲイン(小さな改善)」と呼ぶとのことです。この言葉自体ははじめて聞いたのですが、こちらの記事などにも紹介されていました。

 

1%の改善を毎日行うと、1年後には37倍。

1%の悪化が毎日あると、1年後にはほぼゼロ(0.03)に。

 

私は何かのイベントや取組があったら「すぐに振り返り、次を決めておく」ということをよくやるようにしています。たとえば半年ごとのイベントであれば、終わった翌日にすぐ振り返りのミーティングを行い、次の半年後にやるべきことを今のうちに決めておくというものです。イベント翌日に振り返りということをふまえて、「翌日レビュー」といって習慣にしてくれているチームもあります。

 

肌感覚や熱があるうちに次の振り返りを行って、次の展開を決めておくというのは本当に大事で、役員会でもたとえばあした会議や社員総会などのイベントがあると、振り返りをすぐに行って次の改善を決めておくこともよくあります。

 

この小さな振り返りを積み重ねて、どんどん改善していけば挑戦したことが成功となっても失敗となっても、「学び」として財産が増えていくので、結果的にこれが競争力となっていきます。

 

 

大きな飛躍のために、日々の小さな改善。

 

 

 

 

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
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