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有能な人材を育てる上司は、何が違うのかについての本。人材育成のヒントが満載でした。

 

 

■スーパーボスのタイプ

新しいものをとにかく追及する「因習打破主義者」、

勝利が至上命題である「栄誉あるろくでなし」、

自分の育成能力を誇りに思う「養育者」などなど、

部下を育てるすごい上司でもいくつかのタイプに分かれているとのこと。

 

■スーパーボスが「こいつは持っている」とみるポイント

・知性 興味深い意見や見解をもっていること

・創造力 人と違うやり方で成果を出せること

・柔軟性 多種多様な問題に対処できること

 

■柔軟性とイノベーションを部下に身に着けさせるポイント

・常にリスクをとってルールを破れと奨励する

・新しい挑戦をはばむ恐怖をとりのぞく

・過去の栄光にしがみつかせない

 

 

才能のある人材を、本人が夢にも思わなかったレベルまで引き上げる。

 

というのがこの本の軸となる考え方でした。

 

大いに業績をあげる幹部を見ていると、確かにたくさんの人材を育成しているということは間違いありません。

 

しかしこの本にあるとおり、育成上手な幹部のスタイルも性格もバラバラ。

 

そんな中で人材育成が上手なリーダーを整理してみると、習慣において共通項があります。

 

 

■育て上手なリーダーのポイント

 

・普通ではできない、難易度の高い仕事を任せる。

・できるところまで期待をかけつづける。

・本人に考えさせて、本人にやらせる。

 

進捗確認などの細かさはリーダーによって異なっていますが、手順ややり方は大きく任せているのが特徴です。結局リーダーと部下は同じ人間ではないので、同じ成果が出すにしても周囲との人間関係や、実際の能力には大きな差があります。リーダーのやり方を細かいレベルで指示するとしても、実際の動きにおいては部下はまねできなかったり想定外に対応できなくなります。だからこそできるかぎり本人に考えさえる。ただ、任せる仕事はとにかく大きく、普通に考えてはできない仕事。

 

人材育成が苦手なリーダーは、「大きな仕事は任せるが、管理しすぎる」もしくは「自由に仕事をさせるが、大きな仕事を任せない」などのワナにはまっていることが多いもの。

 

一方でぐんと伸びた人材からは下記のようなコメントが出てきます。

 

「あの仕事は上司の○○さんに任せてもらいました」

「とにかく自分のことを信じて、応援してくれました」

「ものすごいつらかったけど、とにかく必死に考えました」

 

 

大きな仕事と、自分で考え抜いた経験。

 

 

育成上手はこの2つの扱いが上手です。今後の人事の取り組みやリーダー育成においても取り入れていきたいと思います。

 

 

「才能開花」がもっぱら私の最近の人材育成におけるキーワードですが、この本は研修などに依存しない形で人材を育成するという点でものすごく良かったです。