毎週月曜日に本社機能では全体朝会をしています。

そこのスピーチでは会社のこの半期のスローガンである「FRESH!」について話をしています。

今週は私の順番ということで、フレッシュ(斬新)な成長ができる人材は何が違うのかという点について話をしました。

成長を続ける人材をいろいろ見ていると、3つの経験を活かしていることがわかりました。

■成長を加速させる3つの経験


1)決断経験
2)逆境経験
3)集中経験

この3つです。

1)の「決断経験」は以前からよく使っている言葉ですが、頭を使う知識労働社会において人の市場価値の差を分けるもののひとつが、この「決断経験」です。ひとことでいえば、「これまでやってなかったことを、やると決めること。」

ただ決して大それたものではなく、中学のときに「この部活に入ろう」とか「このバイトをしよう」と決めたというものも決断ですし、社会に出てから「○億円を投資する提案を経営陣にする」というのも決断です。

決して決断は一人でやるものではなく上司や周囲などから「こういうのをやったらどう?」と提案を受けて、「よしやってみよう」と決めることも決断です。

強いリーダーは、これを繰り返してその成功と失敗から多くを学んでいます。

2)の逆境経験は代表の藤田が書いた「運を支配する」の中にある「逆境にツキを見い出せるか」という章を読みながら気づいたものです。

大きな仕事をしていると、決して自分がしかけたわけではないのにものすごい大きなプレッシャーやトラブルに遭遇することがあります。特にトラブルなんて誰も望んでしかけるわけがありませんが、それでもチャレンジしていると必ずやってくるものです。

逆境経験は、そういう自分にとって苦しい逆境経験に向き合い、乗り越える経験のことを言います。

この本では「人をもっとも成長させるものは、逆境」という言葉もありますが、活躍しているリーダーや偉大な業績を上げたリーダーは大体想定外の逆境に向き合って逃げずに前に進んでいます。

自分からしかけたわけではないが、逃げることのできない強烈な体験が、逆境経験です。

運を支配する (幻冬舎新書)/幻冬舎

ちなみにこの本には社会の荒波の中でどのように向き合うと長期的に成長できるのかが書かれている本で、特に新卒1年目には早いうちに読んでほしいとおもう本です。これを知ってると知らないとではだいぶキャリアに違いが出ると思います。


3)の集中経験は、実はもっとも対象者が多いものであり、どの社員でも力をつけることができるものです。

一言でいえば、「目の前のことに集中すると決める」経験です。

人は日々仕事に取り組んでいますが、意外に集中はできていないものです。

たとえば「ここ最近で集中したのはいつですか?」という問いを面談など投げてみると、意外に集中できてないことに気付く人も多いのです。

集中というのは集中できる環境があると自然とできることも多いですが、今の時代は周りから簡単に声をかけたりメッセできたりする環境なのです。

つまり、「邪魔が多い」のです。

ですから、集中するには自分の意思が必要です。「集中するぞ」という自分の意思を持つこと。これが集中を高めるためのスタートになります。

集中ができているかどうかを確認するのに最も良いのは、「ゾーン」とか「フロー状態」という状態に自分が入っているかという点を見ることです。

こういうゾーンやフロー状態というのはある種の覚醒状態であり、こういう状態だと自分の知恵を総動員できているので、結果的に新しいものや斬新な切り口を思いついたりします。

この集中する経験の量が、成長する人とそうでない人では圧倒的に違うのです。

机に座って仕事をしているように見えても、集中決断の量が違うと、じわじわと成長の差が出てきます。

成長を加速させたい、と思う方はまず「集中して仕事に取り組もう!」と自分の意志でまずは集中することを決めてみる。こういう決断を増やして、大きく成長してほしいと思います。