先日はHRサミットでパネルディスカッションに参加。


「30代で急成長する企業の人事責任者として活躍するキャリア」
http://www.hrpro.co.jp/hr_seminar_detail.php?smcd=8&scd=742

というタイトルで

グリー株式会社 ヒューマンリソース本部長 中西 一統さん
株式会社 ディー・エヌ・エー 執行役員 中島 宏さん
中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授 楠田 祐先生
とご一緒に人事についてお話しさせていただきました。

中西さん、楠田先生、私、中島さんと。
ポーズは楠田先生おすすめのポーズ

話題としては
・人事にはどのような経緯でなったのか
・採用活動ではどのような大変なことがあったか
・経営陣との対話はどのような頻度でどうやっているのか
・将来の人事について

などなど。

多岐にわたるものでしたが三人それぞれ
いい意味で見解が大きく異なるところもあれば
お互いでそうだそうだとうなずくところもあり、
とても有意義な時間でした。


その中で多少表現はことなるものの、三人に
共通しているかな、と感じたものが

「経営から人事に来る依頼は、
ふわっとしていることが多い」


というものでした。

「マネージャーの育成よろしく!」とか
「活性化でこういうことをやったほうがいいと思う」など
時には具体的ではなく抽象度が高い要望や
指示が来ることがあるというものです。


あくまで、この抽象的な依頼自体が問題なのではありません。

経営陣はあくまで広い視野で会社全体をみる必要があるので
その中から経営陣が感じる言葉をそのまま言うことに
問題はないのです。


私自身、「○○は活性化しないとね。やっておいてもらえる?」
などというお願いを人事メンバーにすることもよくあります。


問題になるのは、
「人事にその言葉を正しく理解する力があるかどうか」。

この差によって、人事が生み出せる成果は大きく変わります。


できる人事はそのふわっとしたあいまいな表現を
適切な理解まで落とし込みます。

できる人事の方がよくやっているのは、

「自分の言葉で言い換えて、
より具体的で測定可能な目標にする」

というものです。オウム返しにも近いですね。


「活性化やっておいて!」と経営陣からリクエストされた場合、
「社員同士がもっと仲良くなればよい?」のか
「もっとたくさん手を上げて事業の改善案を出すようになればよい?」のか
などなど、より具体的なシーンに落とし込んだり、
測定できるようなところまでイメージをつかむようにします。

これを握ったら、あとはそのイメージが出るように作戦を考える。

よくないのは、経営陣の言ってることが
抽象的でわからないにもかかわらず
そのふわっとしたセリフをそのまま預かるパターン。

これをやるとそのあと必ず生まれるのが
人事メンバーによる「勝手な解釈」です。

そうすると経営から依頼されたその要望は、
いつのまにか「人事がやりたい自己満足の企画」に
変化していきます。

結果的に提案にまとめたり、実行段階で
経営陣から「そうじゃないでしょ・・・」と怒られたりするのは
最初の目標を預かるところからずれているのです。


経営陣から何かリクエストがあったら、
それをきちんと具体的なイメージまで最初の段階で
落とし込む。これを先にやっておくことで無駄な動きも減ります。



しかし昨日は中西さんと中島さんのお話し、楠田さんの
まとめをきいていてとても多くの学びがありました。

私も非常に良い刺激を受けたので
さらにがんばります!ソウルマーク






モデレーターの楠田先生の本。
発売されて速攻で購入しましたが
ぜひ学生のみなさんに読んでいただきたい本です。

内定力2015 ~就活生が知っておきたい企業の「採用基準」~/マイナビ

・仕事とは何か
・採用基準はどのように決まっているのか
・将来性のある業界とはどのように見定めるのか
などなど、考えるきっかけがたくさん提示されています!
お勧めです