ストーカー
【ストーカー】
キャバクラで働いている子にはストーカー被害にあっている子も多い。
R嬢もそうだった。
ほとんど毎日、店に来る客がいた。
R嬢「ほとんど毎日来るお客さんいるんだよね。」
私「毎日?どこの金持ちよ?」
R嬢「あんまりお金持ってる感じにはみえないんだけどね。ちょっと気持ち悪くて、電話もメールも教えてないんだけど、何となくやばそうなんだ。」
ある日、その客は店にぱったりと来なくなった。
いや、正確には毎日閉店後に店の外で彼女を待つようになった。
つきあってくれないと死ぬと彼女を脅した。
そのうち、黒服にこっぴどくどやされて、店の前には現れなくなった。
さて、これで一安心と思いきや、1ヶ月もしないうちに、今度は彼女のマンション前に姿を現した。
当時、ストーカー規制法はまだなかった。
彼女は、友達のダンナさんに父親役になってもらい(水商売勤務は親には秘密にしていた)、告訴するぞと電話で脅した。婚約者がいると嘘もついた。相手は私ということになっていた(おい!)。
いったんはおさまったが、ストーカー行為はやまなかった。
R嬢「もう警察に相談しようかな?」
結局、私は興信所を雇って、ストーカーの実家を調べて、彼の親宛に、弁護士が書く内容証明書のような手紙を書かせることにした。
それ以来、彼は姿を現さなくなった。
R嬢とは、店を辞めてからもいまだにメールのやりとりをしている。
「なんか、いきつけのマッサージ屋さんにストーカーっぽいことされてるんだよね。凄い電話かかってくる。」
もう、かんべんしてください。