以前、「大阪桐蔭最強世代」(2000年生まれ)の元チームメイトたちが、
変剋律(大運が異常干支)や、宿命異常干支だらけでして、
そんな「若き時期の天才」が、甲子園連覇後に苦しんでいる生き方を見て、
輝き続けるためにはどうしたらいいか、を考察した記事を書きました。
こちら↓
実は、この、最強世代メンバーについて、当時、別記事で書こうと思ったネタがあったのですが、よくわからんのですが没にしていました。
ですが、今改めて、たまたまネタを掘り起こすと、ぜひ書いてみたくなったので、今回記事にします。
それは、周りが、大学以降の野球人生で行き詰る中、比較的順風な人が二人いたことです。
一人は、2番ショート・青地さん。
地元関西の六大学野球に進学し、チームの主力として活躍、
しかし、本人は、「野球は大学まで」と割り切り、一般就職へ。
自ら、「自分の野球人生はここまで」と、引き際を察し、第二の人生にするっと移行したのです。
関西なこともあり、直接本人を見ていないのですが、
周りの、元チームメイトたちのうち、主力が皆行き詰っているのを見て、「彼らがあんなに苦しんでいるのだから、自分は・・・」と、何か悟ったのかもしれません。
算命学的にいえば、自身の野球人生の栄光は、変剋律という運気の力によるものと悟ったということなのですが。
ある意味、賢い選択といえるでしょう。そして、この「今までの栄光を捨てること」が、大運天中殺や変剋律の終わりの時期の、禍を最小化するための、教科書どおりの処世術でもあります。
ですが、この悟りと選択を、20すぎの若い時期にできるのは、並大抵のことではありません。普通の「20すぎ」なら、自身が何かで順調なら、その力を行けるところまで試したくなる人の方が、圧倒的に多いでしょう。
大学で、野球に人生を捧げる以外の人たちと出会い、何か変化があったのかもしれません。
それだけ、自身の人生経験をもとに、冷静に自分を見つめることができたのでしょう。
そして、もう一人。一番レフト宮崎さん。
今回のタイトルであり、今回主にクローズアップするのは、この人です。
宮崎さんの命式↓
他のメンバーが変剋律な中、
彼もまた、若年期の大運に異常干支が来ているのですが、
そんなものよりもっとパワフルな、
宿命二中殺(生年・生月天中殺)の持ち主なのです。
生年天中殺で、親や目上に頼れない、
生月天中殺で、家系に頼れない、
頼れるのは日干支の「自分自身」のみ、という生き方になります。
生月天中殺ということは、月干支にあたる「生き方」にも不自然な(ユニークな)ところがあるので、主に、現実世界ではなく、精神世界で大成するといわれています。
(宗教の世界で修行するのに向いているとか、、)
そして、あるがままに自然のままに生きるのがよいと言われています。
彼をしっかりと見たのは、大学野球のとき(立教大学時代)です。
立教大学のチームに他に推し選手がおり、この人はこの人で素晴らしい人間力!だったのですが、チームの他の選手も見ていると、この宮崎さんが、なんだか独特なオーラを放っているな・・・と印象に残り、惹かれるものがあってみていましたね。
そして、命式や、彼の野球との向き合い方を知ると、
なるほど、この独特なオーラはまさに、
あるがままに、自然のままに生きる
そこから生まれたものなのだ、と感じました。
そして、それに気づいたけど記事化を一年寝かせている間、
私自身、何度も書いているように、中年の危機の「希望が叶わない」経験をし、
体第一で、あるがままに生きる、鳳閣星の中庸・自然に即する生き方を意識するようシフトした今だからこそ、宮崎さんの生き方の凄みを改めて感じました。(そうか、だから、今のタイミングで記事にしてるわけだ、、)
宮崎さんの、高校時代(大阪桐蔭)、大学時代(立教)の野球人生を語るインタビューが、こちらに載っています。
そして、立教大卒業後は、社会人野球の名門・トヨタ自動車へ。
そのときのインタビュー↓
・「あるがまま」「自然のまま」のコア
この、入社時のインタビューを読むだけでも、
あるがままに、自然のままに
=
・謙虚、自分を大きく見せないし、自信過剰にもならない、
かといって、卑下もしない。
・周りから学ぶ意識を常に持つ(これも謙虚の一つ)
・日々、地道に、それでいて精一杯、やれることを積極的にやる。
というのが、三本柱だということが察せられますね。
特に、一番上がね。
「あるがままに」=尊大も卑下・謙遜もしない、ということなのですよね。そりゃ。
人は、普通に何も考えていないと、ついつい自信を持つと自分を大きくとらえがちですし、
少し先の自分を見据えると、「そのとき、成長して、今よりも少し大きくなっている」という前提を無意識に持ってしまう(だからこそ、その少し先を理想・目標として、そこに向かおうと日々精一杯やれるのですが)。
だからこそ、等身大の「あるがまま」でいるためには、今に意識が向いているときは、謙虚である、というくらいでちょうどいいのでしょう。
・環境に即して、自分のこだわり、過去の自分を捨てる
宮崎さんのすごいところは、
中学時代はシニア日本代表にも選ばれ、当時はキャッチャーとして大活躍だったのに、
大阪桐蔭入学後に、監督の提案で
「キャッチャーよりも外野手になった方が、試合に出られる」と知ってからは、
キャッチャーを続けることをあっさりやめ、外野手に切り替えたことです。
これ、なかなかできんよな、、
今までキャッチャーとして活躍してきたのだから、そのままのポジションでレギュラー奪取に挑戦したくなる人もいるでしょう。
ですが、周りを見て、他のキャッチャーの実力と自身のそれとを冷静に比較したり、
また、「チームの勝利」を最も大事な価値観に据え、「自分がチームレギュラーになってこそのチームの勝利」という価値観に従ったりした、それだけのことなのかもしれません。
・自分自身を冷静に観察する
記事にあるように、外野手に挑戦したときに、「ミスしたらどうしよう」というプレッシャーとは無縁で、「ダメなのはわかっていた」と冷静。
ここでも「試合に出るのが目的だから」という価値観に従い「だったら打撃と足でカバーすればいい」と。
そして、打撃不振になったときは、日々冷静に自分を観察し、自ら原因を究明する。
ここで指導者に相談せず、自分で自分と向き合うことができるのが、
生年・生月天中殺の生き方そのものであり、これまた「あるがまま」の選択でした。
試合の結果に一喜一憂していたのが、さすが、鳳閣星2つで調舒星っぽい気持ちの繊細さが出るのと、加えて西に調舒星がある+残りが牽牛星で「攻撃精神」が強い、というやつです。もちろん、生月天中殺で「自身」が天中殺されており心が不安定になりやすい、というのもあるでしょう。
そして、それだけ、自身は感情が揺れやすいということを、冷静に認める。と。
この「冷静に観察」は、南の鳳閣星の生き方をうまく使っている、といえますし
その過程で、調舒星あるあるの、自己対話日記でも書いていたのかな、とも推測できます。
こうやって見ると、単に自身の命式の十大主星をうまく使っているだけにも見えますが笑、この、「冷静な観察」は、「あるがまま」の自分を把握するためにはとても重要でして、命式の有無にかかわらず、誰しも必須の要素ではないかと思います。
記事には、「無になって不動の心を手にした」とありますが、
不動の心、は、まさに、自身の日干であり、また、命式にも多い「戊」そのものですね。
冷静に観察し、あるがままの自分でいることで
自ずと、命式の自然そのままの自分になり、そんなオーラが出る。
これを実践しているのでしょう。
・陰に隠れることができるなら、喜んで隠れる。淡々と自分の役割に徹する。
これは、その人の命式によって変わりますが(天将星とかだったら、中心に出た方がいいでしょう)、
多くの人は、自身が舞台の中心に出て、注目される(人に見られるだけではなく、対戦相手にもマークされる)と、その圧に耐えられなくなります。
(耐えられるのは天将星くらいか?)
おそらく、宮崎さん自身、それを察していたのかもしれません。
自分の場合、注目されると、その影響を受け、無でいることが難しくなる、と。
無でいることが難しくなるというのは、
「あるがまま」でいることが難しくなる、ということです。
「あるがまま」で居続けることを大事にするならば、
それは必ずしも、舞台の中心に出ることを必要としません。
自分の「あるがまま」の器に合った場所に居続けることが、一番大事です。
だから、
高校でも、大学でも、他にエース級(スター級)のチームメイトがいたから、自分はうまく隠れられた、と喜んだのでしょう。
隠れた方が、マークされない分、
自分が打つだけで、相手に精神的ダメージを与えることができる、
それが、チームでの自分の役割だ、という自負
(東と中央の牽牛星そのものですね。
そして、乙なので、チームの環境に合わせて咲く柔軟性もある)
これが、宮崎さんにとっての「あるがまま」の、最高の自分の輝きだ、ということなのでしょう。
牽牛星は守護神でもあるので(土多すぎんよ、、)、こういう役割をすると、心も穏やかになる(そして、静かにドヤる)のでしょう。
命式に牽牛星がある+守護神の宮崎さんの場合は、特にそうだったのでしょうが、
命式に牽牛星があろうとなかろうと、
「あるがまま」でいるなら、それはすなわち、
他の何者にもならず、
決して無理に主役・中心になろうとせず、
淡々と、自分の自然の世界という役割に徹し、一人静かに喜ぶ(ドヤる)、
というのが基本です。
人それぞれ、命式が異なり、そんな命式の織り成す自然が異なる、ということは、
自分はその自然にしかなれないから、それを全うするのが自分の役割だ、ということなのです。
これが、成長していく人なら誰しも持っているであろう(つまり、命式の有無は関係ない)、鍛えられた牽牛星精神・自尊心(プライド)というやつなのです。
人は、役割を持っているからこそ、人なのですから・・・。
記事に書いてあるし、私自身、宮崎さんを見て感じたのですが
(大学では)キャプテンの山田さんの陰に隠れたと本人は言っていますが、
「山田の陰に隠れた選手でないことは一目瞭然」です。
まあ、キャプテンや副キャプテンという、「あるがまま」の自分に合わない表舞台ポジションを回避した、という点では、「陰に隠れた」ということなのでしょうが、、
あるがままの自分で居続けることで
あるがままの自分に合わないポジションを回避し、自分に合う居場所に居続ける、
そして、そこにいることで、逆説的ですが、
「あるがままの自然な自分」のオーラを放ち、存在感をもつ。
現実的な位置では陰にいても、いや、どこにいても、オーラが出て輝いている。
という境地に至ったのでしょう。
私の目から見ても、(そりゃ、別の推し選手も輝いてましたが笑)、キャプテンの山田さんよりも、宮崎さんの方が、オーラがすごかったと感じましたね。
・人は人、自分は自分。自分の「あるがまま」に見合う環境を選ぶ
周りが(そりゃ、大学で同級生の山田さんも)プロを目指したり、プロになったりする中で、あくまでも自分の足元、実力を見据え、社会人野球へ。
「あるがまま」なら、
周りに流されない、ためらいなく我が道を選べる強さがあり、
そして、「自分が輝ける、身の丈に合った環境」を”知って”おり、それを迷いなく選べるのです。
「あるがまま」は、過度な負荷のかかる、身の丈に合わなそうな挑戦はしません。
また、見栄を張って、上のステージを目指すこともしません。
言うまでもなく、世間の評価を採用することもしません。
自分の器を知っているからこそ、それを最も輝かせることができる環境を、自分で選べるのです。
そして、選んだ環境で、
また、それまでの自分を捨て、
その環境に即した新たな自分として生きるのでしょう。
余談ですが、宮崎さんが選んだ、トヨタ自動車には、
大阪桐蔭の元先輩であった福井さんが在籍していまして、
おそらくここでも「陰に隠れる」のでしょう笑。
福井さんは、以前こちらの記事で書きましたが、
財星の強さを「キャプテンシー」に活かし、高校・大学と「最強」チームを率いた才能の持ち主です↓
彼もまた、実績的にはプロ志望でもおかしくなかったのですが(私はてっきりプロ狙いと思っていました)、
おそらく、自身の身の丈や、今後の人生経験の希望などもあって、社会人野球を選択したのだと思います。
自らの命式という「自然」を発揮できている人は、
一般論や他の人と比べるでなく、
自ずと、「あるがまま」にふさわしい選択をできる、
ということなのでしょう。
・まとめ~「あるがまま」こそ最強の生き方!?
今こうやってみると、20代にしてこの生き方をできていることに、ただただ拍手です。
逆に言うと、
20代の、一般的には心が未熟な人も多い時期に、
既に、こうやって、命式(自分の器ともいう)に即した「あるがまま」の生き方ができるからこそ、
命式に合った環境が与えられ、そこで伸びることができており、
それでも謙虚であり続けるから、大きな失敗はせずに穏やかにやれている、
ということが察せられます。
(宮崎さんの目上の北と、生き方の南は、どちらも鳳閣星です。
大阪桐蔭の監督は、将来性を見て選手のポジションを提案できる器の大きい人で、
長い目で指導してくれる、まさに鳳閣星にぴったりの目上。
そして、宮崎さんの生き方は、鳳閣星の「冷静な観察」を活かす生き方ですね
また、こうやってまとめてみると、
彼が複数持っている鳳閣星、牽牛星のどちらも、「あるがまま」に生きるためにはぴったりの精神ですね、、)
これができるからこそ、
大阪桐蔭で春夏連覇という栄光の後に、野球で苦労するか、野球を辞めるかした他のメンバーとは違い、数少ない、「野球というフィールドで堅実にやれている人」になっているのでしょう。
他には、大谷翔平さんもそうですが、
若いうちから自信過剰にならず、あるがままに謙虚に生きることができ、
そしてもちろん、人間力を鍛えることもできる人にとっては、
「まずは合わない環境で苦労する」という類の、苦労はいらないのだ、
ということがわかります。
そんなことができてしまう人たちだからこそ、
彼(彼女)らの生き方からは、命式には関係なく、大いに学ぶものがありますね。
ちなみに、私自身は、「まずは合わない環境で苦労」とか色々やっているので、
痛い目にあいながら、苦労しながら、何かを察して学び、謙虚になっていくという「苦労が必要」なタイプだったのでしょう、、
人は皆、人間力を鍛えるために、環境などを選んで生まれてきているのだ、というのがよくわかります。