郵便配達は2度ベルを鳴らしてダッシュする -30ページ目

郵便配達は2度ベルを鳴らしてダッシュする

主に映画について書いていますが、
それ以外にも
アホホーんなお話をします。ええ。

【前回のつづき】

NYアホホんロケにいったわし。
空腹のまま数日がたった…。

わしの唯一の食料はプリングルスだけ。
ちびちびとホテルでポテチを食べ、空腹をしのぐ。

わしの天才的なアイデア「ワープ作戦」で、
撮影許可がなくとも、なんとかロケは続行しておった。
日本から連れて来た男女4人は、
わしの気持ちもしらず、
「わー!めっちゃ楽しい!」
「あのお菓子美味しそう!たべよう!」
などとノー天気にキャッキャとはしゃいどる。

ここ数日でNYの名所をいくつかまわり、
この日はヤンキースタジアムに行く予定だった。

ちなみに移動は大型観光バスじゃ。
1週間に渡ってバスをチャーターしているので、
出演者、スタッフ全員一緒に移動なのだ。

さてとヤンキースタジアムについたど。
どうせまた撮影許可なんてとってないんだろ?
それどころか、わしは球場の中に入れてすらもらえないのだ。
当時のヤンキースでは、松井秀喜がバリバリ活躍しとった。
ああ…、ここまで来たのにヤンキース見られないなんて…。
くそ~、どいつもこいつもアホホんじゃ!

わしは「ワープ作戦」で、
球場の入り口ゲート前にて「いってきまーす」と
カメラに向かってはしゃぐ4人を撮影し、
意気揚々と試合観戦に向かう男女を見送った。

またひとりぼっちじゃ。
腹へったのぅ…。
ヤンキースタジアム付近は、実はあまり治安がよくないので、
試合が終わるまで、そのへんブラブラしてるわけにもいかんのじゃ。
なんつったって、わしは高価なカメラを持っておるのじゃ。

「ようニイちゃん、いいもんもってるな~」
とガムをくちゃくちゃさせ、飛び出しナイフをチラつかせる
ハリウッド映画によーでてくる、
怖い人にからまれたらシャレにならんど。

仕方ないのでわしは駐車場にとめてあるバスに戻った。
バスの運転手はイビキをかいてグーグー寝とる。

今回のツアーのコーディネーターをしとる
現地日本人のおばちゃんが、
バスに戻って来たわしをみつけて不思議そうに言った。

「あら?まだ試合中でしょ?」

その通りじゃ。まだ試合中じゃ。
だがわし的にはとっくにゲームセットなんじゃボケ!
なんならコールド負けじゃ!

おばちゃんに、わしだけ球場に入れないことを説明し、
バスの中で待機させてもらうことにした。

「おにいさん、もしかして、ずっとこんな(中に入れない)感じだったの?」
「そうなんすよ~。メシも予約してないとかで、別扱いなんすよ~」
「あらまあ!ちょうど今からハンバーガー買に行こうと思ったんだけど、
一緒に行きますか?」

わしはノドからオナラが出るほどバーガー店に行きたかった。
しかし、わしにはお金がないのじゃ!
なぜならわしは、お金をおこづかい程度しか持って来ておらず、
そのおこづかいも、プリングルスとコーラで消えてしまったからじゃ!
(ちなみにわしはカードが大嫌いなので、いっさい持ってない)

「すみません…。あのぅ。わし持ち合わせがないので大丈夫です」
「あらまぁ。じゃあおごってあげますよ」

天使がいた!ここに天使がいた!
みんなしっとるか?
NYにはバーガーをおごってくれる天使がおるのじゃ!
バーガー天使!(←本人に言ったらおこられる)

おばちゃんと行ったバーガー店は、
その名もバーガーキングという、
聞いたこともない店じゃった。(その当時日本にはなかった?)

「バーガーキング」じゃと!?
なんちゅー美味しそうな名前なんじゃ!
店内には、おせじにも裕福そうではない方々が大勢おった。
きっと庶民のお店なんじゃな!
ええど!バーガーキング!
わしはそういうお店が大好きじゃ!
やれ、NYで一番有名なステーキハウスとか、
やれ、NY通なら一度は行くべきシーフードレストランとか、
そんな予約が必要な店にばかり行ってる奴は、
きっとこの店の良さが、わからないじゃろうな!
ざまーみろ!

わしはここぞとばかりに、でっかいバーガーを注文しようと思った。

「わっぱーってなんすか?」
「ワッパーおいしいですよ」

なんやようわからんが、わしはハンバーガーが食べたいんじゃ!
しかし、おばちゃんのオススメを断ってしまっては申し訳ない…。
そのよーわからん「わっぱー」でガマンするか…。

しかし、わしの目の前に現れたのは、
普通のハンバーガーよりも超ドでかいハンバーガー。

「こ、これがわっぱーか!」

バーガーキングでは、超ドでかいハンバーガーを、
「ワッパー」とか言うらしい。
はっきり言って、サイズ以外になにが違うのか、
わしにはまったく理解できんが…。

それ以来、わしは庶民の味方バーガーキングが大好きになってしまった。
数年後、日本にもバーガーキングがお目見えしたが、
六本木のバーガーキング前を通ると、
わしはどうしてもあのわっぱーが食べたくなってしまう。

こうして、わしは数日ぶりにマトモなものを食べのだった。
ああ…天使に出会えてよかったのぅ。

【つづく】
【前回のつづき】
あやしいNYロケのお仕事に行ったわし。
その仕事内容は、4人の男女が観光する様子を
リポートするという簡単な仕事のはずだった。
しかし代理店や局の不手際により、
取材先のお店では撮影許可をとっておらず、
食事すらわしだけ別扱い。
ロクにギャラも出ないわしは、
交通費や宿泊費はタダという言葉を信じて、
おこづかい程度しか持って来ていなかったのだった…。

NYについたわしは、
初日の夕飯からひとりだけレストランに入れてもらえず、
「勝手にひとりでご飯食べてください」状態じゃ。
店の前に取り残されたわし。

NYじゃな~。おっイエローキャブじゃ!かっちょええな!
ぽつーん。。。
わしのひとりごとが虚しくひびいた。
通り過ぎるアメリカ人のビジネスマンが、
じゃまそうにわしをよけて通る。

その日、わしはホテルにつくと、
これからどうするべきか、ない知恵を使って必死に考えた。
メシにありつけないのも問題だが、
もっと問題なのは、これから行く場所全て、
ことごとく取材許可をとってないちゅ~ことじゃ!
アホホんか!

わめきちらしても仕方ないので、
わしは1人で深夜のNYを散歩しながら考えた。

そうじゃ!この作戦でいこう!

わしはひらめいた。最高にナイスなかっちょいい作戦を。
その名も「ワープ作戦」じゃ!
取材許可がないといっても、
移動中や、屋外や、店の前なら撮影できる。
そこでわしは、男女4人に店の前で
「いってきまーす!」と言わせ
店に入って行くとこまで撮影し、
その後はホームページ用に撮影する料理の写真とかで
ごまかしちゃうという、すんばらしい作戦なのじゃ!

さすがわし!天才じゃな!

さてと…撮影する方法を考えついたら、腹がへった。
しかしわしのおこづかいで食えるものなんて…。

わしは仕方なく、ちっこい商店に入って、
食い物を探した。
う~ん、NYって物価が高いんじゃのぅ…。
なんも買えんのぅ…。
あっこれでいいか。

わしはプリングルスとコーラをひっつかみ、レジに向かった。
これがわしの一週間ぶんの食料となるのじゃ。
レジで黒人のおばちゃんがジロジロこっちを見とる。
なんじゃこら!わしだって金もってるど!
おこづかい程度だけどな!

するとおばちゃんが、わしになんか言ってきた。
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」

おばちゃんは、言葉が通じないとわかると、
えらいめんどくさそうに、
茶色い紙袋に、わしのプリングルスとコーラを放り込み、
わしに渡した。

あーあ。
なんかしらんが、怒っとる。
わし、ふんだりけったりじゃ。
まぁいいや…明日にそなえて寝るか…。
腹も心もさみしいのぅ。

ちなみに日本に帰ってから気付いたのだが、
あの黒人のおばちゃんが言っていた
「ウンザバ~?」とは
「イン ザ バッグ?(袋に入れる?)」
だったのじゃ。

【つづく】
どうもわしじゃ。
今夜はまた雪が降るらしい…。
こまるのぅ。

そんな寒い夜にアホアホな気持ちになれる話をしよう。
いまから10年ほど前のことだったかのぅ…。
わしは、とあるテレビの仕事で、
NYに行くことになったのじゃ。
滞在期間は1週間。
某、飲料メーカーの仕事で
抽選で当たった男女4人を日本から引き連れて、
NYの名所をリポートするという番組なのじゃ。

ようするにNYの各所で、日本人の男女が
おいしそうに某ドリンクをゴクゴク飲み、
それをリポートするっていう番組なんじゃが、
わしの担当する番組は、あくまでオマケで、
ホームページでの記事がメインという…、
なんやわけがわからん内容だったのじゃ。

しかも、
この仕事は始めからイヤな予感が満載じゃった。
わしのギャラがほとんどないというのだ。
そんなアホな!
んじゃ行かんがな!
と思っていたら、交通費と宿泊費は出るという。

タダでNY行けるんだったら、まぁいいかと思い、
わしはおこずかい程度のお金だけもって
NYに行くことにした。
だってギャラなくてもタダめしだしな!

そんなわけで、若い男女4人を連れて、
NYをてきとーにリポート!ドリンクごくごく!
あとは観光じゃ!ラッキー!

成田を出発してNYについたら、すでに夜じゃった。
「夜の摩天楼きれーだねー!宝石みた~い!」
そんな観光気分まんまんの男女を撮影しつつ、
ホテルに行く前に夕飯を食べることになった。

わしは当然、彼らが食事するとこも撮影するのじゃ。
「ちょこっと撮って、わしもメシ食うど!」
と思ってカメラを構えたわしに、
アメリカ人が言う。
「おい!そこの日本人!お前撮影許可とっとるんか!」

そんなもん、代理店かテレビ局側がとってるにきまってるじゃろうが!
わしはギャラもなしでやっとんのじゃ!
もんくあっかアメ公!

すると代理店のおっさんが、わしに言った。
「すみません。動画はこの店では撮影できません」
「は?」

そうなのじゃ。
なんちゅーアホアホなのか。
この店の撮影許可なんぞ、だーれもとっとらんのじゃ。
それどころか、これから一週間かけてリポートするであろう、
NYの各名所、その全ての許可をとっていないという。
アホなのか?アホアホなのか?

しゃーない。
とりあえず、わしもメシ食うから、
そのあと話そう!

「すみません。動画チームの方のお席は予約していません」
「は?」

ようするに、この企画、
こじゃれたお店ばかりを巡るため、
食事をするにも予約が必要なのじゃ。

「動画チームの方(っていってもわし1人)は、
お店の中に入れませんので、
20時にお店の前で待ち合わせにしましょう」

そういって無表情に店内に去って行く代理店のアホ。

もう一度言うが、わしは、ほんのおこずかい程度しか
お金を持って来ていないのじゃ!

どうなるわし?
まだ初日じゃ!
あと一週間、わしは飲まず食わずで撮影するんかえ?

【つづく】