【前回のつづき】
NYアホホんロケにいったわし。
空腹のまま数日がたった…。
わしの唯一の食料はプリングルスだけ。
ちびちびとホテルでポテチを食べ、空腹をしのぐ。
わしの天才的なアイデア「ワープ作戦」で、
撮影許可がなくとも、なんとかロケは続行しておった。
日本から連れて来た男女4人は、
わしの気持ちもしらず、
「わー!めっちゃ楽しい!」
「あのお菓子美味しそう!たべよう!」
などとノー天気にキャッキャとはしゃいどる。
ここ数日でNYの名所をいくつかまわり、
この日はヤンキースタジアムに行く予定だった。
ちなみに移動は大型観光バスじゃ。
1週間に渡ってバスをチャーターしているので、
出演者、スタッフ全員一緒に移動なのだ。
さてとヤンキースタジアムについたど。
どうせまた撮影許可なんてとってないんだろ?
それどころか、わしは球場の中に入れてすらもらえないのだ。
当時のヤンキースでは、松井秀喜がバリバリ活躍しとった。
ああ…、ここまで来たのにヤンキース見られないなんて…。
くそ~、どいつもこいつもアホホんじゃ!
わしは「ワープ作戦」で、
球場の入り口ゲート前にて「いってきまーす」と
カメラに向かってはしゃぐ4人を撮影し、
意気揚々と試合観戦に向かう男女を見送った。
またひとりぼっちじゃ。
腹へったのぅ…。
ヤンキースタジアム付近は、実はあまり治安がよくないので、
試合が終わるまで、そのへんブラブラしてるわけにもいかんのじゃ。
なんつったって、わしは高価なカメラを持っておるのじゃ。
「ようニイちゃん、いいもんもってるな~」
とガムをくちゃくちゃさせ、飛び出しナイフをチラつかせる
ハリウッド映画によーでてくる、
怖い人にからまれたらシャレにならんど。
仕方ないのでわしは駐車場にとめてあるバスに戻った。
バスの運転手はイビキをかいてグーグー寝とる。
今回のツアーのコーディネーターをしとる
現地日本人のおばちゃんが、
バスに戻って来たわしをみつけて不思議そうに言った。
「あら?まだ試合中でしょ?」
その通りじゃ。まだ試合中じゃ。
だがわし的にはとっくにゲームセットなんじゃボケ!
なんならコールド負けじゃ!
おばちゃんに、わしだけ球場に入れないことを説明し、
バスの中で待機させてもらうことにした。
「おにいさん、もしかして、ずっとこんな(中に入れない)感じだったの?」
「そうなんすよ~。メシも予約してないとかで、別扱いなんすよ~」
「あらまあ!ちょうど今からハンバーガー買に行こうと思ったんだけど、
一緒に行きますか?」
わしはノドからオナラが出るほどバーガー店に行きたかった。
しかし、わしにはお金がないのじゃ!
なぜならわしは、お金をおこづかい程度しか持って来ておらず、
そのおこづかいも、プリングルスとコーラで消えてしまったからじゃ!
(ちなみにわしはカードが大嫌いなので、いっさい持ってない)
「すみません…。あのぅ。わし持ち合わせがないので大丈夫です」
「あらまぁ。じゃあおごってあげますよ」
天使がいた!ここに天使がいた!
みんなしっとるか?
NYにはバーガーをおごってくれる天使がおるのじゃ!
バーガー天使!(←本人に言ったらおこられる)
おばちゃんと行ったバーガー店は、
その名もバーガーキングという、
聞いたこともない店じゃった。(その当時日本にはなかった?)
「バーガーキング」じゃと!?
なんちゅー美味しそうな名前なんじゃ!
店内には、おせじにも裕福そうではない方々が大勢おった。
きっと庶民のお店なんじゃな!
ええど!バーガーキング!
わしはそういうお店が大好きじゃ!
やれ、NYで一番有名なステーキハウスとか、
やれ、NY通なら一度は行くべきシーフードレストランとか、
そんな予約が必要な店にばかり行ってる奴は、
きっとこの店の良さが、わからないじゃろうな!
ざまーみろ!
わしはここぞとばかりに、でっかいバーガーを注文しようと思った。
「わっぱーってなんすか?」
「ワッパーおいしいですよ」
なんやようわからんが、わしはハンバーガーが食べたいんじゃ!
しかし、おばちゃんのオススメを断ってしまっては申し訳ない…。
そのよーわからん「わっぱー」でガマンするか…。
しかし、わしの目の前に現れたのは、
普通のハンバーガーよりも超ドでかいハンバーガー。
「こ、これがわっぱーか!」
バーガーキングでは、超ドでかいハンバーガーを、
「ワッパー」とか言うらしい。
はっきり言って、サイズ以外になにが違うのか、
わしにはまったく理解できんが…。
それ以来、わしは庶民の味方バーガーキングが大好きになってしまった。
数年後、日本にもバーガーキングがお目見えしたが、
六本木のバーガーキング前を通ると、
わしはどうしてもあのわっぱーが食べたくなってしまう。
こうして、わしは数日ぶりにマトモなものを食べのだった。
ああ…天使に出会えてよかったのぅ。
【つづく】
【前回のつづき】
あやしいNYロケのお仕事に行ったわし。
その仕事内容は、4人の男女が観光する様子を
リポートするという簡単な仕事のはずだった。
しかし代理店や局の不手際により、
取材先のお店では撮影許可をとっておらず、
食事すらわしだけ別扱い。
ロクにギャラも出ないわしは、
交通費や宿泊費はタダという言葉を信じて、
おこづかい程度しか持って来ていなかったのだった…。
NYについたわしは、
初日の夕飯からひとりだけレストランに入れてもらえず、
「勝手にひとりでご飯食べてください」状態じゃ。
店の前に取り残されたわし。
NYじゃな~。おっイエローキャブじゃ!かっちょええな!
ぽつーん。。。
わしのひとりごとが虚しくひびいた。
通り過ぎるアメリカ人のビジネスマンが、
じゃまそうにわしをよけて通る。
その日、わしはホテルにつくと、
これからどうするべきか、ない知恵を使って必死に考えた。
メシにありつけないのも問題だが、
もっと問題なのは、これから行く場所全て、
ことごとく取材許可をとってないちゅ~ことじゃ!
アホホんか!
わめきちらしても仕方ないので、
わしは1人で深夜のNYを散歩しながら考えた。
そうじゃ!この作戦でいこう!
わしはひらめいた。最高にナイスなかっちょいい作戦を。
その名も「ワープ作戦」じゃ!
取材許可がないといっても、
移動中や、屋外や、店の前なら撮影できる。
そこでわしは、男女4人に店の前で
「いってきまーす!」と言わせ
店に入って行くとこまで撮影し、
その後はホームページ用に撮影する料理の写真とかで
ごまかしちゃうという、すんばらしい作戦なのじゃ!
さすがわし!天才じゃな!
さてと…撮影する方法を考えついたら、腹がへった。
しかしわしのおこづかいで食えるものなんて…。
わしは仕方なく、ちっこい商店に入って、
食い物を探した。
う~ん、NYって物価が高いんじゃのぅ…。
なんも買えんのぅ…。
あっこれでいいか。
わしはプリングルスとコーラをひっつかみ、レジに向かった。
これがわしの一週間ぶんの食料となるのじゃ。
レジで黒人のおばちゃんがジロジロこっちを見とる。
なんじゃこら!わしだって金もってるど!
おこづかい程度だけどな!
するとおばちゃんが、わしになんか言ってきた。
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」
おばちゃんは、言葉が通じないとわかると、
えらいめんどくさそうに、
茶色い紙袋に、わしのプリングルスとコーラを放り込み、
わしに渡した。
あーあ。
なんかしらんが、怒っとる。
わし、ふんだりけったりじゃ。
まぁいいや…明日にそなえて寝るか…。
腹も心もさみしいのぅ。
ちなみに日本に帰ってから気付いたのだが、
あの黒人のおばちゃんが言っていた
「ウンザバ~?」とは
「イン ザ バッグ?(袋に入れる?)」
だったのじゃ。
【つづく】
あやしいNYロケのお仕事に行ったわし。
その仕事内容は、4人の男女が観光する様子を
リポートするという簡単な仕事のはずだった。
しかし代理店や局の不手際により、
取材先のお店では撮影許可をとっておらず、
食事すらわしだけ別扱い。
ロクにギャラも出ないわしは、
交通費や宿泊費はタダという言葉を信じて、
おこづかい程度しか持って来ていなかったのだった…。
NYについたわしは、
初日の夕飯からひとりだけレストランに入れてもらえず、
「勝手にひとりでご飯食べてください」状態じゃ。
店の前に取り残されたわし。
NYじゃな~。おっイエローキャブじゃ!かっちょええな!
ぽつーん。。。
わしのひとりごとが虚しくひびいた。
通り過ぎるアメリカ人のビジネスマンが、
じゃまそうにわしをよけて通る。
その日、わしはホテルにつくと、
これからどうするべきか、ない知恵を使って必死に考えた。
メシにありつけないのも問題だが、
もっと問題なのは、これから行く場所全て、
ことごとく取材許可をとってないちゅ~ことじゃ!
アホホんか!
わめきちらしても仕方ないので、
わしは1人で深夜のNYを散歩しながら考えた。
そうじゃ!この作戦でいこう!
わしはひらめいた。最高にナイスなかっちょいい作戦を。
その名も「ワープ作戦」じゃ!
取材許可がないといっても、
移動中や、屋外や、店の前なら撮影できる。
そこでわしは、男女4人に店の前で
「いってきまーす!」と言わせ
店に入って行くとこまで撮影し、
その後はホームページ用に撮影する料理の写真とかで
ごまかしちゃうという、すんばらしい作戦なのじゃ!
さすがわし!天才じゃな!
さてと…撮影する方法を考えついたら、腹がへった。
しかしわしのおこづかいで食えるものなんて…。
わしは仕方なく、ちっこい商店に入って、
食い物を探した。
う~ん、NYって物価が高いんじゃのぅ…。
なんも買えんのぅ…。
あっこれでいいか。
わしはプリングルスとコーラをひっつかみ、レジに向かった。
これがわしの一週間ぶんの食料となるのじゃ。
レジで黒人のおばちゃんがジロジロこっちを見とる。
なんじゃこら!わしだって金もってるど!
おこづかい程度だけどな!
するとおばちゃんが、わしになんか言ってきた。
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」
おばちゃん「ウンザバ~?」
わし「は?」
おばちゃんは、言葉が通じないとわかると、
えらいめんどくさそうに、
茶色い紙袋に、わしのプリングルスとコーラを放り込み、
わしに渡した。
あーあ。
なんかしらんが、怒っとる。
わし、ふんだりけったりじゃ。
まぁいいや…明日にそなえて寝るか…。
腹も心もさみしいのぅ。
ちなみに日本に帰ってから気付いたのだが、
あの黒人のおばちゃんが言っていた
「ウンザバ~?」とは
「イン ザ バッグ?(袋に入れる?)」
だったのじゃ。
【つづく】
どうもわしじゃ。
今夜はまた雪が降るらしい…。
こまるのぅ。
そんな寒い夜にアホアホな気持ちになれる話をしよう。
いまから10年ほど前のことだったかのぅ…。
わしは、とあるテレビの仕事で、
NYに行くことになったのじゃ。
滞在期間は1週間。
某、飲料メーカーの仕事で
抽選で当たった男女4人を日本から引き連れて、
NYの名所をリポートするという番組なのじゃ。
ようするにNYの各所で、日本人の男女が
おいしそうに某ドリンクをゴクゴク飲み、
それをリポートするっていう番組なんじゃが、
わしの担当する番組は、あくまでオマケで、
ホームページでの記事がメインという…、
なんやわけがわからん内容だったのじゃ。
しかも、
この仕事は始めからイヤな予感が満載じゃった。
わしのギャラがほとんどないというのだ。
そんなアホな!
んじゃ行かんがな!
と思っていたら、交通費と宿泊費は出るという。
タダでNY行けるんだったら、まぁいいかと思い、
わしはおこずかい程度のお金だけもって
NYに行くことにした。
だってギャラなくてもタダめしだしな!
そんなわけで、若い男女4人を連れて、
NYをてきとーにリポート!ドリンクごくごく!
あとは観光じゃ!ラッキー!
成田を出発してNYについたら、すでに夜じゃった。
「夜の摩天楼きれーだねー!宝石みた~い!」
そんな観光気分まんまんの男女を撮影しつつ、
ホテルに行く前に夕飯を食べることになった。
わしは当然、彼らが食事するとこも撮影するのじゃ。
「ちょこっと撮って、わしもメシ食うど!」
と思ってカメラを構えたわしに、
アメリカ人が言う。
「おい!そこの日本人!お前撮影許可とっとるんか!」
そんなもん、代理店かテレビ局側がとってるにきまってるじゃろうが!
わしはギャラもなしでやっとんのじゃ!
もんくあっかアメ公!
すると代理店のおっさんが、わしに言った。
「すみません。動画はこの店では撮影できません」
「は?」
そうなのじゃ。
なんちゅーアホアホなのか。
この店の撮影許可なんぞ、だーれもとっとらんのじゃ。
それどころか、これから一週間かけてリポートするであろう、
NYの各名所、その全ての許可をとっていないという。
アホなのか?アホアホなのか?
しゃーない。
とりあえず、わしもメシ食うから、
そのあと話そう!
「すみません。動画チームの方のお席は予約していません」
「は?」
ようするに、この企画、
こじゃれたお店ばかりを巡るため、
食事をするにも予約が必要なのじゃ。
「動画チームの方(っていってもわし1人)は、
お店の中に入れませんので、
20時にお店の前で待ち合わせにしましょう」
そういって無表情に店内に去って行く代理店のアホ。
もう一度言うが、わしは、ほんのおこずかい程度しか
お金を持って来ていないのじゃ!
どうなるわし?
まだ初日じゃ!
あと一週間、わしは飲まず食わずで撮影するんかえ?
【つづく】
今夜はまた雪が降るらしい…。
こまるのぅ。
そんな寒い夜にアホアホな気持ちになれる話をしよう。
いまから10年ほど前のことだったかのぅ…。
わしは、とあるテレビの仕事で、
NYに行くことになったのじゃ。
滞在期間は1週間。
某、飲料メーカーの仕事で
抽選で当たった男女4人を日本から引き連れて、
NYの名所をリポートするという番組なのじゃ。
ようするにNYの各所で、日本人の男女が
おいしそうに某ドリンクをゴクゴク飲み、
それをリポートするっていう番組なんじゃが、
わしの担当する番組は、あくまでオマケで、
ホームページでの記事がメインという…、
なんやわけがわからん内容だったのじゃ。
しかも、
この仕事は始めからイヤな予感が満載じゃった。
わしのギャラがほとんどないというのだ。
そんなアホな!
んじゃ行かんがな!
と思っていたら、交通費と宿泊費は出るという。
タダでNY行けるんだったら、まぁいいかと思い、
わしはおこずかい程度のお金だけもって
NYに行くことにした。
だってギャラなくてもタダめしだしな!
そんなわけで、若い男女4人を連れて、
NYをてきとーにリポート!ドリンクごくごく!
あとは観光じゃ!ラッキー!
成田を出発してNYについたら、すでに夜じゃった。
「夜の摩天楼きれーだねー!宝石みた~い!」
そんな観光気分まんまんの男女を撮影しつつ、
ホテルに行く前に夕飯を食べることになった。
わしは当然、彼らが食事するとこも撮影するのじゃ。
「ちょこっと撮って、わしもメシ食うど!」
と思ってカメラを構えたわしに、
アメリカ人が言う。
「おい!そこの日本人!お前撮影許可とっとるんか!」
そんなもん、代理店かテレビ局側がとってるにきまってるじゃろうが!
わしはギャラもなしでやっとんのじゃ!
もんくあっかアメ公!
すると代理店のおっさんが、わしに言った。
「すみません。動画はこの店では撮影できません」
「は?」
そうなのじゃ。
なんちゅーアホアホなのか。
この店の撮影許可なんぞ、だーれもとっとらんのじゃ。
それどころか、これから一週間かけてリポートするであろう、
NYの各名所、その全ての許可をとっていないという。
アホなのか?アホアホなのか?
しゃーない。
とりあえず、わしもメシ食うから、
そのあと話そう!
「すみません。動画チームの方のお席は予約していません」
「は?」
ようするに、この企画、
こじゃれたお店ばかりを巡るため、
食事をするにも予約が必要なのじゃ。
「動画チームの方(っていってもわし1人)は、
お店の中に入れませんので、
20時にお店の前で待ち合わせにしましょう」
そういって無表情に店内に去って行く代理店のアホ。
もう一度言うが、わしは、ほんのおこずかい程度しか
お金を持って来ていないのじゃ!
どうなるわし?
まだ初日じゃ!
あと一週間、わしは飲まず食わずで撮影するんかえ?
【つづく】