「梅雨」って言葉を聞くと
「梅」って言葉に反応して梅酒が飲みたくなる
アホホんなみなさん(←わし)こんばんは。
今回は、わしが昔体験した
とてもとても不思議なお話をするど。
この話は、
ブログでするかどうか迷っておったのじゃが、
そろそろブログにするネタもつきてきたので、
まぁいいかと割り切ってお話するど。
それは、わしが20歳の頃じゃった。
東北の、とある村行って
古くから伝わる、あるお祭りを取材してこい、と
命令されたのじゃ。
それは「日本の農村」という
一体だれが見るんじゃ?と思うような
ドキュメンタリー番組の取材だったのだが、
予算の関係で、わしひとりで
小さなデジカム持って、
一ヶ月間ほど取材に行ったのじゃ。
ここで、その村について実名を挙げるのもなんなので、
仮にH村と呼ぼう。
そこは電車も通ってない、
ひっそりとした、山間の村だった。
取材したのは、ちょうど梅雨時で、
わしがその村に到着すると
昼間にもかかわらず、どんより薄暗く
シトシト雨が降っておった。

↑わしが取材したH村
わしは、とりあえず村長さんのとこに行って挨拶をした。
これから一ヶ月間、
この村を取材させてもらうのだから、当然じゃな。
村長さんはとてもいい人で、
わしが泊まる民家の手配も
すべてやってくれていたのじゃ。
H村で梅雨時に行われる祭りは
「御心寄進祭」というもので、
6/24~7/20まで行われる、
日本でもめずらしい長期間に及ぶお祭りなのじゃ。
しかし、H村はとても小さな村なので、
その祭りの内容はあまり知られていない。
くわしく知りたければ、直接参加する以外にないのじゃ。
H村に到着したその夜、
村の中央の広場で、どんちゃん騒ぎが始まった。
これは前夜祭ともいうべきもので、
村人はみな、飲めや歌えの大騒ぎだったのじゃ。
もちろんわしにも酒が振る舞われ、
かなり飲まされたのを覚えている。
翌日、お祭りの当日。
わしは飲み過ぎて、昼近くまで寝ておったのだが、
民家を出ると、なにかがおかしい…。
ひとがぜんぜんいないのじゃ。
ていうか、だーれもおらんのじゃ!
もちろん、わしを泊めてくれている民家のご主人もおらん。
わしは昨日の広場にいってみたが、
そこにも誰もおらんのじゃ。
「おかしいなぁ…、山菜でも取りにいってんのかなぁ」
わしは村長さんをたずねた。
しかし…村長さんもおらんかった。
やがて夕方になり、周囲が暗くなってきたが、
だーれもおらん。
まるで時間が止まってしまったかのように、
本当にだーれもおらんのじゃ!
こわくなってきたわしは、
自分の泊まっている民家にもどってみた。
「えーと。わしこれ、どんな状況?」
ふとわしの寝ていた布団の横を見ると
なにやらカゴがおいてある。
そこには村長さんからの手紙がおいてあったのじゃ。
「今日から一ヶ月の間、御心寄進祭のため
わたしたちは姿を消します。ここに食料をおいておくので、
ご自由に取材してください」
なんと、あとで知ったのだが、
この祭りの間、H村の全ての人は、
山腹にある洞窟に隠れ住み、けして外にでないというのじゃ!
わしはこまった。
取材になんねー!
しかしシーンとした村は、それはそれで、
不気味でおもしろいので、てきとーにカメラを回し、
なんとか撮影をつづけた。
しかしなんだって、外にでてはいかんのじゃろ?
不思議でしょーがない。
数日後、ぽつーんとひとりぼっちで村に取り残されたわしは、
村長さんの家の近くにある、神社にいってみた。
もちろんこの神社にも人はいない。
「あぁ…ひまじゃなぁ」
そう思いながら、なにかこの祭りについての資料がないか、
わしは神社の中を勝手に探してみた。
すると御心寄進祭に関するボロっちぃ本が見つかったのじゃ。
「ラッキー!」
いくらなんでも、なんの資料もなく、取材することはできない。
この本丸ごと、借りて東京に帰りたいくらいじゃが、
そうもいかんので、わしは出来る限り
その本を書き写した。
しかし…そこには驚愕の事実が書かれていたのじゃ。
なんとこのH村では、
江戸時代中期まで、裏の山に鬼が住んでいると信じられていたのじゃ。
そのため、村人はいけにをささげ、
それ以外の人々は、鬼に食われぬように
一ヶ月ものあいだ、洞窟に身を隠したというのじゃ!
まじっすか!
んじゃ、祭りっていっても
隠れてるだけっすか!
ちょっと待てよ?そのいけにえって誰じゃ?
・・・・・・。
え?もしかして…わし???
いやいや…、鬼つったって
ただの伝説だしぃ。
本当にいるわけじゃないしぃ。
その夜、わしは民家の暗闇の中で不思議な足音を聞いた。
ドス、ドス、ドス。
とても人間とは思えない
重そうな足音が、ずーっと村の中を歩き回っておるのじゃ。
わしは勇気をふりしぼって、
カメラ片手に外に…でるわけないじゃろ!
わしのノミの心臓をなめたらあかんど!
翌日の朝、わしはすぐさま東京に帰った。
だって鬼に食われたくないからのぅ…。
これがわしの体験した
世にも奇妙な話しじゃ。
梅雨時になると、わしはいまもあの足音を思い出してしまう…。
ドス、ドス、ドス…。
あ、それからいい忘れたがのぅ…
これは全部作り話じゃ。
