9月末にタイ中銀から8月のタイ経済状況が発表されて、ブログで取り上げたが、その際に前年比で中国への輸出の伸びが突出しているのが気になっていた。
で、今回、タイ商務省のサイトを覗いて中国向けの輸出品目内訳を調べてみた。
(出所:タイ商務省HPから筆者作成。正確性は担保しません~)
字が小さ過ぎて分かり難いかもしれないが、直近3ヶ月では、前年同期間比で479億バーツの増加であり、主要な伸び要因はゴム製品と精密機器である。ゴム製品は113億バーツ増、精密機器は70億バーツの象である。精密機器の輸出が伸びているのは、Chinaプラス1による工場移転の効果なのかどうか、理由はよく分からないが、ゴム製品については理由がはっきりしている。
軍政が発足した直後に、タイ軍政は、中国に鉄道建設を許可する代わりにゴムを中国が購入するというMOUを締結している。(当時は鉄道建設の為に中国から借款を受け入れ、タイ政府はお金ではなくゴムで返済するという驚天動地のニュースまで飛び交っていた。)おそらく、このMOUに基づいて、中国政府が国家ぐるみでタイからゴムの輸入を増やしているのだろう。
日本や欧米では、ゴムなんぞ、完全に市場経済、民間企業任せの商品であり、政府の鶴の一声でどうにかなるものではないが、それが出来てしまう中国。中国国内でのゴムの行先や価格はともかく、外交的にはスゴイの一言。
軍政発足直後は、ゴムの市況価格が暴落して、タイ南部のゴム農家から強いプレッシャーを受けて困っていたプラユット首相にとっては、このゴム問題は大きな課題だったはずで、プラユット首相が中国寄りなのも、仕方ないのかもしれない。