「地球が静止する日」スコット・デリクソン監督作品(2008年) | 水の中。

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世界各地に飛来した謎の球体。
球体内部から現れた人類そっくりの姿形をした宇宙人・クラトゥは言うのだった。
「地球を救うためにここへ来た」


その言葉に秘められた真意とは?

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感想……感想というものが思いつかないほどの薄いドラマ。

あのですね、


「地球に害をなす人類を滅ぼしに来た宇宙人」が
        ↓
「君たちに変わるチャンスを与えよう」と今回は去っていく


……という、二行ほどの説明で終わってしまう物語。


「人類が地球にとって害悪である」とゆーテーマといい、
宇宙微生物学の研究者母子とのヒューマン・ドラマぽい関わり方といい、
アメリカ政府(のしかも国防長官だけ)しか登場しないところといい、
まるで二十年くらい前のSFのよう


原作は確かに古い作品であるようですが、あえて現代において映画化するのであれば、
何かもうちょっと他に語るべきことがあるのでは……?



だいたいさー、人類が地球環境に悪影響を与えてますなんて今更言われても
「あー、そうだよね」
としか言いようがないわけで。


さらに言わせてもらえば惑星の寿命から言えば人類なんてものは現れて消えるだけの儚い種であって、
「地球を救え!」だなんて主張はおこがましいというか、そもそも勘違いでしかないと思うのですが(地球じゃなくて自分たちを救わないとさ……)。


うーん、こういった「人類に警鐘を」というエコなテーマ自体が悪いわけではないのですが、
切り口に目新しさがまったくないのがなあ……。
SFというのは、他のジャンルでは語ることができない「新しい物語」でなくてはならないと思うのですが、
本作にはそういう試みがまったく見当たりません。



あー、そうですね。
あえて見所を挙げるとしたら、
「キアヌが出演しているよ!」
という部分でしょうか……?