西武新宿線沿線で起きる謎の連続殺人。
この被害者たちの共通点は、ある朝同じ電車に乗り合わせていたこと――
関連に気づいた青木の前に現れたのは、監察医の三好雪子。
彼女の爪には、何故か被害者たちと同じ特徴があるのだった。
(なんで4巻の画像がないのじゃろう……)
「死人の脳を解析して視覚的に再生する」とゆーMRI捜査を行う、科研「第九」の第四弾! です。
このシリーズは警察ものではなく、ましてや推理物でもなく、近未来SF猟奇サスペンスとでも言うのでしょうか。
ショッキングな題材を売り物にした着想にあざとさを感じる部分があったりして、あまり好感の持てない物語だなーという印象だったのですが、今回とても面白く読みました。
「電車内のもめごと」という、ありがちでささやかな事件。
しかし善意と悪意と無関心が絡み合う中で、偶発的な殺人がさらなる凶行を呼んでしまう過程が、説得力があって読ませます。
なにより、青木さんが!
今までただの「使えない新人キャラ」、
かろうじて「死んだ鈴木に似て背が高い」というだけで、
何者でもなかった青木さんが!
ただのホモ要員かと思っていた、青木さんが!
愛する女性を得て、ようやく人格らしきものが芽生えてるではないですか!!(←前置きがひどすぎるのは気のせいです)
うわー、でも冗談ぬきで今回の青木はカッコイイですねえ。
この物語のもうひとつの読みどころは、「死者の脳をのぞくなんて」という世間の非難を受けての「第九」の人々の葛藤にあるのではないかなーと思うのですが、今回の青木はそのへんを突き抜けて
「手段を選んでいる時間はない!」
と一歩もひかない男前ぶり。
いやー、かっこいいです。
一件落着して雪子さんが病院で目覚めるあたり、
彼女でなくてもほだされてしまいそうです(あんなとこで寝られちゃったらなー……)。
というわけで大変楽しく読んだシリーズ4作目でした。が。
うわー、
ま、薪さんがー!!
壊れぎみな薪さんが、壊れかけてるよ!!
こんなことは言いたくないのですが、青木は雪子さんと愛を育むんでなく、
薪さんを救ってやらなきゃならなかったんじゃ……?
